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(2013.03.30訪問)
プレイボーイ業平さんがこんなに小さなお寺で辛抱できたのか、と思うほど今の不退寺は小さなお寺です。
花の寺は今、レンギョウの黄が目に痛く鼻に感じるほど、雪柳も白を競い、お庭全体が灌木に覆われて本堂
などその姿の全景を見ることが出来ません。
191cmのご本尊聖観音菩薩は真近で拝すと以外に大きく、白い胡粉の剥げは痛々しいですが随所に彩色と
文様が残り、目は伏し目で、お口はおちょぼ、ほほふっくら、頭部の髷は高く結い、宝冠帯の左右に大きな
リボンが付けられ若い女人の往時の先端ファッションではないかと思うほど、業平さん自作と伝わるそうで
すが、年代差がアリアリ、そこはご愛嬌としておきましょう。
それにしても業平さん、こんな女人がお好みだったのでしょうか。
▼境内の黄色がこれでもかと迫ってきます、レンギョウと雪柳競演。
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[ 不退寺 ]
●山号 金龍山 (きんりゅうざん)
●寺号 不退転法輪寺 (ふたいたいてんほうりんじ) 略称不退寺 (ふたいじ) またの名、業平寺 (なりひらでら)
●宗派 真言律宗 (しんごんりっしゅう)
●勅願 仁明天皇 (にんみょうてんのう)
●開基 在原業平 (ありわらのなりひら)
●創建 承和十四年 (847年)
●本尊 聖観音菩薩立像
▲奈良県奈良市法蓮町517 電話/0742-22-5278
▲拝観料 500円
▲奈良交通バス「近鉄西大寺北口」から航空自衛隊行き「一条高校不退寺口」下車北へスグ。
徒歩では「近鉄新大宮駅」から北へ15分
不退寺縁起 (不退寺パンフより抄出)
不退寺縁起によると、平城天皇は大同四年(809年)に弟の嵯峨天皇に御譲位され、平城京の北東の地に萱葺
きの御殿を造営、萱の御所と呼称された。その後、第一皇子阿保親王とその第五子在原業平が居住、業平は
承和十二年(845年)仁明天皇の詔を奉り、承和十四年(847年)平城天皇の旧居を精舎に改め、自ら聖観音像を
刻み、父阿保親王の菩提を弔うと共に衆生済度の為に「法輪を転じて退かず」と発願、金龍山不退転法輪寺
と号し仁明天皇の勅願所となった。略して不退寺、業平寺とも呼ばれる。
▼寺標。正称不退転法輪寺と刻されています。
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▼南大門(重文)。四脚門、切妻造、本瓦葺。鎌倉時代正和六年(1317年)建造。
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看板あり、掲示板あり、張り紙あり、クルマあり、せっかく立派な門も形なし。
▼本堂(重文)。桁行五間、梁間四間、寄棟造、本瓦葺。鎌倉時代後期。
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本尊 聖観音菩薩立像(重文)。像高191cm、桂材一木造り、平安藤原時代、一部彩色が残っています。
堂内は内陣と外陣に分かれ、内陣須弥壇上中央に本尊聖観音菩薩像、その左右に五大明王像(重文)、地蔵菩
薩像が安置されています。
▼レンギョウと雪柳のコラボ。
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▼本堂正面。左の板戸から入堂します。
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▼大和北部八十八ヶ所御詠歌として「観音をたゞ一筋にたのみつゝ不退の寺に急ぎまいらん」とあるんです
が、この扁を見るとどうもそうとは読めない不思議? 我が身の読解力不足を嘆く方が先か。
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▼レンギョウ乱れ咲き。
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▼多宝塔(重文)。方三間、宝形造、桟瓦葺。鎌倉時代中期。
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今の姿は初層のみで上層と相輪を欠いているが建立当初檜皮葺の二層だったらしいです。
▼在原業平歌碑。
ちはやぶる 神代もきかず 竜田川 からくれないに 水くくるとは
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▼放生池のカキツバタと業平橋。薄紫の花が咲けば絵になるでしょうね、このカット。
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▼唯一の赤い花、不退寺椿。
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▼放生池の業平橋。平成十九年三月、放生池に石橋(業平橋)を架け、池泉回遊式の庭園完成。
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▼レンギョウ乱れ咲き。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/79/dd/7c874a54720cf848f46666f236d05f9c.jpg)
▼本堂から南門。
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▼庫裡門の馬酔木。
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▼御朱印です。
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黄色を見ると思わず鼻ムズムズ、はくしょん連発、涙タラタラ、花粉症どないかして~~、お願い!!!
門の前のクルマ、ちょっと残念ですよね。でも、一般車があの位置に駐車しようとして運転を誤り、門を壊すことのないように、という配慮かなとも思ったりしてます。ほら、コンビニで駐車しようとした車が、運転を誤って店内にドカン、なんてニュース、よく耳にしますから。
黄色が眩しいですね。
かわいい聖観音さんに、お似合いの色だと思います。
五大明王も黄色が似合いそうな少年たちですから、喜んでいると思います。
もう少し植栽を整頓してくださったら、美しいお堂がちゃんと見えるのにとも思いますが、ナチュラルでこれもいいかな。
眩しい黄色は、ビタミンカラーで元気になります。
好きなお寺です、私。
ここで、さぞジックリ聖観音さんにお会いされたことでしょう。
髷部の造りがユニークで、おちょぼ口が何とも云えません。
「可愛い観音さん」まったく同感です。
造像当初の彩色鮮やかな姿、見てみたいものですネ。