そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

起業家支援こそ復興になる

2012-02-10 | マスコミ報道

2005年8月に超大型ハリケーンのカトリーナに直撃され、死者1695人、行方不明02者195人、避難者2万8500人の大災害を受けたニューオリンズの復興は、日本とかなり異なる。東日本大震災と、規模は比べようもないが学ぶべきことは少なくない。

もう6年も経過したが、当初は人種差別などのために復興が遅れたとか、盗難などの事件も多発していた。日本と比較するには、規模も含めてかなりの異なる部分がある。今になって当時を振り返ると、がれきの撤去をはじめとするインフラの整備には、かなり今の東北に比べるといかにも遅い。

しかし、これまでの日本の手法から復興の名のもとに行われることが、容易に想像できる。

ニューオリンズでは、インフラの立て直しには相応の時間がかかったものの、その後の復興は多分日本では行われることのないものになっていた。復興義捐金を、起業意欲のある人たちに集中させているのである。

2007~2009年までに事業を興した人は、10万人当たり450人である。この数字は、全米の5割増し、カトリーナ以前ニューオリンズの倍の数字である。事実、街ではネット産Photo業を中心に、新しい事業所が目につく。これは義捐金を援助ではなく、英知に投資したと言われている。

日本では、例えば教育に援助が必要となれば、信じられないような立派な学校を建てる。農業を支援することになれば、道路や河川を際限なくコンクリートで固める。こうした”支援”が、東北の震災地でもおこなわれるに違いない。今日新たに復興庁が発足した。

民主党はいつのころだったか、「コンクリートから人へ」と言っていた記憶があるが、近頃コンクリートは立派と思い始めたようである。彼らはどんな道路を築き、堤防を作るかは知らないが、永続的にこの地で人々が生きてゆけるよう図るべきである。土建屋の発想しか持たないようでは、真の復興もあり得ない。

あるいは、漁港の統合なども検討されているが、統合された小さな漁港や村は消えてゆくことになる。ニューオリンズを参考に、意欲のある起業家たちに支援てこそ、未来につながる復興といえる。

コメント (1)
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