普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

女川再稼働を知事同意と今後の原発の在り方

2020-10-17 08:12:31 | 電力、原発

戦前・戦中派の私から若い方達への申し送りです。どのような事でも世論に流されずに自分の頭で考えましょう。
 10月14日の読売新聞で表記のような記事が出ていました。
 13日の宮城県議会の委員会で女川原発の再稼働を求める請願が採択され本会議で採択が確実になったからだそうです。女川町と石巻市の議会も9月に同様に再稼働を求める事に合意。何しろ311の大水害でも女川原発は大きな被害もなく地元の人達の避難所になったのですから。
 私のように良い原発は残し、福島第一や第二のように危ない原発は廃止の立場では良いニュース。何がなんでも原発廃止を主張する立憲民主や枝野さんに取っては余り広がって欲しくないいニュースでしょう!
・女川が助かった最大原因は福島第一、第二と違って東北電力の幹部の方の判断で、海抜14mの位置に原発を設けたこと。
・地震に伴う女川の被害も問題点もIAEAの調査で殆ど問題が無いことが明らかに。
 福島第一事故以後の原発がどうあるべきかと言う問題で、話がややこしくなったのは枝野さんが幹事長を勤めた民主党政権の政府の福島第一の事故調査団の人員の編成の失敗。長い間設備保全携わった私からみれば、理論には詳しくても現場の実情を知らない人と、原発のことは全く知らない素人ばかりの調査団の編成
 私は驚いて国会の調査団編成に携わる有力な国会議員の一人に下記のような提案のメールを送りました。
・メンバーの中に原発の運転、保全問題で一番詳しい、そして生活と生命を賭けている東電以外の現場の人たちを調査団のメンバーに入れること。事故の発端が地震による外部電源の損傷、津波による非常用電源と水回りの回りの損傷なので、原子炉の専門家だけでなくて原発全体の設計に携わった技術者、化学・鉄鋼などの装置産業学設備の運転・保全の技術者も含めること
・調査の範囲を福島第一だけでなく、同じ地震、津波にあったが何とか助かった第二、IAEAのように自由に調査できる女川の原発の調査も行い福島第一と比較をすること。
 然し現実の国会調査団は、委員長は医学者、団員は元国連大使、法科大学院教授、元福島第一原子力発電所4号機などの原子炉圧力容器の設計者、地震工学者、元放射線医学総合研究所勤務、元マッキンゼー・アンド・カンパニー東京支社長、元名古屋高検検事長、現役の島津製作所フェロー田中耕一さん、福島県大熊町商工会会長。
 私のような現場育ちの目からみますと、事故調査にいくらか役立ちそうなのは田中三彦さんですが、事故の直接原因の水回りの設備、機器には素人、ノーベル賞の田中耕一さんも計装機器の保全業務にどれだけ強いか不明で、ほとんどが原発など見るのも初めてという全くの素人。その対象も事故の後始末で忙しい福島第一だけ。
 そして結果からいえば発表されたのはほとんど過去に報道されたもの。
 福島第一の事故以後の原発に関する改善提案にも役立つ調査は全くなし。
 私の提案のように3原発の比較調査すれば良かったのに。
 その後(調査団の報告でなくて)報道で判ったこと
・福島第一の非常用電源装置が水密性のないタービン建屋に置かれただけでなく、地下に置かれていたという考えられないこと。
・福島第二の非常用電源装置が水密性のある原子炉建屋内。それで何とか災害を起こさず何とか停止。
・そんな簡単なことさえ見つけられなかった政府・国会調査団。
・私の提案のこれと言った大きな被害のなかった女川原発は未調査。女川と福島第一、第二と比較調査すれば、問題点が明らかになったのに。
「その後の結果と動き」
・冷静沈着なWikipedia は政府、国会の調査団の報告は完全に無視。
・原発関係の多くの裁判ざたで「事故の原因が調査されていない」と言う裁判官。
・福島第一、第二の原発の故障原因が調査されていないのに、以後の原発関係の方針を定めた原子力規制委員会。それに今だに触れようともしない自民党政権と枝野さん率いる立憲民主。
 どうしてこんな筋の通らないことになったのかは、反原発の人たちの「原発安全神話」、「原子力村」などの言葉を使った反原発のムード作りの大成功、山本七平さんの言う「空気」作りに政府も多くの国民にが載せられたのです。
 これは満州派遣軍団の暴走に、国連からのリットン調査団が来て今までの朝鮮、台湾、満州、千島などの権利を全て認めたのに、「八紘一宇」、「大東亜共栄圏」などの言葉や当時の行け行けどんどんの空気に流されて反対。当時軍団の暴走に国も手を焼いていたのに調査団の申し入れを拒否。戦線拡大した時のハルノートにはもう引っ込みが着かず申し入れをまた拒否。敗戦必至の世界大戦に突入したのと同じことを原発問題で繰り返したのです。違うのは前記の標語は調査団の来る前からあったこと。「原発安全神話」、「原子力村」は福島第一の事故の後から反原発派が作り上げた造語です。
 そんな空気にそれに乗せられた一部の国民の事故など何も起こしていない原発を持つ会社の昇給反対の批判などなど。山本太郎さんの言葉に乗せられた一部国民の311の津波で生じた「放射能のない」東北の瓦礫撤去に協力する自治体の活動への馬鹿としか言いようの無い人達の反対運動。何と空気に乗せられ易い一部の日本人!
「今後の原発問題」
 前にも書きましたが
・化石燃料発電に伴う温暖化に伴い繰り返して起こる洪水の被害と「目茶苦茶に厳しい」原子力規制委員会の指示に基づく原発の事故の頻度とそれに伴う被害のどちらが大きいか、原発事故と温暖化に伴う河川の氾濫によるそれぞれの死者数を考えれば直ぐ判ること。・太陽熱、風車による発電の費用対効果と原発とそれらとは大きな違いなどなど少し考えれば今後の原発をいかにするべきかは誰でも判る事です。
 何もかも判った今では温暖化による水害も、原発の事故も「人災」ですから防ぐ手も有るはず。立憲民主党などの野党や枝野さんの原発廃止運動も一度立ちどまって考えるべきと思うのですが。
 最初の「申し送り」を繰り返します。無謀な世界大戦に突入しその結果を見てきた戦前・戦中派の私から若い方達は勿論、野党の方達を含むもういい歳をした方達への申し送りです。どのような事でも世論、空気に流されずに自分の頭で考えましょう。

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