そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

アメリカが制裁できない中国を仮想敵国に据える日本の愚かさ

2022-12-13 | 岸田文雄

中国の習近平国家主席は、12月7日から10日にかけて国賓としてサウジアラビアを訪問し、第1回中国・アラブ諸国サミット、第1回中国・湾岸協力会議(GCC)サミットに出席した。中国は中東で存在感を大きくしつつある。
このことに関する報道は日本ではほとんどされていない。とりわけサウジの訪問は、米中関係の大きな転機になったこともあってか、アメリカ一辺倒の日本はほとんど無関心を装っている。
バイデンが訪問した時のサウジの対応は、決めて冷たいものであった。バイデンはムハンマド皇太子との会談で、「カショジ記者の殺害に関して、私は会談の冒頭で提起し、当時と今現在で私がどう考えているのかを明らかにした」と述べていた。 人権問題に沈黙しないという民主党の姿勢を貫いたのであるが、サウジ政権の高位で決められたと思われる暗殺事件を持ち出したのは拙かったし、原油増産の確約も取れなかった。ガソリン価格の抑制は喫緊の課題の1つとなっているバイデン政権は得るものがなく帰国した。
これに比べて習近平は内政不干渉を貫く姿勢を見せ、2000年に及ぶ両国文明の交流を強調し、互いの社会体制を認め合う姿勢を見せている。この10年で貿易額は1000億ドル増加し、中国のアラブ諸国への直接投資は3.6倍になり、「一帯一路」共同建設で200件余りのプロジェクトが実施されている。
今や中国はサウジから最も多く石油を購入し、その安定供給に寄与するとしている。  両国は、食料の安全保障、健康、グリーンイノベイション、エネルギーの安全保障、2国間の文化交流、若者の安全保障、政府間と専門分野などの交流での向上を掲げている。
今や中国はサウジの輸出、輸入の最大相手国となっている。米国はファーウエイ(華為)排除の国際協調を主導だが、サウジはアメリカが排除したファーウェイ導入を表明している。
アメリカがファーウエイを同盟国を引き連れて制裁したところで、そのことがかえって国家庇護のもとにあるファーウエイを、新興国やアメリカと気まずい関係になった国へと追いやるだけとなっている。要するに中国は制裁するには大きくなりすぎているのである。
現在日本はこの国を仮想敵国として、軍事力を倍増しようとしている。それはと絵も無理な話、無駄な方法でしかないことを、この国の為政者たちは知ることがない。
-ウェイ



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