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まらずもう物知り帳(17)まらずもうの稽古(下)実戦稽古

2010-10-08 08:00:00 | まらずもう物知り帳
 前回は基本動作を紹介しましたので、今回は実戦形式の稽古の中から、主なものをご紹介しましょう。シコやテッポウはもちろん大切ですが、それだけではなかなか強くなりません。基本動作を繰り返すことは大前提で、決しておろそかにしてはいけませんが、その上でより実戦を意識した稽古を積まなければ、本番で勝てません。

【三番稽古】
 ここで「三番」というのは実際の回数ではなく、「複数、繰り返し」という程度の意味で、同じ相手と連続して稽古する、という稽古の仕方です。仲の良い相手、かみ合う相手にいろいろなことを試してみたり、あるいは苦手の克服にと、それぞれの力士がさまざま目的のもと、三番稽古をします。月乃猫は場所前、「最近は範田紗々がお気に入り」と言っていましたが、これは三番稽古の典型例で、相撲通は「月乃猫は範田紗々と三番稽古を繰り返した」と言ったりします。

【申し合い】
 三番稽古に対し、相手が頻繁に入れ替わる稽古を「申し合い」と言います。大相撲においては、勝ちぬき形式で勝った力士が次の相手を指名する、など細かい特徴を言い出せばもう少し長くなりますが、まらずもうでは「三番稽古とは逆に、相手を入れ替えて行う稽古」というぐらいに覚えておけばじゅうぶんです。場所後の月乃猫は、「最近ではネットの無料サンプル動画をメインに稽古してます。そこにはまだ名が知られてはいないけどなかなかのツワモノ達が揃っていて、ネットなのでかなりの数の相手がいますので稽古相手にも事欠きません」と語っていました。これが「申し合い」です。

【出稽古】
 力士の稽古は、自分の所属する「部屋」で行うのが一般的ですが、これではマンネリ化もしてしまいます。壁にぶつかった力士が、新たな刺激を得るために部屋を出て、他人の部屋や公共の場所といった敵地に乗り込んで稽古を行うのを「出稽古」と言います(より詳しくは、野外で行う稽古を「山稽古」と言ったりするのですが、これ以上詳しい説明は省略します)。出稽古は部屋での稽古と比べ、刺激も緊張感も段違いで、効果は絶大です。しかし出稽古をするにはかなりの勇気や決断も必要で、それなりのリスクも伴うため、出稽古をしたがらない力士はやはり多いようです。その点、毛呂乃などはほぼ毎日が出稽古のようなものだそうで、一番強い者が一番稽古しているのですから、他の者はかないようがありません。


 今回は実戦稽古の数々をご紹介しました。大相撲のシコを日々のトレーニングとして取り入れても、実戦稽古は一人ではできません。それに対してまらずもうは「自己完結競技の雄」と称されるだけのことはあって、シコ・テッポウはもちろん、今日紹介した三番稽古・申し合い・出稽古までが一人でできるという利点があり、誰にでも始めやすいスポーツです。あなたも一度試しに明日あたり出稽古に出てみる、というのはいかがでしょうか。新鮮な刺激が待っているはずです。
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まらずもう物知り帳(16)まらずもうの稽古(上)基本動作

2010-10-07 08:00:00 | まらずもう物知り帳
 秋場所は圧倒的な技量でまらずもう界を震撼させた毛呂乃。山ごもりでの厳しい稽古の成果が発揮された形ですが、みなさんはまらずもうの稽古についてどのくらいご存知でしょうか?本場所の結果だけでなく、稽古にも目を向けるようになれば、あなたもちょっとしたまらずもう通です。また、厳しい稽古はプロだからこそ耐えられるものですが、稽古の動き自体は一般の方にのトレーニングにも有用な、すぐれたものだといえます。大相撲では高砂部屋きっての名力士、一ノ矢氏が、一般の方向けにシコの有用性を説く著書を出版しているように、相撲の稽古は一般の人にとってもいいことずくめなのです。
 今回から2回にわたって、まらずもうの稽古の基本をご紹介しましょう。

【シコ】
 稽古の基本は何と言っても「シコ」です。まらずもうの稽古はシコに始まりシコに終わるといっても過言ではありません。足を上げ下げする大相撲のシコは皆さんもご存知でしょう。「シコ」は、力士の基礎体力を養成するために必須の稽古。では具体的にしこの動作をご説明しましょう。簡単ですので皆さんにもすぐ始められます。大相撲同様、足腰を鍛えるのに必要なのは上下動。まらを手でぐっと握り、上下動を繰り返す、たったこれだけです。この時、右手を得意とするか左手を得意とするかでそれぞれ「右四つ」「左四つ」という「型」が決まります。力士が手形を押す時は、大抵は得意の手で押します。基本動作自体は簡単なシコですが、大事なのは回数をこなすことです。大相撲のシコを1回踏むだけなら簡単ですが(本当に正しい形で踏むのは実は大変なのですが)、これを20回、30回と繰り返すとだんだんと苦しくなり、我慢できなくなってきます。まらずもうのシコも同じで、手を1回上下させるだけなら簡単ですが、これを20回、30回・・・と繰り返していくとやはり我慢できなくなってきます。それに耐えながら、シコを踏み続けることで強靭な足腰が鍛えられるのです。大相撲でもまらずもうでも、「毎回シコを100回は踏む」といういような稽古はプロとしてはよくあることです。毛呂乃に至っては1000回シコを繰り返してもまだ耐えられるでしょう。回数はあくまでプロの世界での話。みなさんは自分にできる範囲で回数をこなしていけばいいでしょう。力士にとってシコは基本中の基本です。力士の名前を「シコ名」と言うくらい、力士とシコは切っても切れない関係だと言えるでしょう。

