そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

中国に泣きつくEU

2012-02-14 | 政治と金

通貨不安が一向に収まらないEUである。ユーロを導入していないイギリスの国債までが、評価引き下げの対象になっている。そこで、EUは経済発展著しい中国にPhoto泣きついた。

今日、ファンロパイ大統領とバローゾ委員長が、中国を訪れた。ヨーロッパ金融安定基金への支援と、IMFの協力依頼である。金持ちになった中国へお助け願いである。
温家宝は、ニコニコしながら協力姿勢を示した。が、当分は協力するつもりなどない。国内では、途上国の中国が先進国に協力するのはおかしい、とする感情が強い。19世紀に、彼らが中国を侵略して割譲した歴史が、感情として国民の中にある。

ヨーロッパ列強は、世界各地で途上国を搾取し、支配し、収奪し、人権をないがしろにしてきた。彼らが発展してきた背景は、いまだに傷痕として残っている。極めて不
平等な条約や搾取が行われていた。文化遺産の詐取も際限なかった。

こうした国民の感情を背景に、温家宝は泣きついてきたEU支援の、最も有効なタイミングを見計らっているのである。U_3

世界最大の外貨準備高を誇る中国には、金銭的には何の問題もない。最大の輸出国でもある、EU支援は自国への投資にもつながる。

外に向けては、イランやシリアそれにパキスタンなどを影ながらも支援して、欧米を苛つかせる。内に向けては、昨日も書いたが、チベットやウイグルなどの民族の弾圧、そして民主化への弾圧や言論統制などを、今後も中国は続けるが、かつて我々を侵略したお前さん方、文句を言うなというのである。

そのタイミングを計っているのである。したたかな中国の外交力をここに見て取れる。

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