徒然地獄編集日記OVER DRIVE

起こることはすべて起こる。/ただし、かならずしも発生順に起こるとは限らない。(ダグラス・アダムス『ほとんど無害』)

遠まわしなくせに直接的/「ある日わたしは」「月給泥棒」

2010-01-16 04:34:42 | Movie/Theater
ある日わたしは
1959年/カラー
監督:岡本喜八
原作:石坂洋次郎「若い女性」
脚本:岡田達門、井手俊郎
出演:上原美佐、宝田明、水野久美、上原謙
<周りの男の子には物足りなさを感じていたゆり子(上原)。ある日、男らしい大助(宝田)と出会い恋に落ちる。母(三宅邦子)はなぜか二人の交際に大反対。何か特別な理由がありそうで…。>(日本映画専門チャンネル

現代的で積極な医学生・宝田明がこれでもかとお針子娘・上原美佐を虜にしていく青春恋愛ドラマが、中盤から一転ヘヴィな純愛物語に変わっていく展開。娘を苦悩させた古風で“罪深い”母親が亡くなった途端に、お墓の前で強引なまでにハッピーエンドに突入。
クロサワに見出され、本作の後「独立愚連隊」「大学の山賊たち」にも出演する上原美佐は自ら「才能がない」と引退を決意したそうだが、その堅物ぶりが映像からも(演技からも)伝わってきたりして、やはり正統派で可憐である。
<遠回しなくせに直接的>な台詞が最高に時代がかってますが。

月給泥棒
1962年/カラー
監督:岡本喜八
原作:庄野潤三「ダゴンさんの恋人」
脚本:松木ひろし
出演:宝田明、司葉子、横山道代、中丸忠雄
<カメラ会社の営業マン・吉本(宝田)は、出世のためなら何でもすることから"出世計算器"と異名を取るほど要領のいい男。ある日、石油王国からホセ・ダゴン(ジェリー伊藤)という富豪がやってきて、ライバル会社と商談を始める。吉本は負けじとダゴンと交渉するが、ダゴンは、吉本の愛するホステス・和子(司)と結婚させてくれれば商談をまとめてもいいと持ちかけてきて…。>(日本映画専門チャンネル

「ある日わたしは」から一転、軽薄なサラリーマンを演じる宝田明。相手の司葉子は豪邸のガレージに住む元令嬢のホステス。ラストシーンの司葉子が実にセクシィでかっちょいい。

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