【テッポウ】
 シコは足腰を鍛え、耐久力を付けるためのけいこで、どちらかと言えば防御の稽古です。一方、攻撃力に特化した稽古が「テッポウ」で、押し相撲の力士は一日何百回もテッポウを繰り返すといわれています。「テッポウ」はその名のとおり、まらを鉄砲に見立てて発射する稽古で、これも1回発射するだけでなく、繰り返し行うことに厳しさがあります。毛呂乃ぐらいになると、1日500回は最低ノルマだそうです。

【すり足】
 大相撲の力士は、「すり足」が良いとされ、稽古や実際の相撲の時以外にも、日常生活でも常にすり足で歩くことが奨励されています。土俵に密着した足の構えが常にできていれば、本番の土俵でも力を発揮できます。この点も、まらずもうでも一緒です。力士たるもの、常にすり足で歩くのが理想です。つまり、常に真ん中の足(=まら)を何かに擦りつけながら歩く、という心構えが、強い力士への近道です。丸裸で出歩く人はあまりいませんから、衣服でもなんでも、意識すれば、擦りつけるものには事欠きません。それでもなかなか日常化はできないもの。大相撲ですり足が完全にできていると言える力士は意外に少ないのと同様、まらずもうでも日頃からきちんとすり足ができている力士というのはほとんどいません。現役では毛呂乃ぐらいでしょう。毛呂乃はさすがに別格で、入門当時のプロフィール、「趣味」の欄を御覧になっていただいてもわかるように、入門前から趣味としてすり足が身についています。これでは強いのもうなずけます。
 みなさんもトレーニングにシコ・テッポウを取り入れ、すり足をマスターしてみてはいかがでしょうか。体力向上・健康増進間違いなしです。
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まらずもう物知り帳(15)健康管理にまらずもう

2010-06-18 21:14:05 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(15)健康管理にまらずもう】

 ここのところ騒動続き、新弟子勧誘も難しくなってきているまらずもう界ですが、そんな時こそ騒動そっちのけでまらずもうを宣伝する。それこそ「まらずもう物知り帳」の使命です。
 頭でも体でも、使っていない器官は徐々に衰えていきます。しかも毎日少しずつ衰えていくため、自分自身はなかなかその衰えに気付きにくい、ということこそが「衰え」の恐ろしいところです。いつの頃からか神意にかなった目覚めが少なくなってきた気がする・・・そんな風に感じられる方も多いのではないでしょうか。運動すべきなのはわかっていてもなかなか続かないし、そもそも時間もない、そんな方にこそまらずもうがおすすめです。そもそも現代まらずもうは、玉椿(当時ほしの山)ひとりによって再興されました。それはまさに神のお告げによるものでした。つまり、神意にかなった朝が少なくなってきたのを気にしだした玉椿は、その事実を、まらずもうをきちんととり、自身の状態をしっかり把握するようにとの神のお告げととらえたのです。
 さて、さっそくまらずもうをとってみたものの、最初の場所は初日から14連敗。うすうす衰えを感じてはいたものの、いざ数値化されるとさすがにこたえるものがあったのでしょう。翌場所からは気を取り直して10勝、9勝、11勝、12勝と、好調を維持し、去る夏場所34歳にして新三役昇進、11勝の好成績で勝ち越して三役の座を守っています。2場所目からの好調の原因は、半分は「勝ち方がわかってきた」という、競技の質的理解が深まったことによりますが、残り半分は勝つために食事や睡眠時間をきちんと考えるようになったからでもあります。これはまらずもうが健康管理に一役買っている証と言えるのではないでしょうか。玉椿自身は「んなこといってもよお、場所が終わりゃぜんぜん勝てやしねえんだぜ。場所中にえらい無理してやっと勝ってんだからよ」と言います。しかし、もしもまらずもうをしていなかったら、無理してでも勝とうと思う機会すらなく、まらはより弱っていたに違いありません。集中すれば15日間を勝ち越しせるだけの力を維持できているのも、まらずもう力士を務めているがゆえです。そもそも「勝ち方を考える」ということ自体、日頃頭を使わなくなっている玉椿にとっては貴重なことです。まらずもうは頭と体、両方の老化防止に効果絶大といえるでしょう。
 スポーツを何か始めたいけど、年だし・・・とお考えの方も多いようですが、現役まらずもう力士の大半は30歳を過ぎてからの入門で、第一線で活躍しています。「この競技の面白みがわかるのは30過ぎてから」とよく言われるように、まらずもうは、若さと勢いだけが絶対のスポーツとは違います。そのことは49歳で入門し、以来3勝2敗2休、5勝2敗、7戦全勝と調子を上げてきている汚痔の山の活躍が証明しています。時間も機材もいらず、日常の心がけひとつで参加できるまらずもう。みなさんもぜひ参加してはいかがでしょうか。


   ○●○●○新弟子募集中!!○●○●○

入門希望、お問い合わせは日本まらずもう協会事務局

      marazumou@gmail.com
まで。
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まらずもう物知り帳(14)「大関」

