農業じゆう人

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筋肉を「貯筋」

2020年11月28日 12時44分32秒 | 健康
年齢を重ねても、元気に自立した生活を送りたいという願いは誰でも抱いているのでは・・。
  「いざというときのために、筋肉を鍛えて貯めておくことが重要」と東京大学名誉教授の
   “福永さん”が提唱したのが、「筋肉貯筋」です。
  ケガや病気で入院して寝て過ごすと、筋肉が減ってしまう。 退院しても自分で歩けなく
   なってしまうことにもなりかねない。
  貯筋で重要なのは脚の筋肉です。 椅子から立ちあがったり、階段を上ったりといった動
   作は、脚の筋肉が少ないと難しいという。 福永名誉教授の研究によると、腕の筋肉は
   60歳くらいまで大きく減らないが、太もも前の筋肉「大腿四頭筋」は、年齢とともに
   筋線維が細くなる。 つまり、筋肉が減るということ。 20代に比べ30代、40代
   と減っていき、50歳以降は年1%も減る。 20代を100%代とすると、70代は
   8割を切るという。

  福永名誉教授によると、太もも
 前の筋肉量は、70歳だと一般
 的に体重1㌔あたり10~20
 ㌘。 だが、10㌘は寝たきり
 になる境目だという。 だから
 11㌘あっても安心はできない。 
 病気やケガで寝込むと、太もも
 前の筋肉は2日間で1%のペー
 スで減っていくという。「体重
 1㌔あたりの筋肉量が20㌘あ
 れば、筋肉が減っても鍛えれば
 もとの生活に戻ることができる。 
 でも、筋肉貯金が十分になくて
 10㌘より減ると寝たきりにな
 ってしまう。筋肉は人から借り
 ることができず、自分で鍛えて
 貯めるしかない」と話している。


  福永名誉教授は、高齢者でも負担が少なく、筋肉を鍛えることができる「貯筋運動」を
   考案した。 手の支え無しで椅子から立ち上がれるなら立った状態で行い、「太もも
   前側」「股関節回り」「ふくらはぎ」「お尻の横」「おなか」を鍛える5種類です。
   椅子、あるいは畳に座って行うプログラムもある。 特別な道具は必要なく、負荷を
   かけるのは自分の体重なので、鍛えるときのケガも心配ないという。
  例えば、立った状態で太もも前を鍛えるのは、椅子に座ったり立ったりを繰り返す運動。
   椅子に浅く座り腰幅に足を開く。 両手は前方の椅子などに置く。 福永名誉教授作
   詞の「貯金のテーマ」の詞を米国の民謡「線路は続くよどこまでも」のメロディーに
   のせ、詞の1行で座り立を2回するとちょうどいい速さと回数になる。 80代で動
   きが遅かった人も、3カ月続けると動きが速くなり、歩行もスムーズになったという。

  貯筋運動の普及を推進する健康・体力づくり事業財団は指導者を育成している。 指導
   者の研修で講師を務める日本女子体育大学教授の“沢井さん”は「正しい姿勢で行うこ
   とが大切なので、最初は指導者について行うことを勧める。 指導できる人が増える
   ように取り組んでいる」と話す。
  同財団の研修を受け、試験をパスした指導者が各地で教えているそうです。 指導者の
   “花田さん”は、近畿地方で開く健康体操教室で貯筋運動を取り入れる。 「私たちの
   目標は100歳でも自分の脚で歩くこと」と参加者に語りかける。 参加者は自身の
   状態に合わせ、立った状態、座った状態を選び、貯筋運動をする。 新型コロナウイ
   ルス対策で、教室を休止した地域もあるが、「貯筋運動は家でもできるが、閉じこも
   っているのもよくない」。 感染対策を徹底して教室を継続している地域もある。

  健康・体力づくり事業団はホームページ内の「貯筋運動プロジェクト」(http://www.
   health-net.or.jp/tyousa/tyokin/)で、貯筋運動の効果や行い方の動画、指導者の一
    覧を紹介していますので、ご興味ある方はチェックして見え下さい。