普通のおっさんの溜め息

戦前派から若い世代の人たちへの申し送りです。政治、社会、教育など批判だけでなく、「前向きの提案」も聞いて下さい。

えっ、民主党が検事総長の事情聴取?

2009-03-11 07:12:55 | 民主党

[民主党が検事総長の事情聴取検討]
  
昨日の産経の民主が検事総長の事情聴取検討へ
の報道を見てビックリしました。
 これ憲法の基本原則の三権分立違反じゃないの?
 報道の概要は、
 
民主党の小沢一郎代表の公設秘書が逮捕された政治資金規正法違反事件で、参院民主党が「意図的な情報操作が行われている可能性がある」として、参院議院運営委員会に樋渡利秋検事総長を呼び、事情聴取を検討していることが9日、分かった。民主党に対し厳しい世論が形成され、小沢辞任論が一気に強まるのを牽制する狙いがあるとみられる。
 参院議運委は、民主党の西岡武夫元文相が委員長を務めている。事情聴取は委員会を公開し、西岡氏が院を代表して情報漏洩の有無を問う形式を検討している。
 参院民主党側が、検察トップの樋渡検事総長への事情聴取を検討しているのは、「東京地検特捜部が捜査中にもかかわらず、供述内容や文書など証拠物件の有無、捜査方針などがどんどん報じられているのは意図的な情報操作であり、許されない」と判断したためだ。
 ただ、党内には「捜査当局と全面戦争になる恐れがある」との懸念があるほか、捜査が自民党へも広がりをみせていることから「今すぐでなくてもいい」との慎重論もある。
 そして、民主党は実際に
 西岡武夫参院議院運営委員長は10日の議運委理事会で、西松建設の巨額献金事件に関し、検察当局が世論操作をしているとして、検察トップの樋渡利秋検事総長の証人喚問を行うべきだと主張した。
そうです。そして、
 西岡氏は記者会見で「あくまで自分の考えであり、実際に喚問するかは民主党執行部などとも十分に相談しないといけない。自分の一存でというわけには簡単にいかない」とも述べた。

と逃げを打ちましたが、
 理事会で与党側は「なぜ議運委で取り上げる必要があるのかを含め疑問だ」と反論。自民党の鈴木政二参院国対委員長は会見で「最もやってはいけない話で、あり得ない話だ」と批判した。産経新聞
より)
そうです。

[漆間さんの発言より遥かに質の悪い西岡さんの発言]
 普通のおっさんを自認する私は、立法府である国会が現在捜査が行われている真っ最中に、証人喚問の形で司法府の検事総長を呼びつけることが憲法の三権分立の原則違反になるかどうか知りません。
 然し、幾ら野党と言っても次期政権を取るかも知れない民主党が、その親分の小沢さんの立場が悪くなるからと言って、参院議院運営委員長という公式の立場を利用して、こう言う検事総長の招致の発言をするなど、自民党の鈴木さんが言う様に「最もやってはいけない話で、あり得ない話」であり、民主党が批判している官房副長官の漆間さんが、「東京地検特捜部の捜査が自民党議員には及ばない」と自分の予想を述べたことより遥かに悪質だと思います。
 何故なら漆間さんの場合はオフレコと言う非公式の立場の単なる予想であり、西岡さんの場合は参院議院運営委員会と言う公式の場での確信に基づく主張だからです。

[もし検察側の情報リークがなかったら]
 参院民主党の言う様に、「東京地検特捜部が捜査中にもかかわらず、供述内容や文書など証拠物件の有無、捜査方針などがどんどん報じられているのは意図的な情報操作であり、許されない」と言う情報のリークがもしなかったらなお怖い事になりはしないでしょうか。
 検察からの簡単な逮捕や捜索理由の開示の他全くの情報がないままでの
・民主党の小沢代表の公設第1秘書の突然の逮捕
・資金管理団体「陸山会」、民主党県連など捜索
・小沢代表元秘書・民主の石川衆院議員を参考人聴取
など検察だけが持っている情報だけで、今回のような重大な次期首相になるかも知れぬ人の公設第1秘書の逮捕や、各関係場所の捜索、現職の国会議員の聴取などが、政治家は勿論国民もつんぼ桟敷に置かれたまま、検察からどんどん事が進められたら、民主党だけでなく国民に取ってもどんなに怖いことはないでしょう
 民主党だけでなくマスコミは「検察の大きな黒い闇」など言って批判するに違いません。

[民主党が天下を取ったら如何に怖いか?と思わせる発言]
 また三権分立などは抜きにしても、次期政権を取るかも知れない民主党が検察のやり方が気に入らないからと言って、自党の代表を護るために検事総長を呼びつける などしていれば、今度彼らが政権を取ったとき、何をしでかすか判らない と言うもっと大きな怖さを感じます。
 何しろ民主党が政権を取ったら「局長級から同党の指示に従うと言う誓約書」を出させると言うのですから。

 小沢民主党の何が何でも政局のために権謀術数を使うことは数々の「実行不可能な対案」や「元公明党の矢野さんの証人喚問」、などで良く判っていますので、今度も言い出しただけでごり押しはして来ないだろうとは想像できますが、今回のように国会の政治問題に関することならともかく、公的立場の人が司法側の検察に牽制球でも投げて良いのでしょうか。

 勿論、検察側の情報リークも自分の立場を守るためのものでもあるでしょうが、民主党も政権奪取を目の前にして、浮かれていたこときに突然襲いかかった災難で頭が真っ白になった時の発言かも知れませんが、政権奪取のいまだからこそ、じっくり腰を据えて自民党などから足を救われないような言動をし、何時も言う事ですが政権をとってから慌てないように、その政策の練り直しをするべきだと思うのですが。

このブログを、より多くの人にも見て貰いたいと思っています。どうぞご協力をお願い致します。

政治ブログランキングへ

政治ブログへ