土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

南禅寺、初めてお庭と障壁画を堪能しました。

2017年02月23日 | 京都の古寺巡り





(2017.02.18訪問)


高台寺から円山公園を抜け、知恩院前の神宮道を真っすぐ北へ、三条通りを越えて仁王門通りを右に折れるとまもなく南禅寺。
参道沿いはほとんどが湯豆腐のお店、今日は順正さんへ、遅い昼食に湯豆腐定食は少々心もとないが腹八分でまあ良いかと。

さて南禅寺、このお寺京禅刹「五山之上」を誇るだけに、伽藍構えも豪快なら加えて庭園美、方丈各間の京狩野派障壁画の華麗なこ
と、嘗てこれほどのカズを見たことはありません。とは云え、障壁画は全てレプリカ、デジタル画像により制作時より五十~百年経
過後の色合いを再現復元した新障壁画とお寺は謳っています。退色や剥落した実物を見るに越したことはないでしょうが、往時の華
やかな部屋の数々、なぜこんな華麗な一角がお寺に必要だったのかなど、禅刹の一面を見ることが出来るのも、あるいは一興かと。




▼勅使門。寛永十八年(1641年) 御所の「日の御門」移築したものです。現代は住持の晋山に限って開かれる門です。






[ 南禅寺 ]
●山号 瑞龍山(ずいりゅうざん)
●寺号 太平興国南禅禅寺 (たいへいこうこくなんぜんぜんじ) 通称 南禅寺
●宗派 臨済宗南禅寺派大本山 (りんざいしゅうなんぜんじは)
●開基 亀山法皇 (かめやまほうおう)
●開創 正応四年 (1291年)
●開山 仏心大明国師 (だいみんこくし)
●創建 南院国師 (なんいんこくし)
●中興 本光国師 (ほんこうこくし)
●本尊 釈迦如来坐像
▲入山料 600円 朱印 300円  
▲拝観時間 9:00~17:00
▲京都市左京区南禅寺福地町 Tel.075-771-0365
▲ http://www.nanzen.net/
▲京都市地下鉄東西線「蹴上駅」下車「ねじりまんぽ」と呼ばれるトンネルを抜けて徒歩10分
 市バス「東天王町」または「南禅寺・永観堂道」下車 徒歩10分




▼中門を潜り、三門への参道を行きます。






南禅寺縁起 (南禅寺 HPから抄出)
南禅寺は正応四年亀山法皇が無関普門禅師 (大明国師) を開山に迎えて開創。
亀山法皇は第九十代亀山天皇のこと。圓爾辧圓 (えんにべんねん) 禅師 (無関禅師の師、聖一国師) に受戒問法。正応二年、上皇は離
宮禅林寺殿で出家され法皇になられました。法皇は禅師の徳をたたえて深く帰依され、正応四年、離宮を禅寺とし開山に迎えられた
無関禅師は十二月に遷化。正応五年、法皇は第二世として規庵祖圓禅師(南院国師)を選任されました。禅寺といっても、離宮には伽
藍として機能するものは一つもありませんでした。その建立が規庵禅師に課せられたわけですが、入寺からおよそ十五年の歳月を費
やしその完成をみました。




▼三門(重文)。重厚と貫禄に溢れる十八脚二層の楼門。桁行五間三戸、梁行二間、周縁勾欄付、本瓦葺、高さ22m。寛永五年(1628
 年)建立。石川五右衛門「絶景かな、絶景かな」は勿論ウソ! この門は五右衛門死後三十年の建立だそうで。






            ▼圧倒的重量感の三門を支えているんです。






▼三門から法堂への参道を見ると、オネーサン三人連れ……、







▼オネーサンお国はと思わず聞きそうになりました。







▼こちら堂々の法堂。南禅寺の本堂。本尊 釈迦如来坐像。明治二十八年焼失、四十二年再建の新しいお堂です。







▼揺れる紫煙が絶えることはありません。







▼法堂。







▼法堂須弥壇。
 二段須弥壇上段に本尊釈迦如来坐像と右に文殊菩薩、左に象に普賢菩薩を祀っているのですが、幕で覆われておりお目にかかれま
 せん。今は幕前に大明国師と思われる軸が掛けられています。床は敷き瓦。







▼須弥壇上に掲げられている扁額。







▼天井にはお馴染み幡龍図。向きは逆ですネ。







▼法堂。







▼大きな唐破風の本坊大玄関。通常は使用されないそうです。







▼本坊玄関。拝観はここからになります。






            ▼上がり框に威厳がさり気なく「五山之上」!






▼本坊「滝之間」お庭の滝がみえます? ここではお抹茶をいただけます。







▼本坊「竜虎之間」上位級会議でも行われるのかナ。







▼本坊廊下。突き当たり左、方丈に続いています。







▼廊下右に「寒山拾得之間」






            ▼寒山拾得像。寒山と拾得は共に唐代の僧で風狂に徹し、
             ユーモラスな二人は人々に親しまれたと伝えます。






▼大方丈(国宝)。入母屋造、杮葺。慶長十六年(1611年) 御所の建物の下賜を受けて再建。
 鳴滝の間、麝香の間、鶴の間、西の間をはじめ九間あり、狩野派絵師筆による障壁画(重文)で彩られています。現在は、デジタル
 復元した障壁画を展示しています。







▼方丈前庭。「虎の児渡し」として有名ですネ。小堀遠州作庭と伝わる枯山水庭園。     













方丈各間の障壁画絶賛観賞会。暗くてピンボケはご愛嬌と思って下さいませ。

▼大方丈柳之間。







▼大方丈麝香之間。







▼大方丈御昼之間。奥に本尊釈迦如来坐像が祀られています。







▼大方丈花鳥之間。







大方丈の背後に接続されているのが小方丈、ここにも素晴らしい障壁画とお庭があります。

▼小方丈鶴之間。







▼小方丈虎之間。







▼小方丈前庭、如心庭。







▼鳴滝庭。







▼六道庭。







▼庭を結ぶ渡り廊下。







▼茶室窮心亭。







▼珍しい竹組の南禅寺垣。







▼龍吟庭と涵龍池。







▼還源庭。






            ▼皆さん、跋陀婆羅菩薩ご存知でしたか。何処に掲げられていたか忘れたんですが、
             どうも水を担当する菩薩さんらしいです。それにしてもコワイ顔で、とても菩薩には見えません。






▼白壁が美しい境内です。







▼今や南禅寺の一方の顔とも云える琵琶湖疎水の水道橋、水路閣。
 レンガの妙がお寺にシックリとけ込んでいる不思議。違和感ないのも不思議。 
 アーチの奥は塔頭南禅院。













            ▼滝。サテ何処でしょう?







▼ご朱印です。






如何でしたでしょうか、お庭と障壁画。時にはこんなお寺拝観も有りかなと思った南禅寺でした。

南禅寺これにて オ シ マ イ





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