本、CD、映画日記

目標は年間読書100冊。その記録と目標管理をかねたブログです。

リーン・スタートアップ

2013-11-02 10:35:04 | Weblog
■本
95 リーン・スタートアップ/エリック リース
96 陽だまりの彼女/越谷 オサム

95 翻訳が少しおかしいのか原文自体が冗長なのか若干読みにくいですが、アーリーアダプター向けの必要最小限の機能を持った製品を迅速に市場に投入し、その使用状況やフィードバックを見ながら高速にPDCAを回して製品を改良していき(ときには事業自体の方向性を変えていき)、事業の成功確率を上げる、という「リーン・スタートアップ」の考え方がよくわかるよい本です。すっかりバズワードになった「ビックデータ」活用の基本的な考え方をいち早く示したという意味でも画期的な本だと言えます。読む前は単純に製品を速く市場に出して改良していく、という考え方を示した本だと思っていましたが、想像以上に体系だった方法論でした。また、初期に市場に出す製品も、製品とはいえないくらい必要最小限の機能だったり、レコメンド機能など本来アルゴリズム化しないといけないものも当初は手動でやっていたりするなど、徹底的に軌道修正を容易にするという考え方が貫かれているところに驚きました。こういうスピード感を持ったベンチャー企業と戦うには従来型の階層型の企業はかなり分が悪いと言えそうです。

96 こういう普通の恋愛小説がベストセラーになり映画化もされるのは珍しいので、何が人を惹き付けるのかを知りたいと思い読みました。「女子が男子に読んでほしい、恋愛小説No.1」とあるだけあって、男女双方が一途に相手を思う甘い純愛ものですが、意外と生々しい性描写も多いです。東京を舞台とした都会での恋愛生活を描きつつ、現代版「鶴のおんがえし」的な伝統的で安心感のあるストーリー構成のバランスのよさも人気の背景にあると思います。主人公二人の会話は軽妙で、とても読みやすいです。主人公の女性に大きな秘密があるという書評の前情報を持って読んだため、途中で「ひょっとして謎ってこれ?、でもそんな安直なものではないよなあ」と思った謎がそのまま当たったので、個人的には少し興ざめでした。事前情報を排して読むべき小説だったのだと思います。


■CD
89 Rickie Lee Jones/Rickie Lee Jones

 名作の評判の高いリッキー・リー・ジョーンズのデビュー作です。ウィキぺディアによると「思春期に酒、麻薬に溺れ、妊娠中絶を経験するなど荒れた生活を送り、家出して全米各地を放浪する」とありますが、冒頭のキャッチーな「Chuck E.'s In Love」の印象が強いこともあり、作品の印象としては明るく、若々しい生命感に溢れています。バックを支えるミュージシャンも超一流揃いらしく、シンプルながらも多彩な演奏が魅力的です。ジョニ・ミッチェルに西海岸の明るい日差しを当てたようなサウンドだと思いました。


■映画
68 モンスターVSエイリアン/監督 ロブ・レターマン、コンラッド・ヴァーノン
 
 「シュレック」シリーズのドリームワークスのCG映画だけあって、毒の効いた(若干効き過ぎですが)シュールなコメディに仕上がっています。隕石に当たったため巨大化した主人公の女性の不条理な体験とその隕石のパワーの略奪を目的に地球に攻め込んできたエイリアンに対して主人公と共に戦うモンスターのポンコツぶりが笑えます。そのモンスターもディズニーの「モンスターインク」のようなキモ可愛い感じではなく、リアルな半魚人、ゴキブリと融合したマッドサイエンティスト、巨大化した虫、脳みそのない一つ目のスライム、とかなりグロくてインパクトが大きいです。キャラのインパクトの割にはストーリーはあっさりしていて、惑星を破壊できるくらいのパワーを持ったエイリアンが、あっさりモンスター連合にやっつけられるので、もう少しエイリアン側にも焦点を当ててもよかったのでは、と思いました。子どもにも意外とこのグロさはウケますので、ベタなギャグに大笑いしながら親子で楽しむにはよい映画です。

 
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