土曜日は古寺を歩こう。

寺勢華やかな大寺も、健気に法灯を守り続ける山寺もいにしえ人の執念と心の響きが時空を越え伝わる。その鼓動を見つけに…。

再度山大龍寺、ぼけ封じ観音の効験抜群らしいですよ。

2016年06月28日 | 兵庫の古寺巡り





(2016.06.26訪問)


先週、摩耶山天上寺でシャッタートラブルのため悔し涙を飲んで諦めた再度山大龍寺、六甲山鷲林寺を今週は再度アタック。
昨土曜日は降ったり止んだりなので翌日曜日に決行。気を取り直し迷車大和路号は先ず再度山大龍寺を目指しています。
久々の再度山ドライブウエイ、相変わらずグニャグニャのコースも三宮からものの二十分程で山門に到着です。




▼再度山ドライブウエイに面して建つ山門。
 ご住職に聞いたんですが、建立は昭和と新しい山門で、当初は仁王門が入り口でしたが、道路沿いに何も無いのでお寺の所在が判
 らないために目印で建てたそうです。豪華豪勢な目印です。






[ 再度山大龍寺 ]
●山号 再度山(ふたたびさん)
●寺号 大龍寺(たいりゅうじ)
●宗派 東寺真言宗(とうじしんごんしゅう)
●勅願 伝 称徳天皇(しょうとくてんのう)
●開基 伝 和気清麻呂(わけのきよまろ)
●開創 伝 神護景雲二年(768年)
●本尊 観音菩薩立像(秘仏)
▲拝観 志納 朱印 300円
▲時間 何時でもオープン
▲兵庫県神戸市中央区再度山 電話078-341-3482
▲http://www.tairyuji.com/
▲JR「三ノ宮駅」より市バス25系統 森林植物園行(4月1日から11月30日の土曜・日曜・祝日のみ運行します)
 約20分 大龍寺前下車スグ




            ▼寺号石柱。






再度山大龍寺縁起 (再度山大龍寺HPから抄出)
神護景雲二年、称徳天皇の勅をうけた和気清磨呂公が、摂津の国に寺塔建立の霊地を求めて当地の山中まで来られたときのことであ
ります。公を暗殺しようとしてつけ狙っていた僧道鏡の刺客は、忽然と現われた一匹の大蛇に驚いて一目散に逃げ帰ってしまいまし
た。危ないところを助けられた清磨呂公があたりを見まわしてみると、大蛇が消えた跡に「聖如意輪観世音菩薩」が立っておられた
のであります。霊験を感じられた公は、早速この地に伽藍を建立され寺名を「大龍寺」と名付けられました。
延暦ニ十三年、入唐される弘法大師は、旅の所願成就を御本尊に祈願されました。その甲斐があって唐の長安で青龍寺の恵果和尚よ
り秘密の大法を授けられ、大同元年に無事帰国されたのであります。そして、帰朝報告奏上のため上京の途中、ふたたび当山に参籠
され本尊に報恩謝徳のため七日間秘法を勤修されました。弘法大師が再び登山されたというので「再度山」と呼ぶようになりました。




▼山門扁額。霊蹟金光かな。







▼山門。三間一戸、楼門形式、入母屋造、銅板葺、八脚門。







▼山門からイヤ~ナ坂。







▼いきなり上り参道。後で分かったんですが、この上にもう一つ駐車場があったんです。







▼上の駐車場から早速石段参道。







▼仁王門が見えてまいりました。







▼わりと質素な仁王門。三間一戸、入母屋造、本瓦葺。左右に仁王さんが控えています。







▼右に阿形仁王さん。







▼左に吽形仁王さん。



いずれも個性的なお顔の仁王さんで造像は比較的新しいものとお見受けしますが仏師、年代は不詳です。 





▼仁王門から参道。







▼切り妻、銅板葺きの見栄えグーの手水舎。







▼石段参道口に西国三十三観音の石仏がズラ~ッと。







▼テッペンは見えてます、かる~く上りましょ。







▼もうすぐです、本堂の屋根が見えてきました。







▼本堂です。

 





▼本堂外陣のにぎやかな吊り灯籠。

    





▼本堂内陣の荘厳。格子の一角からレンズを当てて、人間の目では殆ど真っ暗でも今時のカメラは写るもんですネ。







▼本尊観音菩薩立像(重文・秘仏)。そうとは思えないですけど、寺伝では如意輪観音と伝わるそうです。



(本尊写真は、神戸十三佛霊場会HPお借りしました)




