啄木鳥の詩

里山の自然と山野草・高山植物、低山歩きと野鳥観察

「暮れゆく秋の日」

2019-11-14 12:39:34 | 庭の花木
 「サガギク」  キク科
 秋は夕暮れがよい、と清少納言は枕草子に記しているが、”同感”と言ったら、厚かましいだろうか。秋の夕暮れが好き、と感じるのは、子供の頃にみた光景が、自然と身についた感性によると思う。まだ舗装されていない土の道を、学校からの帰り道、夕日が山の端に沈んでゆく情景は、”たとえようのないほどの美しさ”と強烈に心に焼き付いている。勿論、今でも西の空に、徐々に陽がかげゆく行く様に見惚れ、長い年月の中に、その悲しみや、せつなさをかきたてられる気がする。
 一方、澄んだ空にたなびく、いろいろな形をした雲に、あれは○○に似ているとか、と想像するのも愉しいものだ。女心と秋の空、というが、秋の空は変わりやすいのか。女心は、そう変わるとは思はないけれど。
 江戸の初め、嵯峨御所、大覚寺の大沢池の小島に生えていた菊にはじまるというサガギク。たくさんの花弁(数えたら68枚あった)がお茶筅のように細く立っている。黄色、赤など様々な色があり、華やかな花姿は、王朝の花。

食用菊 かきのもと。もったいないけれど・・頂いています。酢の物、美味しいです。