第一次情報が自分を主張してうごめく身体は世界像が開示される場所として機能している
世界像には知覚や情感や概念やイメージ群が織り込まれセルフがその結節を形成している
世界像には同時に他者イメージが憑依しており恣意性が及ばない外部の入口を作っている
他者イメージはセルフにとって誘引や拒否や距離や可能性を孕む多義性において出現する
セルフの形成は他者イメージによって規定されると共に自己展開の手掛かりが与えられる
セルフにとって他者イメージは相互に存在を規定する相克的関係において力動を生み出す
他者イメージはセルフの欲望の強度や特性によって選択的に焦点化されて力動の核を作る
両者の関係はつねに更新と確定の間でゆらぎながら相互に生産的でも損壊的でもありうる
相互規定のバランスが壊れて一方の規定力が優位性をもつとき関係は主従的なものになる
関係は即自的でありながら事後的に対象化されるという遷移的なスパイラルを描いていく
このスパイラルの中で反照されるセルフ像の累積から第三項的セルフイメージが生まれる
時間的な厚みを備えた第三項的セルフイメージは私的な歴史性あるいは物語性を形成する
自己の現在的即時性と歴史性を対象化するセルフの連続的作動が自意識の母体を形成する
自らを対象化し反照し更新する絶えざるダイナミクスがセルフ固有の内燃機関を構成する
他者イメージが入口をつくる外部世界全体はこの内燃機関の燃料の供給源として機能する
セルフの推進力や変化力は他者イメージおよび外部世界の強度や性質と照応し合っている
第一次情報が開示される身体は世界とセルフの劇が展開する唯一つの場として動いていく
訪れとしての他者との関係においてセルフは関係として存在しつつ関係を編み上げていく
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