男と女は、しかるべき年齢になると結婚して家庭を持つのが世の常ですネ~・・。
もちろん生涯にわたって独身で暮らす人もたくさんいらっしゃるし、結婚しても
不幸にして配偶者に先立たれたり、あるいは性格の不一致などの原因で離婚し
たりする人も珍しくない。 また世の中には離婚と結婚を繰り返す人もいる。
しかし大多数の人々にとっては、結婚が人生における最大のイベントであること
は、昔も今も変わらないといっていいのではないだろうか・・。
儒学の経典(けいてん)『周礼(しゆらい)』によれば、古代中国には「媒氏(ばいし)」
という男女の結婚を一手にとりしきる役人がいたんだそうだ。 いわば仲人担当
の官職で、その時代では子供が生まれて三カ月経った時に、子の名と生年月日を
書いて媒氏に届けることとなっており、媒氏はそのリストに基づいて「男は三十
にして娶(めと)らしめ、女は二十にして嫁(とつ)がし」めたという。
もちろんすべての人がこの通りに結婚したわけではないだろうが、しかし過去の
中国(および日本)では、結婚する二人が事前に引き合わせや見合いの機会すら与え
られず、もっぱら仲人による双方の紹介だけで婚姻が成立するのが一般的な形態
だったそうだ。 古代中国での結婚の手順について記した文献によれば、結婚式
にいたるまでには六種類の繁雑(はんざつ)な儀式が設定されており、それを「六礼
(りくれい)」とよんだ。
ある家の男子が適齢期に達すると、その家はまず仲人を依頼して、しかるべき
娘のいる家に縁談の提示におもむいてもらう。 これが「六礼」の第一段階で
ある「納采」で、この時に女側に向かう仲人は、生きた雁(かり)を手土産として
持参したそうだ。
雁はもちろん食用で、これ以後の結婚に関する儀式においてこの鳥がしばしば
贈り物として使われるのだが、それは雁が季節の陰陽の変化にしたがって往来
する渡り鳥であって、だから男(陽)と女(陰)の間に橋渡しには最適だから
とされる。
それに対して日本の慶事では鯛(たい)が使われるがそれはこの魚の名前が・・
「めでたい」に通じるからにすぎないそうだ。 雁にいくからは高尚な理屈が
あるのに対して、鯛は単なるだじゃれなのが、なんとも悲しい話である・・。
もちろん生涯にわたって独身で暮らす人もたくさんいらっしゃるし、結婚しても
不幸にして配偶者に先立たれたり、あるいは性格の不一致などの原因で離婚し
たりする人も珍しくない。 また世の中には離婚と結婚を繰り返す人もいる。
しかし大多数の人々にとっては、結婚が人生における最大のイベントであること
は、昔も今も変わらないといっていいのではないだろうか・・。
儒学の経典(けいてん)『周礼(しゆらい)』によれば、古代中国には「媒氏(ばいし)」
という男女の結婚を一手にとりしきる役人がいたんだそうだ。 いわば仲人担当
の官職で、その時代では子供が生まれて三カ月経った時に、子の名と生年月日を
書いて媒氏に届けることとなっており、媒氏はそのリストに基づいて「男は三十
にして娶(めと)らしめ、女は二十にして嫁(とつ)がし」めたという。
もちろんすべての人がこの通りに結婚したわけではないだろうが、しかし過去の
中国(および日本)では、結婚する二人が事前に引き合わせや見合いの機会すら与え
られず、もっぱら仲人による双方の紹介だけで婚姻が成立するのが一般的な形態
だったそうだ。 古代中国での結婚の手順について記した文献によれば、結婚式
にいたるまでには六種類の繁雑(はんざつ)な儀式が設定されており、それを「六礼
(りくれい)」とよんだ。
ある家の男子が適齢期に達すると、その家はまず仲人を依頼して、しかるべき
娘のいる家に縁談の提示におもむいてもらう。 これが「六礼」の第一段階で
ある「納采」で、この時に女側に向かう仲人は、生きた雁(かり)を手土産として
持参したそうだ。
雁はもちろん食用で、これ以後の結婚に関する儀式においてこの鳥がしばしば
贈り物として使われるのだが、それは雁が季節の陰陽の変化にしたがって往来
する渡り鳥であって、だから男(陽)と女(陰)の間に橋渡しには最適だから
とされる。
それに対して日本の慶事では鯛(たい)が使われるがそれはこの魚の名前が・・
「めでたい」に通じるからにすぎないそうだ。 雁にいくからは高尚な理屈が
あるのに対して、鯛は単なるだじゃれなのが、なんとも悲しい話である・・。