ASAKA通信

ノンジャンル。2006年6月6日スタート。

「関係子」20181117

2018-11-17 | Weblog



どんなに小さな対話においても、つねに関係を主題として、
既知の関係記述を土台としながら、新たな〝関係子〟の生成をめぐる思考、
その探索的試行的な意志が動いている。あらゆる関係の基底をなす根源的作動を意味するように。

関係子としての、真、善、美、客観、正義──
関係(世界)の位相においてのみ生成する「ほんとう」という概念をめぐる価値の系列。

「主観の一様態」として、主観内部において生成する非主観的概念、関係子。
関係存在としての主観がみずから生みだし、それをたずさえることではじめて
関係世界に向かうことが可能になる関係企投。

基底をなす関係企投への意思とその関係的展開につねに同伴する関係子。
関係子を中軸として、その相互の交換から総体が編み上げられてゆく関係世界。

世界像──生存の維持と存続と整合するように、その集合的な意志が描きだす世界記述。
「私」にとって、「仲間」にとって、〝このこれ〟として保持され共有されうる、
自己記述、他者記述、関係記述をめぐる「確定項」(絶対命題)への根源的な志向性。

確定項──世界を分節する意味と価値の確定記述。
その制度化をめがける「当為」と「禁則」の体系化。同伴する罰則規定。

世界像の共有化され体系化された世界記述の形式と内容には、
その時代、その社会、その歴史における秩序と統制をめぐる集合的〝意志〟が埋まっている。
同時に、そこには異者(集団)、外部との関係をめぐる諸命題が綴られている。

    *

根源的な、統一、統制、調和、和平をめがける集合的志向。
その絶対的矛盾としての、確定記述の多数性から生まれる背立的対抗的関係。

    *

生存とその存続に整合するように記述される全体包括的な記述としての世界像。
その生成の必然性、不可避性。同時に、そのことで支払われる代償。

世界像、その絶対的な確定項化──あれはあれ、これはこれ、それはそれ。
ありき、あるべき、なすべし、ねばならぬ、という関係指定的、絶対的な定言命法。

そのことで手放され、遠ざかることになる位相。
つねに新たな生の資源として生きられ、生きられてゆく、
人間的「自由」が沸き立つ非知性に担われる位相がある。

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