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Macとか音楽とかサッカーとか気にくわないニュースとか、独りよがりの邪推と妄想

止める原発あれば動く原発あり

2022-06-02 21:55:15 | 社会・経済
前にも書いたかも知れませんが、最近はテレビでニュースも観なくなりました。
元々テレビを観る人間でもなかったのですが、新型コロナウィルス関連のニュースについては、
仕事への影響もあり、大マスコミが報じることを知っておかなければならなかったので、
コロナ禍になってからは観るようにしていたのですけどもね。

でも今はほとんどウクライナ情勢でしょ。
それも、一方的にウクライナ応援、ロシアは悪と決めつけの報道ばかりで、
さすがに嫌になって、テレビのニュースを見ることもめっきり減ったというワケです。

最近では大きく報じられるニュースといえばウクライナに加えて、
知床の観光船沈没、山口県阿武町の給付金誤送金問題あたりになるのでしょうか。

でもまあ、4630万円の誤送金とその顛末も大問題ですけど、
だったら新コロ対策費予備費の11兆円?12兆円?とも言われる使途不明金こそ大問題でしょう?
大マスコミは阿武町問題をせめて同程度以上の熱意を持って追求してもらいたいのですが、
そのへんどうなっているのでしょうか。

またあまり大きな扱いを受けてないっぽいニュースに、
アベちゃん政権時代の「桜を見る会」前夜祭にサントリーがアルコールを無償提供していた件、
コレも大きな政治問題でしょう。

サントリーの新浪サンはアベちゃんや竹中へーちゃんの新自由主義路線とも相性良さそうで、
近しい仲みたいでしたし、さもありなんってカンジではありつつコレは、
違法献金の疑いも政治資金規正法違反の疑いもある重大事件と思うのですが、
大マスコミの士気が上がらないのはアベちゃん案件であることと、
サントリーが大スポンサーだからなのでしょうか。どうなんでしょうか。


さて、ニュースとして盛り上がっているのか疑わしいといえば原発ですよ。
2日は島根県が島根原発の再稼働を容認すると発表しました。


 島根原発2号機 知事が再稼働に同意 県議会で表明

 全国で唯一、県庁所在地にある松江市の島根原子力発電所2号機について、
 島根県の丸山知事は、2日の県議会で再稼働に同意する考えを表明しました。

 松江市にある島根原発2号機は、原子力規制委員会の新しい規制基準に去年合格し、
 松江市の市長はことし2月、中国電力との安全協定に基づいて再稼働に同意することを明らかにしています。

 島根県の丸山知事は2日の県議会で「再稼働は現状ではやむをえないと考え、容認する」
 と述べ、再稼働に同意する考えを表明しました。

 理由については「産業や生活のために電力を維持する必要があり、
 現状では原発が一定の役割を担う必要がある」としています。

 これで、安全協定に基づき、地元の県と松江市がいずれも同意し、
 中国電力は今年度中に安全対策の工事を終えて、その後、再稼働させる方針です。

 全国で唯一、県庁所在地にある島根原発2号機は、原発から30キロ圏内の人口が45万人余りと
 全国の原発で3番目に多く、重大な事故が起きた場合、島根県は、一部の住民が
 広島県や岡山県などに広域避難するという避難計画を定めています。

 島根県は今後、中国電力に安全対策の徹底を求めるとともに、国に対しては重大な事故の際の避難の支援や、
 原発への武力攻撃が想定される場合の態勢整備などを要請したいとしています。
 (以下略)


再稼働は「現状ではやむをえない」と島根県知事。
ホンネではあまり前向きな態度はなさそうなカンジでありますが、
先に松江市などの周辺自治体が同意を示していましたので、そうした状況や、
原発ムラの地元経済界への影響などから「やむを得ない」ってカンジなのでしょうか。

まぁだって、避難計画を含めた安全対策ってどうなってんのよ?ってのがありますからね。
島根原発については安全基準とやらの診査に合格したらしいんですが、完成はまだなんですよね。

っていうか、福島みたいな事故が起きてホントに大丈夫なのかとの不安はあるでしょう。
事故が起きないように安全対策をする、じゃイカンのです。事故が起きたらどうすんだってハナシです。

個人的には事故が起きたらどうしようもないから原発には元々反対だったのですが、
今でもソレは変わらないように思えますし、仮に事故の対策ができてるから原発OK!
事故起きるかもだけど対策できてるから原発動かすよ、ってな判断はどうにも同意できないのですが。


まあ一方では再稼働を認めない判決も出てるのですけどもね。


 北海道電力 泊原発の運転認めない判決 廃炉は命じず 札幌地裁

 北海道泊村にある北海道電力・泊原子力発電所の安全性が争われた裁判で、
 札幌地方裁判所は「津波に対する安全性の基準を満たしていない」として、
 北海道電力に3基ある原発すべてを運転しないよう命じる判決を言い渡しました。
 津波対策が不十分だとして原発の運転を認めない司法判断は初めてです。

 北海道電力・泊原発の1号機から3号機について、周辺住民など1200人余りは
 「津波や地震への安全性が不十分だ」と主張して運転の禁止や、使用済み核燃料の撤去、
 それに原発の廃炉を求める訴えを起こしていました。

 10年余りにわたる審理では、津波対策が十分にとられているかなどが争点となり、原告側は
 「福島第一原発の事故のあと新設された今の防潮堤は地震による液状化で支持地盤が沈む可能性があり津波を防げない」
 などと、主張しました。
 (以下略)