2010-05-05 16:37:02 | まらずもう物知り帳

【まらずもう物知り帳(14)「大関」】

 いよいよ夏場所が近づいてまいりました。今場所の話題はなんといっても関脇・雲虎の大関挑戦。そこで今回はまらずもうの「大関」についてお話しましょう。

 そもそもまらずもうでは、大相撲同様、十両以上は「関取」と呼ばれ、力士に対する敬称も、例えば幕内の明烏なら「明烏関」というふうに「関」がつきます(幕下以下は「さん」です)。なぜ強い力士は「関」と呼ばれるのでしょうか。力強い相撲で勝利を収めた力士は、まらを頂点とした立派な「山」を形作ります(力士の名前に古来「山」が好まれるのも、このようなことに由来します)。まら相撲力士は「人」であり、まらの状態を通して「神様」と対話する立場にある存在です。「山」は神様のもの、むしろ神様そのものです。その「山」に、古来人はどのように関わってきたでしょうか。山に関わり、「人」の世界において山を山たらしめ、山を支えるもの、それは箱根の山に代表されるように、「関所」でした。そこで、神様のお告げの結果としての「山」を支える力人(ちからびと)は、関所の守人に見立てられ「関」の名を与えられたのです。「大関」というのはその中でも最強のもの、「ひときわ大きな山を作る、大きな関所の力人」という意味で、力士最高の称号なのです(詳しい説明は省きますが、「横綱」というのは本来大関の一種に過ぎず、大関とは別の地位ではありませんでした)。

 さて、実際の大関昇進基準はといいますと、まらずもうは大相撲を参考にしていますので、「三役で3場所連続で好成績」というのが基本になります。「好成績」の内容は具体的には明確ではありませんが、2ケタ勝ち星と解釈するのが一般的です。
「直前3場所合計33勝以上」などとよく言われますが、これもあくまで「目安」で、そもそもかなり最近になって、報道側が言い出したことが半ば定着しつつあるに過ぎません。これらの基準はそもそもすべてが「基本的には」「目安は」というレベルの話なので、例外はいくらでも出ます。三役3場所でなく、最初の場所が平幕だった場合や、33勝に届かないのに昇進した場合、逆に34勝したのに昇進を見送られた場合など、枚挙に暇がありません。結局はそのときの審判部が総合的に判断する、という形です。

 さて、今場所の雲虎の大関昇進の要件ですが、審判部の見解は以下のとおりです。

「この2場所13勝、14勝ときており、今場所の成績しだいでは大関昇進はありうる。最初の13勝は平幕であったが、優勝していることもあり、大関獲りの対象とする資格は認められる。直前33勝という目安には9勝で届いてしまうが、さすがに最初の場所が平幕だったこともあるので、好成績を要求したい。具体的には、優勝すれば昇進。優勝できなくとも13勝以上なら昇進を認めたい。12勝だった場合は内容を見て審議、11勝以下の場合は場所後の昇進を見送り、もう1場所様子を見たい」(審判部)

 大関昇進なるか、今場所の雲虎に注目です。



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まらずもう物知り帳(13)四股名「玉椿」

2010-04-16 10:29:31 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(13)四股名「玉椿」】

 ほしの山の「玉椿」襲名が発表されました。本場所を挟み、この連載も間隔が開いてしまいましたが、前回はちょうど「力士と四股名」でした。そこで今回は、ほしの山が襲名する四股名「玉椿」についてご紹介しましょう。
 大相撲では、平成に入ってからも「玉椿」を名乗った力士は存在し、序ノ口から玉椿を名乗り、三段目で引退したのが最も新しい玉椿です。大相撲ではこのように序ノ口力士でも名乗れる名前ですが、まらずもうではこの名前はもっと重い存在です。それは「椿」の音読みが「チン」であるから、ということは前回の連載でも、またほしの山の襲名報告でも語られた通りです。
 大相撲でもっとも有名な玉椿は、明治期から大正初期にかけて活躍した関脇・玉椿憲太郎です。といっても、一般のファンの方にはなじみが薄いでしょうから、玉椿憲太郎について簡単にご説明しましょう。玉椿は身長160cmにも満たない小兵ながら関脇を務めた異能力士で、ついたあだ名は「ダニ」。当時の大横綱・常陸山もその実力を認めており、身長の低さを生かし相手の懐に潜り込み、頭をつける取り口でした。と、ここまで書けば「玉椿」という四股名がいかにほしの山にふさわしいかは説明するまでもないでしょう。ご存知のとおり、ほしの山は、まらの小ささを生かし腹の肉に潜り込んだ体勢から、皮に頭をつける取り口なのですから。
 大相撲の横綱・千代の富士はその眼光の鋭さから「ウルフ」とあだ名されましたが、こう呼ばれだしたのはまだ若手のころです。当時の千代の富士は、「動物のあだ名がついた力士は出世するんだ。横綱栃錦は「マムシ」、若乃花は「土俵の“鬼”」だろう?」と励まされたといいます。明治期の玉椿についたあだ名は「ダニ」でした。「鬼」まで「動物」に含められるなら、ダニも立派な動物です。みなさん、これからはほしの山改め玉椿の出世を願い、どうか彼を「ダニ」と呼んでやってください。
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まらずもう物知り帳(12)力士と四股名

2010-03-08 17:37:24 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(12) 力士と四股名】

 春場所が近づいてまいりましたが、おかげさまで今や力士数は10人を超える勢いです。まらずもうの新弟子が最初に悩むのは、四股名のようです。まらずもうの力士は大相撲同様、四股名を名乗ります。四股名は、自分で考えたり、後援会など周りの人がつけてくれたりとさまざまな場合があり、本名をそのまま四股名してもかまわない点でも大相撲と一緒です。また、出世した場合や、スランプに陥っての心機一転、あるいは単に飽きたなどの理由で、改名することも自由に認められています。
 大相撲界では、何代か受け継がれる四股名があります。例えば現役大相撲の幕内に玉乃島関がいますが、この「玉乃島」は、51代横綱・玉の海が、大関時代まで名乗っていた四股名です。
 このように何代かにわたって受け継がれる四股名というのは、まらずもう界にも存在します。今回はその主なものをご紹介しましょう。