            ▼ボケ封じ観音立像。ここはボケ封じ観音三十三カ所第八番札所になってます。
             最近のボクも人ごとではありませんのでこれ以上の進行防止を切に切にお願いしときました。

    




▼新しい立派な鐘楼、沁み渡るゴ~ンの響き、いい音でした。入母屋造、銅板葺、四脚。






            ▼本堂前に修行大師の像。






▼本堂左に毘沙門堂。小さいお堂ですが屋根の構造を見て下さい。主屋根は入母屋造、正面破風の主破風は大きな千鳥破風、一間向
 拝が唐破風と変化に富んだ構成です。







▼毘沙門堂の扁額。三本尊ではありません、三面大黒天(秘仏)が本尊。霊明殿にレプリカが置かれてるそうですが、見れませんでした。







▼毘沙門堂内陣。無数の観音小像が奉納され祀られています。正面奥の円鏡の奥お厨子に本尊三面大黒天(秘仏)が祀られているんでし
 ょう。







▼不動明王石像。火焔光背が靡いています。リズミカルなお不動さんですネ。
 ちなみのここは近畿三十六不動尊霊場札所です。







▼護摩堂。右横の建物は何か分かりません。

 





▼諸天堂。堂内覗けど真っ黒ケ。






            ▼奥の院への道しるべ。






▼諸天堂の横から奥の院への参道が始まります。いきなり急坂石段、一番イヤな参道。
 参道沿いに見える石龕は四国八十八ヵ所の石仏が祀られていますが、手を合わせる余裕すらありません。







▼こんな参道が続きます、







▼マダマダ……、







▼最後の石段かな。







▼奥の院が見えました。







▼奥の院大師堂です。小さな可愛いお堂ですネ。どなたもいません。







▼弘法大師と書かれた扁額。魚に見えますけど皆さんいかが。







▼内陣の荘厳、天蓋から下がる瓔珞や羅網がキラキラと輝いてます。奥の須弥壇にお大師さんがお坐りです。







▼玉眼が嵌まった精悍なお顔は壮年期のお姿か、人影のない奥の院でお大師さんと対峙していると思わず、

              観自在菩薩 行深般若波羅蜜多時 
                    照見五蘊皆空 度一切苦厄舎利子 
                           色不異空 空不異色 色即是空……








▼奥の院からもう一度境内に戻ります。







▼大石に半彫りの三体の水かけ地蔵。







▼ピラミッド積みのカラフルな水子地蔵。何体置かれているのか、昇天した子供達の魂に届けとばかりに積み上げたもんでしょうネ。







▼ご朱印を戴きに庫裡へ向います。
 庫裡、納経所、納骨堂、仏殿を兼ねた建物ですが白亜の殿堂と云うべきか、お寺の建物とは到底思えないスゴイ建物。霊明殿と呼
 んでるそうです。入り口の両脇を固めるのは雌雄の獅子のようで大理石ですヨ。







▼堂内の仏殿。
 仏殿の前でお茶菓子を戴きながらご住職としばらく雑談、ざっくばらんで気のいい方、この方なら信者が集まりますワ。
 「お寺の経営は苦しいですわ、うちは檀家が無いのでね」とご住職、
 「ウソでしょう、こんな豪華な建物建てて、広い墓所がありますやん」これは言えませんでした。
 最後に寺名焼き印されたお寺オリジナルお煎餅を戴いて大龍寺を辞しました。               合掌







▼ご朱印です。





大龍寺はいろんな霊場の札所になっているお寺なので、札所巡りファンの方、是非一度お参りを。
ご参考までに。
●近畿三十六不動尊霊場札所 ●西国愛染霊場第五番札所 ●摂津西国三十三カ所霊場第六番札所 
●神戸七福神霊場 ●神戸十三仏霊場第六番札所 ●摂津八十八カ所霊場第八十二番札所 
●近畿十楽観音霊場第八番札所 ●ぼけ封じ三十三カ所霊場第八番札所。




▼再度山ドライブウエイからの神戸市街景観!





戴いたお煎餅をかじりながら、一旦三宮に下り阪神高速で西宮まで、迷車大和路号は六甲山鷲林寺を目指します。





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