The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

2012 Kafka 可不可 ヴィニフェラ・ファミリー ヒトミワイナリー

2014-05-10 05:53:42 | ワイン
なにしろ368本の生産本数ですので、分けてもらえる数も少なく、
拍手打ちながら、拝んで飲むほど大事なワインです(笑)



ヒトミワイナリーさんの自社園場で、手をかけて造られたヴィニフェラ系の品種、
すなわちメルローを中心に、ピノ・ノワール、シラー、ヤマ・ソーヴィニヨンなどを混醸させた代物なんですわ!

造りは極めてナチュラルな方法で、天然酵母による発酵で、
清澄、ろ過、除酸は行わず、そのまま手詰めによって、瓶詰めをし、
しばらく瓶熟成を行うという寸法とのこと・・・

最初はブッキラボウな味わいも、瓶熟によって、
フランツ・カフカの変身よろしく、果実感が前面に登場し、
香りも立ち上がり、思いもかけないバランスとニュアンスを見出すことが出来る・・・

それは『可』なのか?それとも『不可』なのか?
という問いかけなんですね!

結論から言いますと、それはワタクシにとっての『可』!
むしろ『超可』と言っても過言ではない!

ヴィニフェラの持っている重厚さと内向性が、
このアッサンブラージュと、瓶熟によって、
果実の旨みと香気、そして外交的な一面が見え始めるというわけだ!

その日は『燻した鴨とアスパラと蕪の塩系パスタ』『卵とじ汁』
『卵サラダ』などと合わせていただきましたが、塩系パスタにも実に良く合いました。



残った『可不可』は数年待つことにいたしますが、
思うに更なる変身を遂げることは、間違いなし!

『可不可』は、期待の膨らむ、実に稀有なニッポンワインと言えるでしょう!