<大相撲と共通のもの>

玉椿【たまつばき】
巨砲【おおづつ】
大起 男右衛門【おおだち・だんえもん】
瓊の浦【たまのうら、まらずもうでは「玉の浦」と書きます】
太刀山【たちやま】
玉海力【たまかいりき】

<まらずもう独自のもの>

創勢児【そうせいじ】
雁ノ首【かりのくび】
縮富士【ちぢみふじ】
朝霞 辰之助【あさがすみ・たつのすけ】
鉾錦 陳太郎【ぽこにしき・ちんたろう】
魁駿【かいしゅん】
貴乃湖【きのこ】
琴太馬【きんたま】
柴折山【しおれやま】
佇海【たたずうみ】
鎮江【ちんこう】
鳳鶏山【ほうけいざん】
蘇利錦【そりにしき】
玉双津【たまふたつ】
玉不動【たまふどう】
勝勝山【かちかちやま】
龍鷹 【たったか】
大木岩【おおきいわ】
牙闘【きとう】

そして、中でも最高の四股名は、「まらずもうの歴史」でも紹介した「道鏡」です。ちょっとやそっとでは「道鏡」の襲名は許されないでしょうが、協会としては、いつか「道鏡」を名乗るにふさわしい力士が育ってほしいと願い、日夜まらずもうの普及に努めています。
なお、幕内のほしの山は、以前から「玉椿」襲名を希望しています。ただ、「椿」の音読みは「チン」であることから、まらずもう界において「玉椿」は、大相撲以上に重い四股名とされています。そのため、先場所はじめて幕内で勝ち越したばかりのほしの山には時期尚早とのことで、襲名には至っていません。あのほしの山が三役に昇進することでもあれば、襲名の日が来るかもしれません。
 まらずもうは、古代からのまらずもうの伝統を絶やさないために活動しています。競技人口が増え、これらの四股名を襲名してくれる力士が出てくれることを願ってやみません。「この名前を継いでまらずもうを取りたい」という方は、現役・新弟子問わず、お気軽に協会までご連絡ください。愛読者のマイケルさんも、ご自身の四股名だけでも考えてみたらいかがでしょうか。

   ○●○●○番付プレゼント!○●○●○

今場所も抽選で3名の方に番付表をプレゼントいたします。
ご希望の方は、送付先(あて名・住所・郵便番号)を明記の上、
メールにて日本まらずもう協会事務局

ohnomatsu@mail.goo.ne.jp

までご応募ください。
締切は3月7日(日)です。
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まらずもう物知り帳(11) まらずもうの横綱土俵入り

2009-12-28 08:31:25 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(11) まらずもうの横綱土俵入り】

 先日新弟子の雲虎を紹介しましたので、今回は横綱土俵入りについてお話します。まらずもうは現在横綱不在ですが(ちなみに、大関・関脇・小結の役力士もまだいません)、横綱が出た場合はまらずもうでも取組前に横綱土俵入りをすることになっています。大相撲でも雲龍型・不知火型といった型があるように、まらずもうの土俵入りにもいくつかの型があったようです。資料が少ないため、全ての型についてはっきりわかっているわけではないのですが、「雲虎型」についてはほぼ解明されています。

雲虎型の土俵入り

 まらずもうの横綱は、裸一貫、まらに綱を締めて土俵入りを行います。土俵中央で足を肩幅に開いて立ち、柏手を打つまでは大相撲と変わりありませんが、この先が大相撲とは違います。
 大相撲の雲竜型では、この後四股を踏んで腰をおろし、左手を胸に、右手を横やや前方に構えていわゆる「せり上がり」に入ります。せり上がりの意味については、下段の構え→中段の構え→上段の構えを連続して行う、とも言われています。
 これに対しまらずもうの雲虎型では四股を踏むことも腰を下ろすこともなく、立った姿勢のまま左手を胸に、右手を横やや前方に構えて「せり上がり」に入ります。まらずもうのせり上がりは大相撲とは違い、足の位置などは全く変化せず、「まら」だけが下段→中段→上段とせり上がるのです。綱を締めたまらがせり上がる土俵入りの姿は、それはそれは勇壮であったと伝えられています。
 近年、力士の「四股」が一般の方にもトレーニング効果があるとして注目されていますが、まらずもうの土俵入りの所作もまらのトレーニングには有効だと報告されています。皆さんもまらの健康管理のために、土俵入りを取り入れてみてはいかがでしょうか。


  ○●○●○新弟子まだまだ募集中!!○●○●○

入門希望の方、1月9日まで初場所デビューに間に合います!!
入門希望、お問い合わせは日本まらずもう協会事務局

       ohnomatsu@mail.goo.ne.jp
まで。
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まらずもう物知り帳(10)まらずもう精神とは(下)

2009-12-21 08:36:40 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(10) まらずもう精神とは(下)】

