土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

宝山寺、商売繁盛のご利益大きいそうですヨ。

2015年01月20日 | 奈良の古寺巡り



(2015.01.17訪問)


景気の荒波に翻弄され続けている我が社も、いよいよヤバさプンプンなので、ここは一つ聖天さんに願掛け
に、ということで生駒の聖天さん宝山寺へお参りかたがた訪ねることにしました。商売繁盛のご利益大なる
で聞こえる宝山寺、果たしてどんなご利益が戴けるのか、ポケットのお賽銭小銭を握りしめてワンちゃんケ
ーブルに乗りました。


▼宝山寺金剛殿本尊不動明王坐像。





[ 宝山寺 ]
●山号 生駒山(いこまさん)
●寺号 宝山寺(ほうざんじ)愛称 生駒の聖天さん
●開基 湛海律師 (たんかいりっし)
●開創 延宝六年 (1678年)
●宗派 真言律宗
●本尊 不動明王
▲拝観料 無料 朱印 300円
▲拝観時間 いつでも
▲奈良県生駒市門前町1-1 Tel.0743-73-2006
▲http://www.hozanji.com/
▲近鉄奈良線「生駒駅」下車 生駒ケーブル線「鳥居前駅」から「宝山寺駅」下車 徒歩10分

宝山寺縁起
お寺草創開山は延宝六年江戸中期、開祖は湛海律師という方です。本尊は不動明王像、このお像は行の完成
を「不動明王」に暗示された湛海律師が刻したと伝わり、今は本堂に祀られています。寺歴は江戸初期です
がこの生駒の地の由緒伝承は古く役行者や空海さんの名が出てきます。修行地の謂われは本堂後ろの岩山に
見える洞窟、般若窟に役行者が般若心経を納め修行を積み事実上の開山、空海さんもここで修行したそうで
す。その後湛海律師は大聖歓喜自在天を勧請し、生駒山の鎮守に仰ぎ、修行と理想の密厳浄土建設を目指し
大聖無動寺と号した。伽藍は約十年でほぼ完成し名を宝山寺と改めたそうです。


▼ワンちゃんケーブルが降りてきました、これに乗るんです。





▼ケーブル宝山寺駅降りるとスグ、昭和レトロな看板が参道に。





▼そしてこの石段、いきなりめげます。
 参道左右に旅館や料理屋さんが並んでいます。生駒聖天通り、そう郷愁を呼ぶあの花街、宝山寺新地でし
 ょうか? 勿論ボクはそこんところは知りませけど、かっての名曲は不思議と知ってるんですよね。
   
      ♪女に生まれてよかったわ 本当はいいことないけれど 
             せめて心で思わなきゃ 生きてはゆけないこの私 
                    生駒は哀しい女町


 



