昨日のNHKの「日本の、これから 放送記念日特集「テレビの、これから」」ではNHKと民放の関係者と視聴者を入れての討論会が有りました。
民放の話題の番組(日本テレビの「世界一受けたい授業」、TBSの「朝ズバッ!」、フジテレピの「新堂本兄弟」、テレビ朝日「相棒」、テレビ東京「ガイアの夜明け」のプロデューサー、それと私は知らなかったのですか、北海道テレビの「水曜どうでしょう」)のディレクターを登場させるなど、NHKにしてはかなりユニークな番組でひ久しぶりに見応え、聞き応えのある番組でした。
話の進行具合から気付いたのですが、NHKでは視聴者からこの番組に関する意見を募集していたので、その中で評判の良い、またはユニークな番組の関係者とそれを紹介した回答者をNHKに呼んだようです。(*注記)
この番組の中で、特に印象に残ったこと二つ就いての感想を書いて見たいと思います。
[テレビの報道は信頼できるか]
討論の前にテレビの報道に関する信頼性の世論調査のフリップが出ました。
それによると正確な数字は忘れましたが、「信頼できない」が60%台に比して「信頼できる」が、20数%でした。
なおテレビに登場した(恐らく意識の高い)視聴者の人達は1~2名を除いて全て「信頼出来ない」というフリップを出していました。
そしてその理由として報道の内容が、編集(カット)されている、その報道に対するキャスターやコメンテーターの意見が、テレビ会社の意見の沿ったものになっているなどが上げられていました。
この信頼性低下の理由を聞きながら直ぐ頭に浮かんだのは、テレビ朝日の麻生さん失言だけを切り取った報道や、中川さんの酔態?の原因も検証しないままの執拗な報道と、反麻生や反政府的な意見を繰り返す「報道ステーション」の古館さんや、「スーパーモーニング」コメンテーターの人達でした。
然し、討論では日本テレビの「真相報道バンキシャ!」が虚偽の証言をもとに「岐阜県庁で裏金づくりが続いている」とした誤報問題や、テレビ会社は視聴率ばかり気にせずに、テレビの内容の質を上げるべきという意見が出ましたが、最初の世論調査に上げた信頼性低下の理由に就いて触れる人はいませんでした。
それを見ながら直ぐに気づきました。
ゲスト出演の日本民間放送連盟会長の広瀬道貞さんがテレビ朝日の会長だったことです。
NHKは彼に遠慮して、テレビ朝日の主張に都合の悪い部分の「報道の編集という名のカット」や、「自社の主張の線に沿ったことしか言わないキャスターやコメンテーター」などの問題を持ち出しそうな人達を最初の意見募集の内容を見て除いたのだのに違いありません。
ジャーナリストの嶌 信彦さんが視聴者はテレビの報道の特徴は感性、新聞は論理、ネットは辞書であり、視聴者はテレビの報道を読み解く力が要り、その報道を理解するには新聞やネットで確かめるのが必要だと言う趣旨のことを言っていましたが、テレビがそれに甘えては、その将来は無いと思います。
そう言えば今日の「たかじんのそこまで言って委員会」では勝谷誠彦さんがABCは「視聴者からもスポンサーからもそっぽを向かれている」と、言っていましたが事実はどうなんでしょう。
[視聴者参加型のテレビ放送](*注記)
視聴者の一人がラジオでは視聴者参加型の放送が多いがテレビでは殆どないと言う意見に、福岡の女性が北海道テレビの「水曜どうでしょう」の様に視聴者の意見がどんどん採用されている例を上げていました。
同番組のサイトを見ますと、掲示板があり視聴者とディレクターで(NHKの同番組に出ていた)藤村忠寿さんのやりとりが掲載されていました。
最近はどのテレビでも視聴者の意見の募集欄が有りますが、視聴者から言えば言いっぱなしで、担当者が何を考えているか判らない、ブラックボックスに入り込んだようなもので、視聴者のストレスの増大とテレビ会社への信頼性の減少、そして同番組でも問題になった視聴者の減少にに繋がると思います。
番組の後半でも触れていましたが、これからテレビとネットは否応なしに密接な関係を持ち、相互に影響し合う時代が来るのはそう遠い時期ではないこと、ネットを如何に活用するかが、テレビが生き残る道の一つになるような気がします。
このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。
↓
政治ブログランキングへ
*注記: 「水曜どうでしょう」の掲示板の書き込み
一般参加者ですが。一昨日、NHKの番組ホームページのアンケートに、暇つぶし半分に答えたたら、昨日NHKの方から連絡が来まして、急遽、今日参加が決まりました。担当の方は、「どうでしょう」が福岡で放送されていないことを驚かれていました。しどろもどろでも、伝えたい気持ちがあれば大丈夫ですよね?
*追記:麻生さんがまた失言?
麻生首相は21日、首相官邸で開かれた「経済危機克服のための有識者会合」で、「株屋っていうのは信用されていない」と述べ、証券会社批判とも受け取れる発言、鳩山幹事長は「証券会社は資本主義になくてはならない存在だ。株屋と言ってさげすむ発想は断じて許されない」と述べ、首相発言を批判した。
そうです。
麻生さんはまた自分から進んでマスコミ、特に失言ばかりしか報道しないテレビの餌食になるのでしょうか。
そして肝心の金融・経済の緊急事態のいま、そして政権交代の可能性の増えた今、自民・民主両党の政策論議がまた遅れるのでしょう。
本当に頭が痛くなりますね。