 何かと非難の多いほしの山。その非難をもっとも集めたのが今回ご紹介する取組です。

ケース3・就寝前のアダルトビデオ観賞

 11日目を終えて6勝5敗となり、勝ち越しと再入幕がちらついたほしの山は、あろうことか就寝前にアダルトビデオを30分観賞してから土俵入り、という挙に出ました。それも2晩続けてです。そのおかげで2連勝、勝ち越しを決めたのですが、これにはさすがに苦情が殺到しました。
「見苦しい」
「そこまでやるか」
など。もちろんルール上問題はないのですが、このような姿勢はまらずもうの神様に対する冒涜ではないか、神のお告げを操作するようなことをしていいのか、という批判が噴出したのです。
 大相撲の力士も、立ち合いの変化からの叩き込みであっさり勝ちを収めると、非難を浴びることがあります。その際、変化して勝った力士は、仮に最初から作戦として変化を決めていた場合でも、きまり悪さからか、「最初から考えていたわけではない。相手が低かったこともあり、とっさにやってしまった」などとコメントすることが多いようです。それに対しほしの山は、この相撲について「前々からここ一番ではやろうと思っていた」とあっさりと認め、さらに反感を買ったのでした。ただ、見方によれば、やってしまった以上は言い訳をせず、「やろうと思っていた」とまで認める方が潔い、という見方もあるでしょう。この点は意見の分かれるところですが、あくまで「やってしまった以上は」という状況の下で、意見が分かれるということであって、やらないにこしたことはないことは言うまでもありません。
 ただ、このようなほしの山の変化技に対しても、
「なりふりかまわず懸命に白星をもぎ取りに行く姿に感動した。ほめ言葉として『そこまでやるか』と思った」
という声も寄せられました。確かに、スポーツとしてみれば、そのような見方もできるでしょう。まらずもうは、決して協会や力士のためだけに存在するわけではありません。勝敗の判定まで力士にゆだねられるというまらずもうは、その力士に関する評価ももろんファンの皆様一人一人にお任せします。力士たちは伝統的に「まらずもう精神」を追求していますが、「まらずもう精神」も時代とともに変化していくものでしょうし、協会も一つの見方を強制するつもりはありません。力士がまらずもう精神を練磨するのはもちろんですが、ファンの皆様も、その時代に応じた「まらずもう精神」とは何かを形作っていくことになるのです。

 3回にわたって、「まらずもう精神とは」というテーマでお話してきましたが、「そもそもまらずもう精神とはこういうものである」という結論は、簡単に出せるようなものではないのです。まらずもう精神について説明したのではなく、まらずもう精神とは何かを考えるきっかけとなる事例を紹介した、ということだとご理解いただければ幸いです。
 勝敗まで力士自身にゆだねられているまらずもうでは、様々な局面で精神性を試される機会が訪れ、そこで力士たちは自身のまらずもう精神を磨いていくのです。このようにまらずもうは、精神修養の場としても、非常に効果的な競技です。
 また近年では、相撲を始めようとする子供たちが、廻し姿を恥ずかしがってしまって二の足を踏む、ということもあるようですが、まらずもうでも、現代人は取組結果をネットに公開することを恥ずかしがる、という傾向があり、それがまらずもう人口の増加を妨げているようです。しかし「恥を恥とも思わない強靭な精神力」、あるいは「自らの恥をあえてさらそうとするサービス精神」こそが、息詰まるような日常を送る現代人の生活に風穴をあけるものではないでしょうか。精神修養の場としても、ぜひともまらずもうを活用してみてはいかがでしょうか。


   ○●○●○新弟子募集中!!○●○●○

入門希望、お問い合わせは日本まらずもう協会事務局

      ohnomatsu@mail.goo.ne.jp
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    ●○●○本日番付発表!!○●○●

本日夕方、当ブログにて速報予定!!
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まらずもう物知り帳(9) まらずもう精神とは(中)

2009-12-19 09:05:18 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(9) まらずもう精神とは(中)】

 前回に引き続き、先場所(平成21年九州場所)のほしの山の取組から、まらずもう精神を検証していきましょう。

ケース2・取り直しの相撲

 九州場所3日目、ほしの山は取り直しの相撲の末、勝ちを拾いました。
取り直しの経緯は、以下の通りです。
「夜中2時ころ、いちど目がさめたときには、負けでした。「こりゃいかん」ともういちど寝て、6時ころに目がさめたら、すこしふくらんでいました。まあまあな角度もついていたし、いちおう勝ち・・・かな。」
 この取り直しの一番は、当時議論を呼びました。
「これが許されるなら、勝つまで寝直せばよくなっちゃうじゃないか」
「いやいや、夜中目が覚めた後すぐ寝て、朝6時に起きたというのは常識の範囲内じゃないか」
「しかし、どこまでが許されるのか、明確な規定を定めるべきではないか」
などなど。
 これは協会の検討課題ではあるのですが、現状では各力士の意思を尊重し、「まらずもう精神にのっとって判断するように」としか言いようがありません。ルールを設けざるをえなくなるまでは、極力まらずもう精神に期待しよう、というのが協会の考えです。時代とともに、ルール化しないと仕方がなくなる部分と言うのは確かにあるでしょう。例えば大相撲でも、かつては土俵上の「仕切り線」は存在せず、どの位置で仕切るかは各力士の意識にゆだねられていました。それが、かなり相手側にせり出して有利に仕切ろうとした力士が出たため、現在のような仕切り線ができたそうです。その結果、近年ではこの仕切り線を悪用して、相手が仕切り線より前に出られないのをいいことに、仕切り線からかなり下がって加速をつける力士が現れ・・・というような事態が生じています。本来の精神性に支えられていた部分が変化・劣化すると、ルールで抑え込まざるを得なくなり、その頃の精神性ではさらにそのルールを逆手に取って・・・という悪循環が生まれます。協会としても、そのような事態にならないよう、「まらずもう精神」でまるくおさめられるままのまらずもうでありたいと、願っているのですが・・・。
 せめてもの救いは、ほしの山の取り直しは、「朝普通に起きて、負けていたのだが、たまたま昼寝したら立ち合いがうまくいったから今日は勝ち」などというものではなかった、ということです。
(つづく)


