Mr.トレイルのオーディオ回り道

「音質アップ」を目的として、
システム全体の「基礎的項目の見直し」に、
重点を置いて試行錯誤や実験をしています。

真空管アンプの楽しみ

2009年09月24日 | ピュアオーディオ

真空管アンプは既存のメーカー製やガレージメーカー製の購入や、自作アンプの製作も楽しいのですが、最後の楽しみが「球の交換」です。こちらはアンプが壊れるまで楽しめます。

トランジスターアンプの場合、購入して接続すれば後はエージングを待つくらいですが、管球アンプの場合は色々なメーカーが作った同じ規格の球を交換して音の変化や質感の変化を楽しむ事ができます。

プリアンプでも良いのですが球の交換が難しい形態が多いのでパワーアンプが面白いです。初段管や次段管、パワー管とどこを変えても「球の質」により変化します。非常に良い球だと初段管でもパワー管の変化と遜色ない変化をします。整流管の変化も大きいです。

アンプが完成(購入)して、球の型番が決まれば後は「予備球」の確保が残ります。出来るだけ安くて音質の良い球を入れ替えや予備球にしたい訳です。

例えば「12AU7」や「12AX7」等の球でしたら、ムラード、テレフンケン、シーメンス、テスラ、フィリップス、GE、タングソル、RCA、シルバニア、松下、東芝、NEC、日立等々と沢山のメーカーが作っています。

中国製やロシア製の球からこれらのメーカーの在庫球に変えますと数段の「音質アップ」と「ノイズの減少」を経験するでしょう。本当に良い球に巡り合うと同じアンプなのに出てくる音は「音質価格」が2万円の音から100万円を超えるスーパーサウンドまで変化します。

自宅の3B252BシングルアンプではHL4、MH4、VR38等が使えますが私が選択したのはNR52と言う英国ムラードの球です。価格も手ごろですばらしい音質がします。次段管も比較をしたいのですがこちらは数が少ないのでMHL4を集めています。

Stc4033l

パワー管は3B252B/STC4033Lを使っていますがこの球にも初期型と後期型が有り、初期型の方が質が高いです。他に同じSTCの4033Xや最初期の4033も有りますが、まだ縁がなくて試せていません。

現在楽しんでいるのが「整流管」。この球を変えると「音の出方」や「質感」が大きく変わります。「前に出てくる音」、「フワッと広がる音」、「繊細な音」等に変化します。ここで使っている球はCV378と言う球ですが、「5U4G」と言う球や「5U4GB」も同じ規格ですので互換性があります。この球は古いのですが実に沢山のメーカーが作っていますのでまだまだ手に入ります。早く良い球のメーカーと型番を捜す事が急務です。良い球は知っている人の間では「取り合い」になります。古い球はもう製造されていませんので巷にある「在庫」を探すしかないのです。

球を変えて「音質」の違いを楽しむのも非常に楽しい時間です。同じ曲が全く違って聞こえます。


6L6Gシングルアンプの3台目

2009年09月24日 | ピュアオーディオ

6L6シングルアンプは3台持っています。EC-138システムをドライブしていたプリを貸し出しした関係で音質は落ちますが「サトリ」のプリを使っています。
6l6_singuru

このサトリのプリと6L6ppアンプ(20W/ch)ではサトリのプリのゲインが高いのでボリュームが7時の方向までしか上げられません。(ほとんど上げられない)そこで3台目の6L6シングルアンプ(5W/ch)を使っています。東芝の6L6GCを組み合わせて鳴らしています。この球は結構いい球だと思います。


RCA箱システムのウーハーのパラレル化 決定

2009年09月24日 | ピュアオーディオ

ツィーター、スコーカーと実施してきた「SPユニットのパラレル駆動」。現在では「ウーハー」の帯域も同じ事を始めています。
707j2
既に自宅のSP-707JシステムではテレフンケンのRB46の低域を組み合わせています。今回は事務所のモニタールームのメインSPである「RCA箱システム」もLE8Tとの組み合わせで決定します。
Rca4

しばらく外して聴いていたのですが、昨日再びLE8Tを付けてクランペラー指揮/フィルハーモニア「ベートーベン交響曲4番」をかけて確認しました。弦楽器の数がまるで違います。音の充実感と全体のバランスがより好ましいと感じられます。
Rca2

RCA箱システムのCDPは従来SD-9500でしたが、今回はトランスポートにスチューダーのA727を持って来ています。SD-9500単体より音が優しくて充実しており「音楽性」が高いです。ただA727単体では周波数レンジが狭いのでDACにSD-9500を活用しています。お互いの良いとこ取りが出来、サウンドそのものが非常に充実しました。
Rca1

