本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

君の膵臓をたべたい

2018-09-15 06:23:31 | Weblog
■本
74 AI時代の新・ベーシックインカム論/井上 智洋
75 君の膵臓をたべたい/住野 よる

74 AIとBI(ベーシックインカム)を関連させて語るところに筆者のセンスを感じました。確かにAIが稼いだお金を財源の一部にして、全国民に生活に最低限必要な収入を保障できれば素晴らしいと思います。ヘリコプターマネー等経済政策に関する記述の理解が追いついていないのですが、BIの制度設計に関する説明は緻密で一定の説得力があり、この分野の理解が深まりました。労働することのインセンティブを担保しつつ、なんらかの理由で働けない人の生活も保障しようとする理念や、労働意欲がないことなども一種のハンディキャップで救済が必要と割り切る姿勢も共感が持てます。ただ、先述した経済政策のデメリットが不明なところと、移民やフリーライダーに対する国民の心理的な抵抗、そして、資源が有限なこの地球で急速に進化するAIといえども、錬金術のように潤沢にお金を生み出すことができるのか、という点が引っかかているので、引き続き勉強していきたいと思います。

75 次男が買ってきて、長男や奥さんも読み終わったので私も読んでみました。前半は少し甘ったる過ぎて、おじさんにはついて行くのがなかなかしんどかったですが、終盤の予想の斜め上を行くストーリー展開には圧倒されました。小説でしかできない表現手法を巧みに使うなど、細かい工夫も随所に施されていて読み手を飽きさせません。何より恋愛小説ではなく、主人公たちの成長に焦点を当てたビルドゥングスロマンに仕上げたところが素晴らしいと思います。人生の不条理さと希望とのバランスも絶妙で安心して子どもに読ませることができる作品です。とりあえず息子たちには、コミュ障男子に近寄ってくるこんな魅力的な女子が現実世界には存在しないということは強調しておきました(笑)。


■映画 
70 アントマン/監督 ペイトン・リード

 B級感タップリだったのでさほど期待せずに観たのですが、結構面白かったです。さすが、マーベル安定のクオリティです。各キャラクターや他のマーベル作品との関係性の説明も手際よく、スピーディーにストーリーが展開していきます。大きくなったり小さくなったりを繰り返すアクションシーンは観ていて気持ちよく、一方、蟻を仲間にして戦うシーンはなかなかグロテスクですが、他のヒーローものでは観られない映像で、独特の世界観を醸し出すことに成功しています。アベンジャーズシリーズの壮大な世界観になかなかキャッチアップできなくなっているので、個人的には箸休め的にシンプルに楽しめる本作は好ましかったです。
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