▼邪念を捨てよう、ひたすら上ろう。





▼大鳥居が見えてまいりました。神仏習合の一つの形ですネ。このお寺は。





▼歓喜天と刻された大鳥居の扁額。





▼惣門の手前右手に金剛殿、しょっぱなのお堂です。





▼本尊はお不動さん。





▼惣門。





         ▼聖天さんの根本霊場であります。





▼惣門を潜るとすぐ左、お大師さんを中心に五体の石仏が……。





▼鐘楼。手前に並んでる石柱の金額を見てください。





▼こんな金額の石柱もあります。





▼この門を入ると伽藍群がギッシリ。





▼先ずは立派な手水舎。





▼五重の宝塔が。朝日宝塔と呼び、たくさんの宝鐸を付けた五層銅塔。明治三十三年(1900年)建立。





         ▼そして水掛お不動さんが控えています。





▼本堂。桁行五間、梁間五間、重層、寄棟造、本瓦葺、護摩堂様式。





▼不動堂という意味の「阿遮羅場」と書かれた扁額です。





         ▼本尊不動明王坐像。開祖湛海律師自らの作。



         友人F君撮影の写真を借りました。



本堂後方の岩山の窟が般若窟。以前は近くまで上れたらしいですが、今は禁止になっています。
▼下から見上げて右の窟には左、荒神さん、右、弁天さんをお祀りしています。





▼下から見上げた左側の窟には弥勒さんがお一人で岩場にお坐りです。
 この山塊が弥勒浄土であると信じた湛海さんが、金銅弥勒菩薩像を造像。造像は仏師院達。





▼当たり前ながら煙モウモウの線香場。





▼アートな巾着賽銭箱。巾着は聖天さんのシンボルらしいです。
 最後写真の御朱印はこの上にのせて撮りました。





▼聖天堂拝殿。現在修復中で、外拝殿、中拝殿、聖天堂ともお堂を拝することは出来ません。



歓喜天とはどんな神様。
夫婦和合、良縁や子授け、商売繁盛のご利益があり、象の頭をもった男女が抱き合った像というが、非公開
のため実態は不明。湛海さんのみぞ知る。



▼聖天堂外拝殿内陣は二十四時間開放されているそうです。





▼石垣の苔が結構目立ってます。





▼文殊堂。





▼文殊堂扁額。





▼本尊文殊菩薩。





▼常楽殿。





▼常楽殿須弥壇の三仏。





▼参道から境内、そして生駒の街が見えそで見えません。





▼観音堂。桁行三間、梁間一間、宝形造、本瓦葺。天和四年(1864年)建立。





▼観音堂扁額。これがまた読めないのが悔しい! 最後の文字。





▼本堂前庭から見た多宝塔。





         ▼多宝塔。本尊愛染明王、塔高約15m、昭和三十二年(1957年)竣工。





▼奥之院への参道両側には約三百体の石仏が並んでいます。





▼左にちょっと入りますが、生駒山の地主神を祀る五社明神。





▼石仏にお賽銭一円を順番に奉じているお母さんに逢いました。
 相当根気がいるそうですが、癖になるそうです。





▼空海さんが留錫修行した伝承地に建つ大師堂。





▼お大師さんが本尊です。





▼もう少しで奥之院です。





▼奥之院開山堂。





▼本尊はモチロン湛海律師。





▼奥之院本堂。
 桁行五間、梁間三間、本瓦葺。相当紆余曲折のあったお堂も安政三年(1856年)再興。





▼本尊は黄金の不動明王坐像。湛海律師作の不動明王に似せて刻されたと伝わるそうです。





▼本堂裏手の高台に大黒堂。





▼大黒堂扁額。





▼ちょっと怖い本尊大国さん。





▼白壁に囲まれた、開祖湛海律師の開山廟。





▼五輪塔台座に「當山開祖湛海」と刻されています。





▼御朱印です。




湛海さんの御廟をお参りしたところで今日の宝山寺はオシマイ。
帰りかけ空にわかに暗く、風強く、雪が、寒いはずです吹雪いてます。

建て込んでいる伽藍群は山岳寺院特有の無規則性。一見ゴチャゴチャしていますが、このお寺相当お金持ち
信者がおられ、奉賛金や永代浴油金と称する石柱の金額表示は桁が違います。キット歓喜天さん凄い御利益
があるんでしょうね。ご利益は金額順なんでしょうか。100円じゃだめでしょうか。




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2 コメント

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Unknown ()
2015-01-21 22:00:47
こんばんは~
宝山寺はまだ行ったことありません。
境内は広くて石段が多くて行くのが大変そうですね。
立派なお寺
宝鐸を付けた五層銅塔は珍しいですね。
大根の絵柄の巾着賽銭箱も初めて見ます。
石柱の金額の凄さに驚きました。
一桁は違いますね。
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Unknown (hidepon)
2015-01-23 00:04:38
彩さん、こんばんは。
お寺の歴史は決して古くはないんですが、
なにぶん裕福なお寺、いい檀那衆が居るんでしょう。
おっしゃるようにあの金額には驚かされます。

ちょっと大げさに書きましたが、
クルマかケーブルだったら楽勝です。
境内石段もはたいした段数ではありません。

間違っても、生駒駅から歩いて上るのは止めましょう。
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