啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「夢の通り道」

2020-06-10 17:14:49 | 庭の花木
「キョウガノコ」 バラ科
 今年も「今日」という日が来てしまった。「もう7年ですね。また一緒に歌いたかったです」と友人からのメール。毎年、この日に便りを寄せてくれる人、夫を忘れないでいてくれること、有り難いと思っている。平均寿命にはほどとおく、夫は駆け足で逝ってしまった。喪失感、絶望感、やるせなさ、言葉にできない心の儚さや迷い・・。あまりに短い闘病日記には、自身の病は語られていなく、家族への思いばかりが綴られている。そうした言葉の一つひとつが心の支えになり、今を生きてゆく力になっている。誰にでも、平等に訪れるこの地球との別れ。今は、姿形として見えなくても、数十年間の彼の生きざまは、確かに「ここ」にある。生きてきた一つひとつが、夢の通り道であったのかもしれない。私はいまだ”涙くん、さよなら”というわけにはいかない。
 細かく小さな、ふわふわの花が密生し、目が覚めるような鮮やかなピンク色の花、キョウガノコ。名は、花を京染めの”鹿の子絞り”に由来するという。草丈50cm程の宿根草。いろいろの花が庭を彩っているが、中でも個体は格別な華やかさ。花言葉「無益、儚さ・・」など。
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