横のマッキンMC2600は現在「音質」で負けて、となりの6L6ppアンプと入れ替わっています。特に高域の「ベール」と「音のキレ」に不満を持っています。これを117V化して(本来の性能を出す環境にして)音質確認したいと考えています。約20%の電圧アップは音質に大きな影響を与えます。


ipodの活用状況

2009年09月23日 | ピュアオーディオ

現在ipodを6セット所有して各SPシステムに1セットづつ接続しているがほとんど使わなくなっています。ワディアのトランスポートも接続はしていますがほとんど使っていません。

Wadia_170i1

初めは目新しいので聞きまくりましたが、その音質のレベルを見極めると他の所有するCDPの「音質に届かない」が結論です。専用のケーブルを開発してトライしましたが現在では死蔵している状態です。

あまりに眠らせて置くのももったいないので「ウォーキング」の時に時々聞いています。でもシンバルの音が「ブリキの音」では興ざめです。

価格と音質を考えれば十分な性能と価格だと思います。携帯性やスペースの面でも優秀です。オーディオの底辺を押し上げてくれる機器で有る事は間違い有りません。


自宅システムに3B252Bパワーアンプ復活

2009年09月23日 | ピュアオーディオ

昨日常連のお客さんから「金色の球を使った6L6Gシングルアンプ」を貸して欲しいとの要望が有り貸し出しいたしました。

その結果、3B252Bパワーアンプの復活となりました。今回はCDPがD732からEMT981に変わっていますのでどんなサウンドになるか確認したくなりました。もともと6L6シングルアンプより格上のアンプですので「音質」及び「音楽表現」は格段の差が有ります。

Stc4033l

実際に接続して確認してみますと「質感」は私好みの極上品です。「音数」が更に増えてSP間の音の密度が上がり、ストリングス(ジェットストリーム)がうねる様に表現されます。このようなサウンドは初めてです。

「金色の球を使った6L6Gシングルアンプ」は元々使い始める時の動機が、「夏場の暑さ」対策でしたので、秋になり本来のメインアンプが自由に使える気温になっています。3B252Bアンプは「熱」がすごそうに感じられるかもしれませんが、そう発熱量が大きい訳では有りません。単純に真空管を7本使っていますので、5本仕様のアンプ(6L6Gシングル)に比べればの話です。


117V 昇圧電源トランスのTrail仕様の使用結果

2009年09月22日 | ピュアオーディオ

先週末に完成した「117V 昇圧電源トランスのTrail仕様」を使った感想を専務に聞きました。
Ul1500up2

プリのマッキンC40とCDPのスチューダーD732に使っています。オリジナルの状態では少し「うなり」を感じましたが木箱に入れ「局所化」をしていますので、深夜でも「うなり」は感じなくなりました。

音質は117Vの威力です。本来117Vで作られている機器は117Vで使って評価すべきです。
集荷数レンジが上下に伸びて、特に高域の伸びが顕著です。音の「キレ・ヌケ・ノビ」がグレードアップしています。2セット目を作る準備に入ります。


JBLのユニットについて

2009年09月21日 | ピュアオーディオ

JBLやALTECはWEから続くオーディオユニットを作っています。オーディオの全盛期は日本では1970~1980年代くらいだと思いますが、アメリカでは1950~1960年代が「黄金期」の様だと認識しています。
Le15a_10001

JBLのユニットでD130、LE15A、LE8TのユニットをシリアルNo毎に数セット購入して聴き比べをすると「古いものほど良い」と云う結果になります。1950~1960年代のものがやはり良いという結果です。
Le15a_10002

今回LE15AのシリアルNo#1000番台を購入してそのサウンドを確かめ、中音の#375やLE85も製造年代を合わせたくなります。#075のみは既に16Ω仕様を確認していますので、こちらも8Ω品より「柔らかい」音がします。しかし、設計の古さは否めず、高域の伸び感が足りません。

#375も今なお「灰色#375」の人気が高いです。お値段も黒色#375の2倍近い価格で取引されています。ウーハーも150-4C(16Ω)も同様に非常に高い価格で推移しています。本当に良いものを知っている方は多いのですね。


117V 昇圧電源トランスのTrail仕様 完成

2009年09月20日 | ピュアオーディオ

専務宅用のD732とC40用の117Vステップアップトランスが昨夕完成しました。
Ul1500up2

ステップアップトランスに直出し配線と2Pコンセントが付いていましたが、3Pコンセントへの変更とインレットを取り付けています。内部配線は「ルシファー仕様」です。
Ul1500up3
本体を木箱に入れて「ブラックボックス」化しています。音質の変化やトランスの唸り等の確認は21日月曜に専務の報告を待つ事にしています。容量が1500W有り、サーモスタットが付いています。完成時に電圧を確認しましたが、入荷時は116.5Vぐらいでしたが完成時は117.5Vになりました。内部配線の抵抗が少ないので上がっているようです。


