昨年12月後半の舞台日記書きます。
◎12月17日 ANTIKNOCK
らいむらいとの2023年、オゾマシーズ主催企画イベント「喪明け」への参加で締め括りました。今回オゾマシーズのベース担当ちろさんからお声掛けていただき、(実はあたし初めて出演する)老舗ライブハウスANTIKNOCKの舞台に上がる事がとても楽しみだったし、何より久し振りに白塗り、アングラ等テーマに掲げるバンドとの共演に胸が高鳴った。あと数日で新しい年を迎えるこの時期、三上寛の このレコードを私に下さい を頭の中ぐるぐると反復させながらこの日 新宿へと向かった。
1. 堕落を憐れむ唄
2. 散り際
3. この世の果て
4. 赤い青春
5. 希望の花
以前らいむらいと メンバー全員顔を白く塗りたくり、池袋手刀の白塗り系イベントや渋谷のシャンソンバー青い部屋によく出演していた時期がありました。その頃 自分は「へどらのめ」という白塗りアングラフォーク・ユニットの唄い手 二丁目ゴールドさんにシンパシー覚え 強い憧れを抱き、自身のバンドもそうした世界に持ってゆこうとしていたのだ。数年前 手刀でちろさんとご一緒した際「生前 ゴールド氏から らいむらいとの事よく聞かされていました」という風に伺った。ちろさん、二丁目さんがへどらのめの前にやってたバンド「デットン」のメンバーであったという事 その時あたし初めて知ったのです。今回こういった経緯も踏まえて、ちろさんからのお誘いがあたしはとても嬉しかった。
らいむらいと20年以上やって、二丁目さんのような魂のうたを人前に届ける事 未だ到底及ばず仕舞いのあたしであるが。本番、自分なりに とにかく全身全霊尽くし最後 希望の花 まで唄い通した。
2023年12月17日「喪明け」オゾマシーズはじめ 共演バンドそれぞれ確立した世界観持っていて素晴らしかった。久し振りにらいむらいと 白塗りバンドに混じりイベント参加できた事、非常によい刺激となりました。そしてこの夜が、20周年を迎えた我々に もう一度自身の足元を見つめ直すような機会を与えてくれたような気がします。お会いした皆さん どうもありがとう。
◎12月22日 M's Cantina
続いて 2023年最後の「フォーク酒場なおき」だった。
毎度あたくし所有するレコードを幾枚か駒沢のイベントスペースに持ち込み それを流し、Naoくんと会場の皆さんと一緒にお酒飲みながら耳傾けるというまったりとしたこの企画。2023年も 定期的にM's Cantinaにおいて素敵なひととき過ごさせていただきました。
年も押し迫ったこの時期 何かさみしい曲かけましょうか。と 今回も「フォーク酒場」始まったのだが。Naoくんが用意してくれた日本酒 温燗でちびりちびりやりながら、よき年の瀬の雰囲気味わう事となった。松山千春のアルバム「歩き続ける時」から 寒い夜、吉田拓郎 2枚組アルバム「ローリング30」から 外は白い雪の夜 とか。GAROにも冬の曲あるんです!とアルバム「三叉路」から 冬の花火 聴いたり。それから、自分の中で年末この時期にいつも聴きたくなる 斉藤哲夫のURC時代のアルバム「君は英雄なんかじゃない」を流したり。お付き合い下さいました皆さん どうもありがとう。
この日、会場の片隅に徐にサンタさんの帽子が置かれてあり。条件反射的にやっぱりそれ被ってしまう我々 クリスマス会に参加したような気分にもなれてよかったです。更にはお約束という感じで、最後 甲斐バンドの 安奈 を2人生演奏したりもしました。
そして 一頻り飲んで会場を後にし、このところ必ずふらふらと天下一品に寄り こってりすすってしまう我々なのであった。おかげさまで2023年最後の「フォーク酒場なおき」よき夜となりました。またこのイベント、これから先もゆるりと続けてゆければいいなぁ。今後ともよろしくお願いいたします。
◎12月24日 三月の水
2023年クリスマスイブの夜は 神保町三月の水において恒例「シナモンナイト」だった。自分が参加するようになって もう何度目のシナモンナイトだろう。夏と冬、このイベントがないと何か寂しいような気持ちになってしまう自分がいます。今回も皆と素敵な時間共にできてよかった。この3年 コロナ禍でお客さん無しの配信でやったりした事もあったけれど、こうして皆元気に神保町で顔合わせられる事が 本当に涙出るくらい嬉しかった。お集まり下さいました皆さん どうもありがとう。
