初場所の初日まで1週間となりました。
力士たちに場所にむけての抱負をうかがっていくこの企画、第1回のきょうは十両の月乃猫関です。
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ー 十両の月乃猫関にお話をうかがいます。あけましておめでとうございます。
あけましておめでとうございます。
ー さきの稽古総見ではなかなか調子があがらず、関係者を心配させていました。そろそろ本場所も近づいてまいりましたが、さいきんはどのような調整をなさっていますか?
年末に3日間仙台まで出稽古に行ってきました。彼の地には昔から何度も行ってるのですが、なかなかのツワモノが集まる街です。向こうで二番ほど稽古してきたので今はかなり充実した状態ですね。今日もいー感じで勝ってましたし。これから場所が始まるまで、このいい状態を維持できるようにまた自宅で稽古に取り組みたいと思います。
ー 月乃猫関は横綱・雲虎関と剣道の稽古をよくなさっており、剣道のほうでは雲虎関を圧倒なさっているとお聞きしました。素人目には竹刀とまらは形状が似ているため、扱い方も似ているのではないかと考えがちなのですが、まらずもうのほうでは成績が逆転してしまっています。その理由はどのあたりにあるとお考えですか?
剣道では確かに雲虎関に今のところは勝ち越してはいますが、きわどい勝負も多いので決して圧倒してるという訳ではないでしょう。まらずもうでの差は結局のところ自身の持っているまらの力、というところでしょう。竹刀という人工の道具ではなく、自分自身の一部であるまらをどれだけ自分の意思で操れるかという精神力が今の自分には足りないのでしょう。
ー 月乃猫関といえばビデオ鑑賞が代名詞となっております。おなじくビデオ鑑賞が趣味の大関・玉椿関などは「取組前日はビデオを見ても抜かずに寝る」という卑怯な作戦を使っていることを公言していますが、月乃猫関は取組の前日にビデオを鑑賞する際には、どうなさっていらっしゃいますか?
私にはビデオを見て抜かずに寝る、という高等技術は使いこなせません。きっとまらが我慢できずに暴走してしまうことでしょう。私の場合はネット動画がメインですが、サンプル動画は主に3分間ぐらいのものが多いので1回の稽古に複数見ています。その中で一番いいもので稽古を終えることにより、いいイメージで次の日の取組につなげるようにしています。
ー さいごに、今年1年の目標をおきかせください。
今のところなんとか負け越さずにいられてるのでそれを継続できるよう、そうすればおのずと幕内という次の目標に到達できることでしょう。
ー 月乃猫関にお話をうかがいました。ありがとうございました。