7SPユニットシステムのサウンド

2009年09月19日 | ピュアオーディオ

Hyl21(#2405はHL88の下に隠れています。)

ウーハーのパラレル化もしているシステムも有りますが、中・高音に6個のユニットを使っています。
Sp707jhyl(175DLHと2405はウーハー箱内に格納。ビクターリボンはハイルドライバーの反対側のホーンのうしろ。)

基本ラインはJBLのユニットです。JBLウーハーに#375+LE85(LE175)+#2405を基本としウーハーの種類と箱を変えて、375用ホーンを替えています。
Rca_system(RCA箱ではホーンの後ろにハイルドライバー。この機種にはデッカはなし。)

中音には#375+ハイルドライバー(amt1)の組み合わせ。高音にはLE85(LE175)+#2405+デッカリボン+ビクターリボンで100KHzまでを確保しています。

この状態で「定位」はピンポイントです。自宅システムでは人の口のサイズでボーカルが出て来ます。オリンパスもほぼ近いです。RCA箱システムのみちょっと口が大きいです。この「口」の大きさは「中音ホーン」の「内振り」で決まります。非常にシャープな反応をします。

7SPユニットを使っていますが、これは今まで試行錯誤を重ねて「音数」を増やすために工夫してきたものです。7SPユニットが鳴っているから「バラバラ」な感じになる事は有りません。それよりも「音数」が増える事で「フルレンジ」の様な鳴り方をします。SPの存在を気にしなくなると云えばよいでしょうか。「音が面で出る」と云う音の出方になりますので「音質的」にはデメリットを感じません。ただし「維持管理」には気を使います。配線の数が多いので「SPターミナルのゆるみ」に特に注意しています。フルテックの最高級SPターミナルにして「音質」改善はもちろん「ゆるみ」にも強くなりました。今ではほとんど「ゆるみ」の発生が有りません。

JBL基本の3ウェイでは「ウーハー+375+2405」の方がほとんどだと思いますが、#375からいきなり#2405では7000Hz~12000Hzあたりに「エネルギーの谷」が出来ます。これを埋めるため「LE85(LE175)」を2405とパラレル接続しています。

高音は他にデッカのリボンツィーターを使っていますが、これは「システム全体の音色」を決定付けます。ヴァイオリンをしなやかに聴くのに最適なツィーターです。更にビクターのリボンツィーターは高域の伸びも兼ねてはいますが、「定位」に非常に有効です。このビクターのリボンツィーターをクリップでも良いから繋ぐと「定位のフラツキ」がなくなるのです。不思議ですね。

まだそれぞれに使う配線材を変えて音合わせをしています。


全システムのグレードアップ進捗状況

2009年09月19日 | ピュアオーディオ

9月に入り全てのシステムで「グレードアップ」の対策をしました。すぐに対策効果が出るものも有れば半年くらいかかるものまで有ります。全てが一様では有りません。

1)オリンパスシステム(LE15Aの交換)・・・これは大正解です。LE15A特有の癖と思われる音色が初期型ではD130の様なサウンドです。反応が早く「品位」の高いサウンドになりました。まだまだ良くなると思います。SN比が上がり透明感が上がっています。

2)自宅SP‐707Jシステム(EMT981の導入)・・・毎日6時間以上モニタリングしていますが、まだD732のレベルには届きません。D732の時も半年かかりましたので、こちらはまた半年待ちです。でも毎日音質が変化しています。良くなったり悪くなったりを繰り返して1ヶ月後には分岐点が来ると思っています。シルキーな質感は非常に気に入っています。

3)RCA箱システム(A727・6L6ppアンプ)・・・マッキンMC2600から6L6ppにして、高域のベールが消えました。清々しいサウンドとなりました。CDPをSD-9500からA727に交換して「音色の温かさ」を感じます。残念ながら周波数レンジ感の伸びはSD-9500に及びません。このシステムにはD730クラスを将来的には準備したいと考えています。

4)専務宅 UREI813Bシステム(D732、ステップアップトランス)・・・D732の導入で周波数レンジが大幅に改善されていますがステップアップトランスを制作中なのでグレードアップ出来ていません。本日トランスの完成予定。トランスが完成すればC40とD732を117V駆動します。

5)EC-138システム(内部配線ルシファー化)・・・こちらは文句なしにグレードアップを果たしていますが、アンプ類をお客さまに貸し出している関係で、実感できない状況です。

6)BC‐Ⅱシステム(内部配線のルシファー化)・・・伝送容量がアップしたため中音のユニットでビビり音発生。原因対策しやっとグレードアップを享受できると思ったら、電源タップを前述お客様に貸し出したため確認できず。サトリアンプで大音量再生を確認して問題ない事を確認しています。

しばらくは「鳴らし込み」をしないと良くはなりませんのでのんびりと確認していきます。