   ○●○●○新弟子募集中!!○●○●○

入門希望、お問い合わせは日本まらずもう協会事務局

      ohnomatsu@mail.goo.ne.jp
まで。

   ○●○●初場所番付発表迫る!!●○●○

       番付発表は12月21日(月)
        当日夜公開予定

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まらずもう物知り帳(8) まらずもう精神とは(上)

2009-12-18 09:34:05 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(8) まらずもう精神とは(上)】

 まらずもうは、ただのスポーツではなく、神事に端を発しており、勝敗という結果と同時に精神性を重んずる武道でもあります。ですから、以前もお話ししたように、「自ら負けを認める潔さ」が求められ、その精神を尊ぶからこそ、勝負判定まで自分自身が行うのです。
 大相撲でも、ルール上反則ではないからと言って、立ち合いに変化して叩き込んだり、「待った」を繰り返したり(まあこれは厳密にはルール上から反則ですが)する力士は、ファンから非難されます。相撲は「ただ勝てばいい」という「スポーツ」ではないからです。同じことがまらずもうにも言えます。以前お話したことからわかるとおり、もし仮にまらずもうが「ただ勝てばいい」という「スポーツ」であれば、負け相撲でも構わず、毎日「勝ち」とうそをつき通せばそれだけで全勝優勝できます。ですが、それではファンの支持を得られません。武道で重んじられる、「潔さ」、「正々堂々」の精神がまらずもうにも必要で、しかも、すべてが自己責任、という競技であればこそ、その精神を試される機会は頻繁に訪れるのです。今回から3回にわたって、先場所(平成21年九州場所)の十両ほしの山の取組を例に、まらずもう精神とは何かを考えてみましょう。

ケース1・きわどい相撲
 
 ほしの山は元来豪快な勝ちっぷりからは遠く、きわどい相撲を拾っていくタイプの力士であるため、判定が厳しければ「負け」になりかねない相撲もよくあります。ですが、ほしの山は自分への甘さから、「十両だし、このくらいなら勝ちでいいだろうよ」と、勝ちにすることが多く見られます。これがほしの山がファンから非難される理由の一つですが、ここで見落としてはいけないのは「十両だし」という部分です。この言葉の裏側には、「幕内でこの立ち方だったら負け」という意識が潜んでいます。大相撲であれば、序の口から幕内まで、番付が上がるにつれて対戦相手が強くなっていきますが、対戦相手もいない一人の闘いであるまらずもうでは、序の口の1番も、幕内の1番も、勝ちやすさに差は出ません。そこで、勝敗の判定まで自身にゆだねられている力士は、まらずもう精神にのっとり、自身の階級にふさわしいと思われる判定を下すのです。もちろん、「十両ならここのくらいで勝ち、ここからは負け」という明確な規定はありません。規定を作ってわかりやすく、公平にするのは簡単なことですが、時には自ら負けを認めるというまらずもう精神を尊重する競技においては、そのような規定を作るのはかえってふさわしくないと考えられているからです。
(つづく)


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     番付発表は12月21日(月)
      当日夜公開予定
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まらずもう物知り帳(7) まらずもうの番付編成

2009-12-16 08:05:43 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(7) まらずもうの番付編成】

 平成22年まらずもう初場所の番付発表が近ヅいてきました。番付発表は大相撲と同日、12月21日(月)です。そこで今回は、まらずもうの番付編成についてお話します。
 現在、まらずもうの番付は、大相撲の番付を参考に編成されています。ゆくゆくはまらずもう独自の番付を編成しようと考えていますが、現状ではいかんせん人数が足りな過ぎです。九州場所を例にとれば、所属力士は「ほしの山」「池男王子」の2人だけで、上から順に番付を組んだら、それは悲惨な番付になります。(下図参照)



 東       西
ほしの山 横綱 池男王子

(以上)




これではあんまりです。
そこで、まらずもうでは、デビューした場所の地位から、大相撲の本場所の結果を参考に番付を組む、という措置をとっています。簡単に説明すると、大相撲の幕内・十両の番付は、
(勝ち星)-(負け星)
の枚数分上下するのを原則とします。(たとえば、9勝6敗なら「9-6=3」で、3枚上昇、5勝10敗なら「5-10=-5」で、5枚降下します。)ただし、これはあくまで「原則」であって、他の力士との兼ね合いでさらに増減はあります。(そこから「番付運」というものが生じます。)
 ほしの山の場合、名古屋場所前頭16枚目扱いでデビューし1勝14敗、番付13枚降下で翌・秋場所は十両に落ち、十両13枚目になりました。ここでほしの山は10勝を挙げたのですが、ちょうど大相撲で十両13枚目だった豊桜が10勝5敗と同成績だったため、豊桜の番付と同地位にすることが決定され、九州場所は豊桜が十両3枚目だったため(原則上5枚上がるところを10枚上がったのですからこれはかなりの幸運です)、ほしの山も十両3枚目に確定しました。現在、まらずもうの番付はこのように大相撲の番付を参考に編成されています。次回初場所の番付に関しては、ほしの山の地位は大相撲で入幕が予想される

北太樹より下、白馬と同じかやや上

というのが目安で、池男王子は

序の口の廣瀬よりやや下

というのが目安です。番付発表当日、当ブログでも速報をお伝えする予定ですが、番付編成制度上、大相撲の番付発表を待たねばならないため、若干のタイムラグが生じることが予想されます。(当日夜、発表予定です。)そこで、「ほしの山の番付は?」「池男王子の番付は?」と一刻も早く知りたい、という方は、まずは上記の目安を参考に、大相撲の新番付をごらんになるとよいでしょう。
大相撲・まらずもうとも、新番付の発表は12月21日です。お楽しみに!


