啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「野反湖の花々・・②」

2021-07-10 12:46:47 | 高山植物
「イブキトラノオ、フウロ、カラマツソウ、ウスユキソウ、ウラジロ・・何だっけ?」。時々思い出しては、何度も繰り返し暗唱する同行者。
 草花の名前を常識として、どれくらい知っておけばよいのか分からないけれど、植物を愛でるには、やはり対象となる名前を知ることは大切だと思う。自身でも、名前を覚えてもらえば嬉しいし、コミュニケーションを図る第一歩かと。「あなた」より「○○さん」と言われるほうが、グッと距離感が縮まるのではないだろうか。高山植物は、平地ではなかなかお目にかかれないが、せめて身近な草花は知っておきたい。なぜなら、それらが日常生活を豊かにしてくれると思うから。
 ところで、あれから数日がたつけれど、まだ名前覚えているかしら?そうそう・・最後の名前は、ウラジロヨウラクでしたね。ところどころに咲いていた青紫色のアヤメが、高原にアクセントを添えていた。
 高山では、6月中頃から8月初めの、ほんの短い夏の間に、一斉に花を咲かせ、その美しさを競い合う。そして、それらの魅力は何といっても、❝可憐さ❞だろうか。高山の7月初旬の樹木の葉は、まだ黄緑色。柔らかくさした日を反射し、生き生きと輝いている。細い山道を走り、時々聞こえてくる野鳥の声は名調子。美しい景色を見ていると、悩みも悲しみもみんな抱きとめてくれる優しさが、山にはある。

 イブキトラノオ

ハクサンフウロ

カラマツソウ

ウスユキソウ

ウラジロヨウラク