ー きょうは玉椿理事にことしのまらずもうを振り返っていただきます。よろしくお願いします。
(玉椿) 「うむ、よろしくな」
― ことしもいろいろありましたね。
(玉椿) 「そうかな? 変化のない退屈な一年だった気がするけどな」
― そんなこと言わない。
【平成三十一年初場所】
ー まずは初場所から振り返っていただきましょうか。
(玉椿) 「毛呂乃が独走で優勝したんだな。十三日目に優勝を決めちまって、ぜんぜん盛り上がらなかったんだ」
― 強かったですね。
(玉椿) 「大相撲もまらずもうも毛呂乃以外がみんなころころ負けちまってたから、舐めプで肛門プレイに走ってたよな」
― 肛門をなめてた?
(玉椿) 「ま、アナル遊びは毛呂乃にとっては日常の一部なのかもしれんけどな」
【平成三十一年春場所】
ー つぎの春場所は優勝なしに終わってしまいました。
(玉椿) 「んでもさ、金精山が14勝1敗で、ひさびさに好調だったね。大相撲との兼ね合いで優勝を逃したんだけど、内容は完璧だったよ。それまでしばらくスランプが続いてたのが、ようやく本来の実力を取り戻した感じはあったね」
ー 毛呂乃が13勝、玉椿が12勝と他の力士たちも内容は悪くなかったようです。
(玉椿) 「毛呂乃の2敗は不戦敗で実質的には全勝だったし、わしも気分よくまらずもうがとれてたね。春は気候がいいから戦いやすいのかもしれんね。全体的に盛り上がったいい場所だったと思うよ」
ー 場所後には毛呂乃に次男が誕生しました。
(玉椿) 「毛呂乃、喜んでたね。ちなみに毛呂乃んとこはひとりめの男の子なんだけど、まらが長男だからって、赤ちゃんは次男なんだそうだ」
― まらずもうへの愛が伝わってきますね。
【令和元年夏場所】
ー 令和最初の場所は毛呂乃の優勝でした。
(玉椿) 「毛呂乃と金精山がさいごまでデッドヒートを繰り広げた、いい場所だったね」
ー 令和の幕開けにふさわしい感じでしょうか。
(玉椿) 「毛呂乃は気合が入りすぎたのかあちこちで地震や台風が起こしてたしな」
― 金精山も毛呂乃によく食らいつきました。
(玉椿) 「金精山が強いと場所が盛り上がるからね。彼にはがんばってほしいよ」
― いや、玉椿関も大関なんですから、盛り上がりに貢献してくださいよ。
【令和元年名古屋場所】
ー 平成二十一年名古屋場所からはじまったまらずもう。とうとう十周年をむかえました。金精山が全勝優勝を飾りましたね。
(玉椿) 「三月くらいから好調を維持してて、それがようやく実を結んだ感じだね」
ー 強かったですね。
(玉椿) 「本人は内容に満足はしてなかったみたいで、いろいろ反省点をあげてたけど、勝っても反省する姿勢が白星につながるのかもしれんな」
― なるほど。
(玉椿) 「あと、七月は暑かったろ。あいつ、いつも全裸だから夏のほうが強い印象もあるね」
― いっぽう、玉椿関は十五戦全敗を喫しました。場所中ひとつも勝てなかったのはどんな気持ちでしたか?
(玉椿) 「夜勤やりながらブログの更新してたから、毎日どうやりすごすから頭がいっぱいで、自分の勝敗なんかどうでもよかったよ。とにかく記事の更新をしなくちゃって感じだったね」
― なるほど。
(玉椿) 「結果的に十年前の自分の記録を更新する形になって、これはこれでよかったんじゃないかな」
ー そうやって開き直らないでください。
【令和元年九月場所】
― 九月は毛呂乃が全勝優勝でした。
(玉椿) 「この場所の毛呂乃は無敵だった。もう文句のつけようがない、完璧な優勝だったよ」
― 場所前には毎日違う大技を決めるって宣言してましたよね
(玉椿) 「ちゃんと実行したからすごいよね。中止め、丙種、稲妻、弓張り自虐、舌剥き、鮒盛り、夢精勃起、地球姦、老いらく、マシンガン、ドM、寸止め、コースクリュー、時間停止、千手観音。毎日違う技でそれぞれが独創的。これこそが毛呂乃っていう場所だったよ」
ー 金精山関は綱とりがかかっていましたが、7勝8敗と負け越してしまいました。
(玉椿) 「金精山は攻め相撲で好不調の波が激しいからね。しかたない面もあるけど、それにしても惜しかったね」
【令和元年九州場所】
― 優勝なしに終わりましたが、やはり毛呂乃が目立っていました。
(玉椿) 「月にむかって勃起して、とうとう月に行ってしまったからね。優勝は逃したけど内容そのものは毛呂乃らしいいい相撲がとれていたと思うよ」
ー 金精山関は9勝6敗でした。いかにも大関らしい数字ですがスランプから立ち直ったと言えるのでしょうか?
(玉椿) 「こっちも内容は悪くなかったよ。ただ夜勤があったりすると、あっさり土俵を割ってしまうのが星が伸びない原因かね」
― 玉椿関も夜勤生活のわりには6勝9敗と粘りましたね
(玉椿) 「仕事が意外にひまで、体力を温存できたのがよかったよ」
ー 一年を振り返っていかがでしょう?
(玉椿) 「やっぱり、新しい力士が出てこないと盛り上がらんよ。われこそはと思うやつはぜひまらずもうの門をたたいてほしいね」
ー ほんとにそうですね。