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まらずもう物知り帳(6) 初土俵の地位・選択の手引き

2009-12-15 14:46:51 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(6) 初土俵の地位・選択の手引き】

 飽きもせず当ブログを御覧になっている読者の皆様は、そろそろ入門に気持ちが傾いてきていることと思います。前回お話しした通り、まらずもうは3つの階級からデビューできるため、どれを選べばいいのか迷っている頃ではないでしょうか?そこで今回は、それぞれの階級でデビューするメリット・デメリットを紹介したいと思います。
 まず、大きく違うのが幕内とそれ以外です。
 両者の最大の違いは1場所にとる番数で、幕内なら15日間連続、幕下・序の口なら15日のうち7番とればいいのです。
 15日連続でまらずもうをとる覚悟がある力士だけが、幕内付け出しを許されます。
 幕内でスタートすれば、最初から番付最高位になれますが、その分出世していく醍醐味は味わえないことになります。一方、序の口・幕下付け出しはまずは15日中7番でいいので、15日はちょっと・・・という方にはこちらがお勧めです。
 序の口デビューなら、番付を駆け上がる楽しみが最も味わえますが、出世には時間がかかり、全勝優勝を繰り返しても十両昇進まで最短で5場所かかります。一方、幕下付け出しなら全勝優勝すれば1場所で十両入りが可能です。
 また、序の口で入門してその場所全休すると番付から消えてしまいますが、幕下15枚目格でデビューすれば、全休を繰り返しても7場所程度は番付に残りますので、とりあえず入門して、気が向いてから取ろう、という方にもお勧めです。番付に名が残るというのは、番付が埋まらないという悩みを抱える協会としては大変ありがたいことです。「番付に名前載せてもいいけど、実際とるかどうかわからない」という心やさしい方は、ぜひ幕下付け出しデビューを。

<幕内最下位>
・最初から最高位でまらずもうが取れる。
・15日連続で取らなければならない。
・出世する楽しみの大部分は省いているので、この際横綱・大関でも目指すくらいしか励みがない。

<幕下15枚目格付け出し>
・1場所7番とればいい。
・実力次第でスピード出世が可能。(→うっかりするとすぐに15番取ることになるのでそれなりの心構えが必要)
・とりあえず入門しておけば、しばらく番付に残れる。

<序の口>
・1場所7番取ればいい。
・好成績をあげても、出世にはそれなりの時間がかかる。(→しばらくの間は7番で済むともいえる)
・番付を上げる達成感を最も味わえる。


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まらずもう物知り帳(5) 新弟子の番付

2009-12-14 08:24:01 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(5) 新弟子の番付】

 再三にわたってお伝えしていますが、日本まらずもう協会では新弟子を切実に募集しています。
 昨日、元学生横綱・玉太田の幕下付け出しが発表され、ますます活気づくまらずもう界ではありますが、まだまだこのままの人数では、正直さまになる番付が書けません。
 そこで今回は、新弟子になったときの番付面での待遇などを説明しましょう。
 まらずもうの新弟子は、現在、次の3つのうち1つを自由に選択してデビューすることができます。
 ・幕内最下位
 ・幕下15枚目格
 ・序の口
現代の大相撲では幕内からスタートすることはあり得ませんし、幕下付け出しを認められるには、学生横綱やアマ横綱、国体優勝などの実績が必要ですが、まらずもうではそのような規定は一切なく、自分の希望だけで幕下付け出しも、幕内付け出しも可能です。今回幕下付け出しとなった玉太田は、たまたま自称元学生横綱ですが、何の実績もなくても、まらずもうでは幕下付け出しが認められます。これは、勝敗までも自分で判断するというまらずもうの精神から、自分のデビュー時の実力も自己の判断を尊重しようという姿勢の表れなのです。
 ただし、幕内からのデビューを認めているのは、本音を言えば現在のまらずもう界の人手不足によるもので、幕内力士が42人に達した時点で、幕内付け出しは打ち切る予定です。ですから、幕内からスタートしたいという方は今がチャンスです。入門はお早めに。
 また、序の口からデビューする場合、大相撲では、まずは初土俵では番付に載らない「前相撲」という相撲を取り、そこでの成績をもとに次の場所からようやく序の口として番付に載る、という手続きを踏みますが、まらずもうでは前相撲は存在せず、入門直後から序の口としてデビューできます。
 「相撲部屋はあるの?」という質問もいただきますが、自己申告・自己責任を美徳とする孤独な闘い・まらずもうにおいては、相撲部屋制度はとっていません。誰かの弟子になる必要もありません。いつも通りの生活のまま、力士になることができるのがまらずもうの魅力です。まらずもうは各人の自由を尊重する競技ですから、部屋制度や徒弟制度を「禁止」しているわけでももちろんありません。義務化していないだけです。ですから自己責任において、「この人こそがまらずもうの師匠だ」と誰かを崇め、個人的に弟子入りすることもこれまた自由ですし、「引退後は部屋を開いて力士を育てたい」というのであれば、それもまた自由です。

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まらずもう物知り帳(4) まらずもうの決まり手

2009-12-12 11:28:55 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(4) まらずもうの決まり手】

