裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

コピー問題

2018年05月09日 21時52分35秒 | サイエンス・ガクジュツ的な
・・・というわけで、思考実験で生命機械をつくってるわけ。
系の独立と、動的平衡の問題は、難しいにしても、古典的な化学の応用でなんとなくクリアできそうな予感はある。
だけど、自己複製に関しては、ハードルがはるかに高い。
生命の仕事として、ただ生きて動ける、ってだけじゃなく、自分が生きて動ける間に、次の世代を・・・すなわち、自分と同様に生きて動ける分身を、つくらなきゃならない。
これが自己複製問題。
地球上における生命体はみんな、DNAってやつを用いて、この難題を解決してる。
が、一体どうして、我々よりもはるかに下等な原始的生物がこんな高度な発想に至ったのか・・・それがまったくわからない。
自分と同じ形状を再現する、ってんなら、現代には3Dプリンターがある。
そこで考えてみる。
3Dプリンターが、自らの機能を使って自己複製をする(新たに3Dプリンターをつくる)とどうなるか?
これは、生命体が自分を複製するのとまるで同じと言える。
なぜなら、生命体が複製した次世代の生命機械はその中に、そのまた次世代の生命機械を複製できる3Dプリンターを組み込まなきゃいけないんだから。
つまり生命体は、自分をもう一個つくる機能を備えたもう一個の自分をつくる必要がある、ってことだ。
そこで、3Dプリンターで3Dプリンターをつくりあげてみる。
複製には、素材もきっちりとそのものが使えると仮定しよう。
ところがこれが、とてつもなく難しい。
形状を・・・つまり一個一個の部品を正確に複製するのは簡単だ。
しかし、こいつを組み立てないと、次世代の・・・つまりもう一台の3Dプリンターをつくり上げたことにはならない。
それをするには、その部品を組み立てる別の機械が必要になってくるので、その機械も3Dプリンターでつくる。
さらには、その機械もまた組み立てる必要があるので・・・こいつは堂々巡りとなる。
その点をクリアしてついに3Dプリンターを組み上げたとしても、今度はそいつを動かすプログラムもまた複製しなきゃならない。
プログラムなんて形のないもの・・・いわば「ものを動かす」という概念を、言語もなしにどう複製するのか?
また、機械が組み上がってプログラミングも終えたとして、その動力源も複製する必要がある。
3Dプリンターで言えば、電気だ。
というわけで、エネルギーを生み出すメカニズムもまた複製しなきゃならない。
まったく、奥底が知れない・・・
複製とは、形の設計図だけの問題じゃなく、その目的という観念自体を伝えていく作業も含まれるので、こいつを「魂」抜きに物質だけで進めようとすると、なんともどこからどう手をつけたらいいのかわからないんだった。
自分向けの備忘録につき、文脈が無茶苦茶、失礼。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 神様を垣間見てる | トップ | 高潔、不潔 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

サイエンス・ガクジュツ的な」カテゴリの最新記事