経済や金融は全くの素人にとって、サブフライムローンのショックで日本の金融機関がまたおかしくなり始めていると言う報道には首をかしげるばかりだ。
11月11日付けの日経新聞はその社説の金融市場動揺とドル安が示す警戒信号で次のように分析をしている。
米国の住宅バブル崩壊に端を発した世界の金融・株式市場の動揺が収まらない。投資資金の米国離れを警戒してドル安も進み、資金の受け皿として原油、金など商品相場が急騰した。
米株式市場でダウ工業株30種平均は1万3000ドルの大台割れ寸前まで下げ、日本や欧州、アジアの株価も軒並み安だ。
バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長は先週、「米景気は来年春まで停滞する」との見通しを示し、信用力の低い個人向け住宅融資(サブプライムローン)関連の損失が1500億ドル(17兆円弱)規模に達する可能性も認めた。
損失の所在と規模が読めない不安心理が金融市場を覆う。
金融市場は、いずれFRBが追加利下げを余儀なくされると読んでいる。そんな中でこれまで潤沢な外貨準備の多くをドル資産で運用してきた中国や産油国がドル離れを起こせば、ドル不安と呼ぶべき状態にも陥りかねない。
ドル離れしつつある投資資金は商品などに流れ、原油相場は1バレル100ドルに近づいている。
日本は政策面で打つ手が乏しいうえに、影響だけは確実に及んでくる。主要国のなかでも低迷が目立つ日本の株価は一連のリスクの警戒信号である
そして日本でもサブプライムショックによる国内金融機関の損失が拡大している。
10月10日のFujiSankei Businessによれば、
・みずほ証券は先月末に発表した9月中間連結決算で、英国子会社の投資商品の評価損などで260億円の損失を計上し、270億円の最終赤字に転落
・(日経の報道によれば みずほフィナンシャルグループは14日、サブプライムローン問題の影響で、2008年3月期通期で1700億円の関連損失を見込むと発表)
・野村ホールディングスが今年1~9月にサブプライム関連で1460億円の損失を出し・農林中央金庫が400億円、三井住友フィナンシャルグループは320億円、新生銀行・は75億円、三菱UFJフィナンシャルグループも50億円の損失
・金融機関に対する信用不安の再燃は、東京株式市場にも波及。米国株の急落を受けて8日に1万6000円を割り込んだ日経平均株価は9日も6日続落となり、前日終値比188円15銭安の1万5583円42銭まで下落した。
と報じている。
私は3月18日の米国との関係の見直しで米国との関係見直しの必要な理由の一つとしてあげた、<変わり始めた米国の動き>の中で米国経済を支えてきた、住宅バブルの雲行きの悪化などなどと書いた。
勿論私の特別な知見でなくて新聞報道からの情報だ。
銀行や投資会社などのプロはこの報道前から、とうに住宅バブルの雲行きの変化を察知していた筈だし、そのころから関連株の売り抜けを図っても十分かある程度かは知らないが損失を回避できた筈だ。
そして8月20日には私は金融・保険のこと教えて下さいで日本、特に銀行や証券会社は固定資産を中心とするバルブの崩壊から金融機関の整理、政府、日銀の援助と言う貴重な教訓を得ていた筈です。
それが何故今回の米国の住宅バブルに活かされなかったのでしょう。
と書いた。
何時彼らが問題を察知し始めて、問題処理に当たってきたか知らないが、その結果が上記の損失だ。
改めて、日本の金融機関がどのようにバブル崩壊で日本国中に大迷惑をかけたの反省をしたか疑いたくなる。
言われるようにサブプライムローンの証券化などの複雑なシステムのために、損失の所在と規模が読めないと困難さはあるにしても、金融や証券のプロが何故また前回と似た様な過ちをしたのか判らない。
少なくてもど素人の私でさえ、日本一の三菱UFJフィナンシャルグループが僅か50億円の損失(と一度は言ってみたかったです)に終わっていること。
同銀行がバブル時代の不良債権を最初に整理し、政府からの資金援助を一番先に返済した堅実な銀行であることを考えれば、他の銀行がいかにいかがわしい投資をしてきただろうことは容易に想像出来ることだ。
日経の社説によれば、日本は政策面で打つ手が乏しいうえに、影響だけは確実に及んでくるそうだ。
このことを考えても、日本の経済回復のための日本銀行の低金利政策を利用して借りた金をこのような怪しい投資に廻したなど銀行の倫理観まで問われても仕方がないと思う。
まして低金利で借りた投資資金が商品などに流れ、原油相場を1バレル100ドルに近くまで押し上げその結果農産物から工業製品までの値上げを招き日本国中にまた迷惑をかけているとすれば許し難いことだ。
以上の私の意見は全くの素人考えによるものだ。
日本のために日本の金融機関のために、私の意見がただの邪推に終わっていること祈るばかりだ。
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思うに、金融業は虚業です。虚業は「やり方しだい」の発想がありますから、バブルの反省と言われても、前回と手法がちがうのだ、との言い訳があるのでしょう。
それならそれでいいですが、日本人は金融を扱うのが下手だと思います。金融は肉食動物の狩の手法であって、草食動物の日本人には、向いていない商いと思います。
----と述べつつも、現われたことはどうオトシマエをつけるかですが。空を掴むような商売は、結局は結果責任。
何か大きな事(制度改革も含めて)
やるには、一々お伺い立ててるようですから、金融庁の役人にも責任が
あります。
勝手な事やれば、やった人が裏から
色々な目にあわされるそうです。
今後ともご助言とサポートをお願い致します。