
元旦に起きた能登地震で、能登半島先端部が約90キロにわたり隆起していたことが判明した。
断層しかも活断層に限って原発の危険性を論議してきた。活断層あるいは断層にしても極めて危険ではある。しかもそれは、能登の志賀原発に限って言えば、数えきれない断層が指摘され論議されている。
しかしながら、時には断層は地震波を減衰する作用すらある。今回初発の地震の震源地から離れたところの志賀原発近くが、最も高い震度7になっている。これは、生半端な地学の知識ではあるが、断層が震源地近くでは地震波を減衰させた可能性が強い。
代わって逆断層が隆起するようにベクトルが働いたのではないか。その結果一番高いところでは、4メートルも隆起した。外海に面した輪島市近辺の漁港は、ことごとく使用できなくなっている。
この上に志賀原発があったなら、一体どうなっていたか想像するだけで怖ろしい。原発の危険を表在的な現象に限って議論すると問題を矮小化させてしまう。
因みに、珠洲市には最大三カ所に原発建設を計画していた。反対派は善戦はしたが、市長選も市議選もことごとく敗北している。ある日賛成派にも予告なしに関電は撤退した。
そして最大3万人の珠洲市は現在2千人までげんしょうしている。原発論争が街を疲弊させたのである。あらゆる産業の振興を抑制した結果といえる。
原発は事故も怖ろしいが、誘致を働き掛ける電力会社も怖ろしい。
反他派も事故を案じるならば、あらゆる可能性を指摘しなければならない。今回の隆起が、志賀原発に及んでいなかったのは奇跡である。もしくはうまく隠しているかであるが。
