ノロウイルス、ロタウイルス、アデノウイルスは感染性胃腸炎を引き起こすウイルスだ。
いずれも冬季を中心に感染者が多く発生し、ウイルスの感染力はとても強いという。
ここでは年齢にかかわらず感染者が見られるノロウイルスを中心に解説する。
冬になるとノロ
ウイルスによる
食中毒のニュー
スを目にする。
調理者などを介
した経口感染が
多く、冬の味覚
である生ガキな
どウイルスが付
着した二枚貝を
十分に加熱せず
に食べることが
感染原因の一つ
として知られて
いる。また、感
染者の嘔吐物や
排泄物からの飛
沫観戦や空気感
染も少数ながら
あるという。
発症すると嘔吐、下痢、腹痛などの症状があり、37~38度の発熱が見られる場合もある。
「(ノロウイルス)感染者は例年11月頃から増加し、2月くらいまでが発生のピークになる」
と話すのはアリオ北砂内科(東京・江東)の八十島院長。 「2020年のコロナ過以降も感
染者数にそれほど変化はない」そうだ。 ノロウイルスは感染者の小腸粘膜で増殖し、潜
伏期間は1~3日程度。 多くは症状が出てから2日ほどで改善するが「個人差はあって
も症状はかなりつらい。 経験者は二度となりたくない病気の一つだろう」(八十島院長)。
また、乳幼児や高齢者は重症化や嘔吐物の誤嚥などのリスクがあり、保育所や高齢者施設な
どでの集団感染には十分な注意が必要です。
症状が重くなると家から出るのも困難になる場合があるので「下痢や嘔吐が続くなどノロウ
イルス感染の可能性があれば、できるだけ早く医療機関にかかってほしい」と八十島院長。
東京都多摩小平保健所保健対策課の”桑波田課長”も「感染拡大防止のためにも下痢や嘔吐が
続き、食事ができない状況が続くようであればすぐ医療機関で受診すること。 動けない
など重症の場合は救急要請をしてほしい」と話している。
ノロウイルスにはインフルエンザのようなワクチンはなく、桑波田課長によると「最も効果
的な予防策は流水とせっけんでの念入りな手洗い」だという。 家族や身近な人が感染し
たら、帰宅時や調理前の手洗いのほか、感染者のおむつ交換、トイレ介助、トイレ掃除後
などの手洗いには万全を期したい(手洗いのポイントは上記イラスト参照)。 「もし、家庭にト
イレが複数あるなら、症状がある人とない人でトイレを分けることを勧める」(桑波田課長)
また、感染者や嘔吐物を処理する際は必ずマスクを着用し、窓を開けて十分に部屋を換気す
る。 嘔吐物に含まれるウイルスが乾燥すると空気中に浮遊し、これを吸い込んで感染す
る場合があるからだ。 嘔吐物は広範囲に飛び散るため、嘔吐物が付着した部分だけでな
く、周囲も消毒すること。 なお、ノロウイルスはアルコール消毒があまり効かないため
消毒液としては塩素系消毒液が必要となる。 これは次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めて
作るが、市販の家庭用塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム濃度6%程度)を薄めて使う
こともできる。
食材に付着したノロウイルスは中心温度85~90度、90秒以上で加熱すれば死滅する。
調理器具も洗剤で洗浄後に85度以上の熱湯で加熱するか、前述の塩素系消毒液に浸して
消毒する。
最後にロタウイルスについても触れておきます。 乳幼児期に感染しやすいこのウイルスは
5歳までにほぼすべての子どもが感染するとされている。 こちらはワクチンがあり、2
0年10月から定期接種となった。 「接種期間は生後14週6日までと短いので、子ど
もが生まれたら早めにかかりつけの小児科医と相談し、他のワクチンと共に接種スケジュ
ールを立てておくとよい」と桑波田課長は話しています。 忘れずに受けましょう。
いずれも冬季を中心に感染者が多く発生し、ウイルスの感染力はとても強いという。
ここでは年齢にかかわらず感染者が見られるノロウイルスを中心に解説する。
冬になるとノロ
ウイルスによる
食中毒のニュー
スを目にする。
調理者などを介
した経口感染が
多く、冬の味覚
である生ガキな
どウイルスが付
着した二枚貝を
十分に加熱せず
に食べることが
感染原因の一つ
として知られて
いる。また、感
染者の嘔吐物や
排泄物からの飛
沫観戦や空気感
染も少数ながら
あるという。
発症すると嘔吐、下痢、腹痛などの症状があり、37~38度の発熱が見られる場合もある。
「(ノロウイルス)感染者は例年11月頃から増加し、2月くらいまでが発生のピークになる」
と話すのはアリオ北砂内科(東京・江東)の八十島院長。 「2020年のコロナ過以降も感
染者数にそれほど変化はない」そうだ。 ノロウイルスは感染者の小腸粘膜で増殖し、潜
伏期間は1~3日程度。 多くは症状が出てから2日ほどで改善するが「個人差はあって
も症状はかなりつらい。 経験者は二度となりたくない病気の一つだろう」(八十島院長)。
また、乳幼児や高齢者は重症化や嘔吐物の誤嚥などのリスクがあり、保育所や高齢者施設な
どでの集団感染には十分な注意が必要です。
症状が重くなると家から出るのも困難になる場合があるので「下痢や嘔吐が続くなどノロウ
イルス感染の可能性があれば、できるだけ早く医療機関にかかってほしい」と八十島院長。
東京都多摩小平保健所保健対策課の”桑波田課長”も「感染拡大防止のためにも下痢や嘔吐が
続き、食事ができない状況が続くようであればすぐ医療機関で受診すること。 動けない
など重症の場合は救急要請をしてほしい」と話している。
ノロウイルスにはインフルエンザのようなワクチンはなく、桑波田課長によると「最も効果
的な予防策は流水とせっけんでの念入りな手洗い」だという。 家族や身近な人が感染し
たら、帰宅時や調理前の手洗いのほか、感染者のおむつ交換、トイレ介助、トイレ掃除後
などの手洗いには万全を期したい(手洗いのポイントは上記イラスト参照)。 「もし、家庭にト
イレが複数あるなら、症状がある人とない人でトイレを分けることを勧める」(桑波田課長)
また、感染者や嘔吐物を処理する際は必ずマスクを着用し、窓を開けて十分に部屋を換気す
る。 嘔吐物に含まれるウイルスが乾燥すると空気中に浮遊し、これを吸い込んで感染す
る場合があるからだ。 嘔吐物は広範囲に飛び散るため、嘔吐物が付着した部分だけでな
く、周囲も消毒すること。 なお、ノロウイルスはアルコール消毒があまり効かないため
消毒液としては塩素系消毒液が必要となる。 これは次亜塩素酸ナトリウムを水で薄めて
作るが、市販の家庭用塩素系漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム濃度6%程度)を薄めて使う
こともできる。
食材に付着したノロウイルスは中心温度85~90度、90秒以上で加熱すれば死滅する。
調理器具も洗剤で洗浄後に85度以上の熱湯で加熱するか、前述の塩素系消毒液に浸して
消毒する。
最後にロタウイルスについても触れておきます。 乳幼児期に感染しやすいこのウイルスは
5歳までにほぼすべての子どもが感染するとされている。 こちらはワクチンがあり、2
0年10月から定期接種となった。 「接種期間は生後14週6日までと短いので、子ど
もが生まれたら早めにかかりつけの小児科医と相談し、他のワクチンと共に接種スケジュ
ールを立てておくとよい」と桑波田課長は話しています。 忘れずに受けましょう。