裏日記「B面」

工房しはんが日々、ふと感じたり、しみじみとふけったり、ぴんとひらめいたり、つくづくと考えたりしてること。

よい子はマネしない

2016年08月24日 08時51分46秒 | Weblog
電車でお出かけすることを「パトロール」と称することにしてるが、引きこもりなんで、ほとんどこういう機会はない。
出歩く行動範囲は、町内がほとんど。
なので、たまに電車に乗ったりすると、大冒険の心意気になる。
パトロールと称するからには周辺警戒をしてるわけだが、なかなか事件なんて起こらない。
しかし、すわ事件、ってことになったらすぐに動けるように、目配りだけは怠らない。
事件現場を前にして「ぼーっと見てるしかありませんでした」ってひとは、まず心構えができてないからだ。
オレは違うぜ。
そこで必ず事件は起きる、今まさに起きてる、と仮定してのぞむ。
満員電車の中でかわい子ちゃんを発見すれば、彼女に対して痴漢行為が行われてるに違いない、と考えるし、ヨボヨボのばあちゃんを見たら、それ今ここで心臓発作を起こして死にそうになるに違いない、と常に緊張する。
盲目のひとを見れば、つまずいた瞬間に素早く彼の身を支えられるように準備してるし、外国人を見れば、次の瞬間に地図を開いて困惑をはじめるに違いないんで「めい・あい・へるぷ・ゆー?」とかける言葉をリピート確認してるし、傍若無人を働きそうなやつを見たら、暴れだした瞬間に左ストレートから右ボディアッパー(シミュレーションずみ)を見舞えるように拳を固めてるし、酔っ払いを見れば、ゲロを吐いた瞬間に飛びのけるように重心をつま先に置いてる(この警戒は誰もがするやつだが)。
プラットホームで電車を待つときもまた、気を休めることができない。
線路への転落事故などが起こった際にとっさに体が動かないのは、それをあらかじめ想定しておかないからだ。
オレは違うぜ。
駅に電車が近づいてきたら、今まさにここで線路に飛び降りるバカが現れる、と身構える。
なので、そいつが飛び降りた瞬間に、オレも飛び降りられる。
死ぬだろ、って?
いや、大丈夫だ。
電車との距離が常に頭の中で計算されてる。
電車が駅に近づきすぎたら、「はい、ここからは助けられません。残念」のあきらめシグナルも持ってる。
しかし、助けられるタイミングなら、躊躇なくいける心構えにはなってる。
そして、バカな人物を助ける際にも、そいつの方は見ないで、電車から目を離さずに手探りで救助作業を進める。
無理にホーム上に上げたりしないで、線路の横ちょに引っ張り出せばいいし、その避難スペースも頭の中で確保してある。
そいつが男ならどやしつけてやればいいし、女ならささやいてやればいい。
美女なら抱きしめてやってもいい。
すでにそうシミュレーションがされてる。
しかし厄介なのが、人物が暴れたり、こっちを巻き添えにしようとしたりするパターンだ。
ギリギリまでがんばろうとは思うが、もはや時間がない、というそのときばかりは、ぶっ飛ばし、蹴りを入れて、とっとと逃げる。
そうした「もう知ったことか」ってプランBまで、ちゃんとシミュレーションされてる。
完璧だ。
そんなことを、電車を待つ間ずーっと思いめぐらしてる。
つわけなんで、この頃ではプラットホームに目を配りながら、「早く飛び降りねえかなあ」なんてうずうずと待ち焦がれたりする。
だけど、物事は常に想定通りにいくとはかぎらない。
オレはこうして死んでしまうかもしれんが、まあしょうがない。
でも、なるべく死なないようにはするつもりだけどね。
それだけの危険行為と、さらに安全確保のシミュレーションを重ねつつ、今日も街を哨戒してるわけなんだった。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

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