1. 屋根の上の猫
2. 白い夜
3. 一本道
4. 赤い青春
前回 駒沢で斉藤哲夫のアルバムを紹介した流れという訳ではないが、この夜 友部正人の 一本道 を唄った。やはり 何故か東京の冬の情景を思い浮かべてしまう曲なのです。それから、らいむらいとANTIKNOCK出演の時も 三上寛の曲 頭の中で鳴らしながら新宿に向かったと前述したくらいなので、この時代のURCの曲たちというのは自分の音楽人生において途轍もない影響力があったのでしょう。
12月生まれの俵田ジュンくんのお誕生日をお祝いし、最後は 皆で桑田佳祐の 白い恋人達 を唄って「シナモンナイト 2023年冬・Xmasイブ」お開きとなりました。
2024年も また元気に皆で集まれる事願って。その日を今から楽しみにしています。
◎12月30日 くじら号
2023年最後の舞台は 大久保にて弾き語り出演。ここ数年 毎月お世話になっているくじら号、 題して「2023 くじGIG Final」への参加でした。確か前の年もそうだったと記憶しているが(此処では敢えて我が相棒と言わせていただく)マルキ・ド・サリーちゃん、そして1年振り 中尾諭介さんとの共演。2023年最後の舞台である事と合わせ、この夜をあたしはとても楽しみにしていた。
1. 自己嫌悪
2. 挽歌
3. なにもない
4. 赤い青春
5. 希望の花
6. 唇かみしめて
あたくし2023年夏の終わり コロナに感染、そうして予定していた「らいむらいと 20周年記念リサイタル」をやむなく延期させてしまい。その後もなかなか身体本調子といかなかった2023年後半であったが、この夜 とにかく今の自分の心境曝け出すような思いで 自己嫌悪 から唄い始めさせてもらった。結果。まだ風邪が完全に治り切っていない喉で それでも自分にとって納得ゆく舞台を終える事ができました。お付き合い下さいました皆さん どうもありがとう。
この日の 赤い青春、くじら号のYouTubeで紹介していただきました。
2023年は正に 赤い青春 と共にあった年だったのではと 今しみじみ思い返しています。丁度1年前 2022年12月30日 くじら号にて初めてこの曲を披露したのだ(その時まだタイトル無かったはず)。それからこの1年間 赤い青春 は必ず舞台で唄う事となった。くじら号から始まったこのうた、1年後 お店が紹介して下さったのは 自分にとって非常に感慨深い気持ちだった。嬉しかった。
最後はサリーちゃん諭介さんと一緒に 剛の SUPER STAR、西新宿の親父の唄、TIME GOES AROUND、しゃぼん玉 を声高らかに大合唱しました。2023年最後も我々にとってのヒーローは やっぱり剛だったのだ!!興奮した!!観に来てくれた灯りちゃんも巻き込んで、その後 夜が更けるまで宴は続くのでした。
諭介さん「弾き語りって 何か唄い手のごつごつした剥き出しの感情が垣間見れるところあって それが面白い」のような事言っていたが、正しくあたしも同じ思いだ。弾き語りイベント行われる小さなライブバーって大抵楽屋がなく、共演者の舞台 終始お客さんと一緒に拝見する事になるのだが。さすれば終演後 自ずと共演者同士 感想を伝え合ったり、音楽談義に花が咲いたりもするのだ。弾き語りイベントの良さって 演者同士ふれあいの時間が存在する部分だったりするんだろうなと常々思う。
それからこの夜。中尾諭介さん50歳の節目に出された記念本「道標50」の中で なんと!あたくしの事も書いていただけてるという事をお聞きし、嬉しくて その本購入させてもらいました。バンドと並行してここ数年 弾き語りでの活動も多くなってきているあたくしであるが、こうしたライブバーでの弾き語りを通じて近しい間柄になっていった仲間が本当に増えた。改めて その事が今の自分にとっての喜び、刺激、そして今後音楽を続けてゆく上での原動力に繋がっているのだと思っている。