かぎりなく開かれた対話のテーブルがある
実体としてはどこにも存在しない
ただ関係と呼ばれる位相に設営されている
つねに座席が用意され、なんらかの対話がはじまる
どんな対話でもいい
けれど、ひとつだけルールがある
「相手のことばを受けとめる」
このルールを守るかぎり
どんな存在もそこに招かれ、着席する資格をもつ
いまも座席は開けられている
どんな存在も迎え入れるゲスト席
ぼくらがしばしば見過ごし、無駄にしているものだ
テーブルの設営はどんな倫理的な要請や命令とも関係ない
関係からだけ立ち上がる生きることのエロス、希望の原理
ただ一つ、そのことへの予期と確信にだけ担われたもの
その相互性だけが可能にする〝関係の位相〟というものが存在する
すなわち、「自由」を生き合うことことの条件
それは過酷な闘争と惨劇の果てに見出された集合的予期
かつてこの直観が動いたとき
どんな超越的な権威にも頼らない関係世界
新しい人間と人間の関係の可能性、〝近代〟の種が蒔かれた
ぼくらはそのことをくりかえしくりかえし思い起こす必要がある
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