(2011.09.18訪問)
久しぶり嵐電で嵐山にやってまいりました。今回は嵯峨野巡りをと意気込んでま
いりましたが天気はヤッパリ不安定、ムシムシの小倉山麓です。にも拘らず皆さ
んお好きですネ、嵐山駅とメイン道路は満員御礼ですワ。
初訪問の二尊院は、名の通り、ご本尊がダブルのお寺。五本線の格を誇るお寺で
すが、静かな境内は上品さに充ち満ち、イイ雰囲気でとても気持ちの落ち着くお
寺です。しかし紅葉の時期はヒックリ返るのでは。
[ 二尊院 ] にそんいん
●山号 小倉山(おぐらさん)
●寺号 二尊院(にそんいん) 正称 二尊教院華台寺(にそんきょういんけだいじ)
●宗派 天台宗
●勅願 嵯峨天皇
●開山 慈覚大師円仁
●創建 承和年間(834~847年)
●中興 湛空上人
●本尊 釈迦如来立像(重文) 阿弥陀如来立像(重文)の二尊。
二尊院縁起
平安初期円仁さんの開創と云われていますが、その後荒廃、法然さんのお弟子湛
空さんが再興。またも応仁の乱で全山焼失、永正18年(1521年)本堂と唐門が再
建、本堂勅額はそのとき後奈良天皇から下賜されたものと云います。その後徐々
に復興、御所の仏事を司り、勅使参詣があり、旧摂関家との交流で格式五線のお
寺として今在ります。
▼総門。京伏見城の薬医門を慶長18年(1613年)角倉了以が移築したもの。さす
が城門、堂々とした八脚門で参道紅葉の馬場が一直線に見渡せます。
▼紅葉の馬場(参道)。両側はほとんどがもみじ、紅葉時期はさぞやの感じです。
▼高貴な石積土塀の五線。
▼勅使門(唐門)。
▼本堂。永正18年(1521年)再建。御所紫宸殿を模して造営されたそうです。
▼本堂扁額。後奈良天皇宸筆揮毫の勅額。二尊院と書かれています。
▼本堂内陣。
▼本尊
ご本尊二尊は横並びでほぼ左右対称の像形、上衣、天衣、裙のデザイン差と印相
差以外ほとんど変わりません。元は漆箔か金泥による仕上げと思われますが、今
は漆黒の姿で蓮花上に佇んでいます。
二尊は、それぞれ現世へと送り出す釈迦如来の本願、発遣(ほっけん)の釈迦、極楽
浄土迎えいれる阿弥陀如来本願、来迎(らいごう)の弥陀と呼ばれているそうです。
鎌倉時代作らしく、仏師名は判りませんが、送迎二体のご本尊は珍しいのでは。
内陣の撮影はOK!
右、釈迦如来立像(重文)。像高78.8cm。玉眼。鎌倉時代。
左、阿弥陀如来立像(重文)。像高78.8cm。玉眼。鎌倉時代。
▼法然上人足曳きの御影(模作)。
▼本堂。
▼九頭竜弁財天堂。
▼鐘楼。
▼八社ノ宮。
次は愛宕念仏寺にツヅクのです。あの羅漢さんのお寺です。