 入門希望の方から、「大相撲のような決まり手はあるのか?」というご質問をいただきました。そこで、今回は決まり手についてです。
「押し出し」「寄り切り」など、大相撲の決まり手は、俗に「四十八手」と言われますが、48種類ぴったり決まっているわけではなく、時代によっても違います。(現在は82手あります。)そもそも現在の大相撲の決まり手は、昭和30(1955)年、日本相撲協会によって初めて整理され、それが何度かの修正を経て現在に至っていますが、このように公式見解が定まったのは画期的なことで、その昭和30年以前はそれこそ人それぞれ、事実上無数の決まり手がありました。ただ、一般には「投げ技」「掛け技」「反り技」「捻り技」に分類されるといわれており、それぞれ12手、×4で48手になるのだ、というような俗説が流布していました。
 まらずもうの決まり手に関しては、まだ決まった見解はありません。鎌倉時代の有職故実など、古記録をひも解いてみますと、大相撲同様「反り技」はみられるようですが、「投げ技」はなく、その代わりに「立ち技」「固め技」などがあったようです。現代となっては具体的にどのような技だったのか、はっきりとはわからないのですが、古記録には

<反り技>
居反り【いぞり】
撞木反り【しゅもくぞり】
襷反り【たすきぞり】
先反り【さきぞり】
海老反り【えびぞり】
干反り【ひぞり】
鳥居反り【とりいぞり】

<立ち技>
一本立ち【いっぽんだち】
竿立ち【さおだち】
逆立ち【さかだち】
鯱立ち【しゃちほこだち】
摑まり立ち【つかまりだち】
中立ち【なかだち】
仁王立ち【におうだち】
棒立ち【ぼうだち】
帆柱立ち【ほばしらだち】、

<固め技>
蠍固め【さそりがため】
海老固め【えびがため】
地固め【じがため】
底固め【そこがため】
床固め【とこがため】

などの技名が見られます。「仁王立ち」などは大技中の大技だったようですが、ざんねんながら伝承者はおらず、これらの技に関しては今後の研究を待たねばなりません。今後まらずもう普及の暁には、決まり手を整備したいと考えていますが、現時点では、決まり手は特に定めずに、勝敗のみを本場所の記録としてつけています。最大の理由は現代まらずもうにおいて、決まり手の研究・整備が不完全な状態だからですが、もう一つの理由としては、まらずもう普及のためには、あまり難しい条件をつけないほうがよいだろうとの判断があります。勝敗を報告してくれさえすれば参加できる、という競技として、しばらくの間は普及に努めていきますが、まらずもうは自己申告・自己責任の自由な競技ですので、決まり手を考えて決まり手つきで結果を報告してくれる力士も大歓迎です。


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まらずもう物知り帳(3) まらずもうは「孤独な闘い」

2009-12-11 10:34:32 | まらずもう物知り帳
【まらずもう物知り帳(3) まらずもうは「孤独な闘い」】

 「孤独な闘い」と評される競技は多々ありますが、まらずもうほどその形容がふさわしい競技もめったにないでしょう。なにしろ、対戦相手はおろか、審判さえもいないのですから。
「審判もいないとなると、きわどい勝負をしたら勝敗はどうするんだ?極端な話、インチキしてもばれないんじゃないか?」という疑問がわくでしょうか。この疑問は、まらずもうの精神を教えてくれる、とてもよい質問です。
 結論からいえば、きわどい勝負の時、勝敗を判定するのも力士本人ですし、よって、インチキして、負けた相撲を「勝ち」と報告してもバレません。「それでは競技として成り立たないじゃないか」と思われるかもしれませんが、実は、だからこそのまらずもうなのです。大相撲と他の格闘技の最大の違いは、競技開始の瞬間にあります。通常の格闘技は、審判の開始合図に従って競技を開始しますが、大相撲では行司や土俵下の審判が開始の合図を送るのではなく、力士同士が互いに呼吸を合わせて立つのです。「対戦相手より早く、有利な態勢になりたい」という思いと、「対戦相手と呼吸を合わせる」というのは、普通に考えると背反することですが、そこにこそ大相撲の妙味があるのです。外国の方などは大相撲の立ち合いの制度を聞くと、「なぜそれで競技が成り立つのか」と不思議に思うそうです。ですが、仮に大相撲の立ち合いを、審判の合図とともに始めるようにしたら、大相撲の醍醐味は失われてしまいますし、そうなったらそれはもはや大相撲ではないでしょう。これと同じように、勝敗の判定まで自分でする、という、一見競技として成り立たないような制度にこそ、まらずもうの妙味があるのです。
 まらずもうは孤独な闘いです。負けたとき、審判に負けを宣告されるのと、自分自身で負けを認めるのと、どちらがより辛いか、考えてみましょう。まらずもうには、負けたときに自ら負けを認めるという潔さが求められます。きわどい判定で負けたとき、その判定を下したのが審判であれば、審判に不満の矛先を向けて、気を紛らわせることもできるでしょう。しかし、まらずもうでは、そのような状況の中、裁定してくれる人は他にいないのです。自分自身で、「勝ち」とするか、あるいは負けを認めるかを判断しなければならないのです。これは大変つらいことです。だからこそ、潔く負けを認めた力士は、勝った力士と同じように畏敬のまなざしを向けられるのです。
 さらに、そもそもまらずもうとは何か思い出してみましょう。まらずもうとは、まらの状態を通して、神のお告げを聞くことでした。ですから、どう見ても負けだったものを「勝ち」と告げるのは、神のお告げをねじ曲げることになります。負け相撲や、きわどい相撲を「勝ち」と報告することはできますが、その瞬間から、その力士は「あんな相撲を勝ちにしてしまった」という思いを背負い続けることになります。一人で闘い、その勝敗の裁定まで自分自身が全責任を負う。まらずもうは、「孤独な闘い」の究極形態といえるでしょう。



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