The Wine Heat!

オテル・ド・ヤマダ ワインフォーラムの主催者であるDr.ヤマダのワインな日々の記録です。

1996 ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ ジャイエ・ジル

2012-04-26 00:02:39 | ワイン
どんなに人を寄せ付けない堅牢なブル・ピノであっても、
経年による熟成は、いい状態を保つことが出来うれば、それなりのメタモルフォーゼをもたらし、
極めて複雑な芳香とタッチの良い舌触りをも生み出すわけですよね・・・

1996年物の『ジャイエ・ジル』は堅牢ピノの代表選手みたいなものでして、
まあこの『オー・コート・ド・ニュイ』はまだしも、
『コ-ト・ド・ニュイ・ヴィラージュ』にイタっては、これって本当に解けるの?
と心配になる代物でしたが、さあさてさて、本当にメタモしてくれるのかどうか?

で、今回は『オー・コート・・・』を小脇に抱え、いつもの和食屋さんで食事を致しました!





そして『1996 ブルゴーニュ・オー・コート・ド・ニュイ ジャイエ・ジル』はこの通り↓



ほらほら相当来てるでしょ!まずはこのガーネットにレンガ色を帯びた色合いを見てください!
この色合いを見ただけで、エロティックでエキゾティックでエンシュージアスティックな風味を感じてしまいます!

はじめ鼻をくすぐるスパイシーなノーズに驚きますが、
程なく枯れた赤い果実のアロマが立ち上がって、そして何よりのスー・ボワを感じるんですね!

そして、何といってもトリュフもアルでよ!と最大限の賛辞を送りつつ、
加えて品の良いダージリンの香気のオマケ付き♪

とにかく、見事な熟成香でありました!

果実は練れて、高原部を少しばかり下り始めたところ!
しかしながらヘタリは微塵も感ぜず、むしろシリアスに、そして奥ゆかしく、
全てを知ってるよとばかりの、ピノにおいてのダンディズムを感じるわけ・・・

ワインがこんな調子だと、敢えて食事を合わせるのでもなく、
ただただこうべを垂れて、ワイングラスに顔を近づけ、香りと味わいを楽しむのみ!

まさか『ブルゴーニュ・オー・コート・・・』でこの至福を味わえるとは、
『ジャイエ・ジル』を侮るでないぞ、おのおの方!

自戒しつつも言ってしまうのでありました!