そりゃおかしいぜ第三章

北海道根室台地、乳牛の獣医師として、この国の食料の在り方、自然保護、日本の政治、世界政治を問う

未だ工事中の八ッ場ダム

2010-10-25 | 政治と金

001 八ッ場ダムがいまだ工事中である。民主党政権になって、前原国交大臣が威勢よく中止を表明した。政権交代の象徴として、八ッ場ダムがあったと言って過言ではない。あの工事中であった橋脚も今はすっかりつながって、立派な道路となっている。

あれほど大騒ぎした事業でありながら、急には止まらない意味は解らなくもない。「ここまで作ったのだからもったいない」という意識が、陰に陽に働いてはいる。工事の目的はすっかり失っていながらも、まるで土建業者へお駄賃のように山を削り、田んぼを潰し続けている。

昨日、予算委員会で自民党の河野太郎氏が質問に立った。八ッ場ダムの必要性の根拠となった1947年のカスリーン台風の降雨量1万7000トン/秒が、1980年に2万2000トン/秒に変更されているのである。その根拠を馬淵国交大臣に問い質した。

自民党の幹部の質問であることも驚いたが、馬淵大臣の返答にはもっと驚いた。根拠となっ002た数字の改訂、要するに増量の根拠は不明と大臣は回答したのである。つまり、官僚が自民党政権の下で、ダム建設への根拠となる数字をでっち上げて報告したのである。このダムに関する隠されて事実は、ヒ素の流出など数限りなくある。

この構図は何処か検察の捜査手法と似かよるものがある。官僚(検察)が作りだした計画(シナリオ)に沿って事業(捜査)を進めるためには、事実(証拠)をねつ造してまでやるという構図である。検察の証拠でっち上げと同じである。俺たちは国民のための事業のためにやっている。俺たちは社会正義のためにやっている。という思い上がりが目的のためなら事実をでっち上げるのである。

政権交代でそうしたことに歯止めはかかったと思いたいが、その後の民主党を見ていると政権交代時の勢いや理念は色あせてきているように思える。八ッ場ダム本体以外の工事は今日も、国民の税金でせっせと山を削っている。

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