即席の足跡《CURIO DAYS》

毎日の不思議に思ったことを感じるままに。キーワードは、知的?好奇心、生活者発想。観る将棋ファン。線路内人立ち入り研究。

苦情過剰社会

2014年02月25日 10時34分53秒 | 雑感
最近、こんなことがあったようです。
CMを放送中止に追いやる心
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最近、立て続けにCMが放送中止になるという事件がおきました。

カエルのキャラクターが登場する缶チューハイのCMに、“ アルコール問題を扱う団体”から「キャラクターを使った表現方法が未成年の関心を誘い、飲酒を誘発しかねない」との指摘を受けたため、このテレビCMの放送を中止。

航空会社のCMでは、出演しているタレントが<金髪のかつらと付け鼻>という<日本人が思いつく外国人>の格好で出てきた事に、“外国人視聴者を中心に”「人種差別だ」という抗議が入ったため、このCMの放送を中止し、別バージョンの放送を開始。
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CMの世界だけじゃないですね。
えっ、こんなことまで?というほど、最近、何でも苦情が多すぎます。
気に入らないものは何でも文句をいう、いちゃもんをつける、揚げ足を取る、難癖をつける。
自分の名も名乗らずに大きな声でさも最大の被害者のようにクレームをつける。
そして、ネットにばらまく。
言われた方は、もちろん事前にシミュレーションはしていただろうけど、騒がれるだけでイメージダウンになるから、本当は真っ向から戦いたくても、すごすごと言いなりになる。
喧嘩はしない、できないのでおとなしく中止、軌道修正する。
そのことがどれだけの影響があるかを考えたら大変なことだけど、ほっといてさらに大きなことになったらもっと始末が悪い。
訴訟とか、裁判沙汰になれば、勝ち負けはともかくとして大きくメディアに取り上げられてしまうのでそれは避けたい。
極力温厚に、これっぽっちのリスクも回避したい。
特に大企業、上場会社はメディアにとって格好の標的になりやすいので大変です。

これではがんじがらめで何も動きが取れない。
そして、何かあったら大変、極力問題が起きないように、という保守的な姿勢がどんどん強くなる。

CMも含めて、新しいこと、インパクトのあるようなこと、訴求力、説得力のあることを発信すると必ずやその反動がある。
それを気にするならじっと静かにしてるか、当たり障りのないことを言ってるしかなくなってくる。
こういうことは言われたくない、そういう意見がもし出るとやばい、と最初から腰が引けているので、伸び伸びとした前向きな企業活動ができない。
どうにも駒の配置が邪魔し合ってる悪形の壁銀のようだ。

こんなこともあったみたいです。
【悲報】雪が降りすぎた結果、JR東日本の公式サイトから「ぜんぶ雪のせいだ。」が消されるwwwww


あの大雪で被害を受け、まだ孤立してる人がいるというのに、なんだけしからん、このコピーは。
そういう人の身になってみたら、こんなポスターはまずいじゃないか!!

内容は違うけど、こんな話も。
「政治的」作品撤去を 都美術館「クレーム心配」

どちらもクレームがついたから、ではなくてクレームが心配だから、です。
過剰反応で萎縮しすぎじゃないでしょうか。
受け止めようとする前にすでに浮足立ってます。
ビビりすぎです。
転ばぬ先の杖どころか、転ぶのが怖いから家から一歩も出ないような感じです。
こういうコソコソしてて背筋の伸びてない萎縮社会というのはどうなんでしょうか?

こうして皆が気にし過ぎるので、さらに文句言う方はますます居丈高になって調子に乗ってくる。
どうでもいいようなことまでつべこべ言うようになる。

いろんなこと言われても、ちゃんと胸張って、うちはこう思うので、と明快な意見や主張を返してほしい。
炎上を恐れるがあまり、皆が縮こまってしまって息苦しい世の中になってしまっている。

余裕がない。ユーモアが通じない。
思い切った手が打てない。
リスクを取ろうとしない。

“苦情過剰社会。”

“自粛萎縮社会。”


序盤の駒組みをしたら、攻める前から自粛しちゃう。
穴熊に囲って、どんどん守りを厚くして、どこからも攻撃されないようにしていく。
ちょっと歩を突いたりはするけど、そこを攻められたりするとやばいと思って危惧してしまい手が伸びない。
次第にどんどん駒損になり、相手の攻め駒が殺到してくる。

こんな将棋は誰だって見ていても面白くない。
お互い真っ向から積極的な攻め将棋をして、見ごたえのある真剣勝負を展開してほしいと願っています。
コメント (4)
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