津波対策などの安全性が不十分とのことです。
どんだけの安全性が原発に必要なのかで言えば、原発そのものが存在できるモノではない気がしますよ。
だって十分な安全性なんてきっと担保できないのですもん。

ですので、泊原発の再稼働を認めない判断というのは十分わかるのですが一方、
じゃあ、津波対策が強化されれば再稼働OKなの?とかいう気にもなります。
まあ、採算が合わないでしょうけどもね。

最近じゃ脱炭素とかいって原発再稼働容認に傾くような風潮も見られますが、
いったん事故が起きたら脱炭素どころじゃない被害になりますし、
コスト的にも今や安価とはいえないエネルギーなんですが、ソレでも原発に固執するのでしょうか。


先月26日には福島第一原発事故関連でこんな訴訟もありましてね。


 甲状腺がん訴訟、東電は争う姿勢 被ばく線量はわずか

 東京電力福島第1原発事故による放射線被ばくの影響で甲状腺がんになったとして、
 事故当時6~16歳で、福島県に住んでいた男女6人が東電に計6億1600万円の
 損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が26日、東京地裁で開かれた。
 被ばくと甲状腺がんとの因果関係が争点で、東電側は争う姿勢を示した。

 東電側は、国と福島県が2011年3月下旬に原発周辺の子ども約千人を対象に実施した調査で、
 約45%に甲状腺被ばくがみられたものの、線量はわずかだったと指摘。
 国連放射線影響科学委員会が14年に公表した報告書でも、
 事故による「多数の甲状腺がんの発症はない」と主張している。


そりゃ東電は甲状腺ガンと原発事故との因果関係なんて認めないでしょう。
実際、因果関係については状況的には強く想像できるモノではあるにせよ、立証は困難ですからね。

でも、アレ?
チェルノブイリ原発事故関連では、周辺住民に甲状腺ガンが多く見られたコトについて日本のメディアも、
さも原発事故が原因と考えられるというような論調をしてたと思うのですけどもね。

国内について上記の裁判について報道することさえ熱心ではありません。
甲状腺がんとの関連の立証は困難とは言え、原発事故が後にナニを地域に残すのか、
そういうのは原発立地から遠いところで生きてる国民も、見つめなければいけない筈です。

ただしチェルノブイリ周辺の甲状腺ガンについては、ウクライナ可哀想!ってなコトなんでしょうか。


 甲状腺がん手術4回「因果関係知りたい」 原発事故当時中2の男性 対東電訴訟、26日口頭弁論

 東京電力福島第一原発事故時に福島県内にいた、約300人の子どもたちに確認された甲状腺がん。
 「事故と因果関係があるのか」ー。事故当時、中学2年だった男性(25)は
 4度の手術を受け再発の恐れを抱えながら、その答えが知りたくて裁判を起こした。
 男性ら若者6人が東電に損害賠償を求めた訴訟の第一回口頭弁論が26日、東京地裁である。

 「いつかまた転移し、体調に影響があると覚悟して生きています」。
 男性は福島県中部の中通り出身で、東京都内の企業で働く。
 薬は生涯飲み続けなければならないが、体調は良く仕事は充実しているという。

 だが、再発や転移の懸念は常につきまとう。声が出なくなったり、体調が悪化して仕事ができなくなったりしたら…。
 「先のことは考えられない」と言う。当初は裁判に積極的ではなかったが、
 今は「裁判であった事実の記録を残し、甲状腺がんに苦しむ他の子の助けになれたら」と思う。

 甲状腺がんと分かったのは、都内の大学に通っていた19歳の時だった。
 父親は医師から「悪性度が高く、広範囲に転移がある。
 5年もたないかもしれない」と告げられたことを、男性には言えなかった。

 別の医師にも「チェルノブイリで見られたのと同じ」「原発事故関連と推察される」と言われた。
 父親は「がんと告げた時、息子は淡々と受け止めていた。心の中で泣いた」と話す。
 「福島にいてはいけなかった」。避難しなかった後悔が今も消えない。

 男性は20歳で片側の甲状腺を切除。半年後に全摘したが、リンパ節への転移もあり、手術は6時間に及んだ。
 長時間同じ姿勢でいたため、手術後はひどい床ずれの痛みで眠れなかった。
 声が出ずに痛みを訴えることすらできず、チューブにつながれたまま耐えた。
 心が沈み、家族の言葉にも反応できなかった。「死んだ方が楽かもしれない」と初めて死を意識した。

 21歳の時にリンパ節への転移で3回目の手術を受け、24歳で再発。
 手術後の放射線治療では「半年は避妊すること」と書かれた文書をもらった。
 結婚して子どもがほしいと思っている男性は、子どもに影響するかもしれないと衝撃を受けた。
 男性は「父親が原発事故に憤りを感じたり、子どものために病院を必死で探したりした気持ちが初めて分かった」と話す。

 政府や福島県は、県内で見つかっている小児甲状腺がんと原発事故の因果関係は「現時点で認められない」との立場だ。
 提訴後、父親は男性ら原告に向けられる差別的な空気も感じ取っている。
 「せっかく福島が良い方に向かっているのに水を差すな」という声や、離れていった知り合いもいた。

 原発事故後、福島県などの調査で甲状腺がんと分かった若者は301人。
 原告弁護団は、小児甲状腺がんの発生率は通常の数十倍で、原発事故との因果関係は明らかだと主張する。
 男性は言う。
 「原発事故じゃなかったら何があるのか。何も言わなければなかったことにされ、事実が埋もれていく。価値ある裁判にしたい」

 

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