イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

 相模原の障害者施設殺傷事件から1年に思う

2017-07-30 17:40:25 | 社会・経済
 一年前、相模原市の障害者施設「やまゆり園」で衝撃的な事件が起きた。
当該施設の男性職員が、入所している障害者を殺傷したのである。死者だけでも19人に上り、重傷者は27人に上ると言うまことに悍(おぞ)ましい事件であった。

公判中の犯人はメデイアに現在の心境等を送り、一年を経過した事件の加害者という立場で述べている内容にはこれまた驚かされるばかりである。
即ち、「障害者を施設に入れてお金をかけても意味がない。自己紹介も出来ないような意思疎通ができない障害者は安楽死させるしかない。」
と言うようなことを未だに言い続けているのである。

犯人は人間社会における多様性を認められない、即ち人を「画一的」に評価して「スタンダード」な集団を肯定し且つまた絶対視化してそれ以外の他者を差別・排外すると言う思考に陥っているのである。

ドイツ・ヒトラーの優性思想は多大なユダヤ人を殺害した。優秀な民族はゲルマン民族であって、ユダヤ民族は劣等民族である、とする思考がヒトラーには在ったのだ。

イワン・アサノヴィッチは一つの疑問に突き当たった。
今様「クローン人間」の創造思想についてである。即ち、優秀な頭脳や体力能力を持った人間の遺伝子を利用して、あるいは掛け合わせてなお優秀な子孫を創らんとする科学的な研究である。
裏を返せば、頭脳や体力能力が優秀でない者は研究の対象ではないと言うことになる。
ヒトラーややまゆり園の殺人鬼が現れるまでもなく、一種の「優性思想」が横行し
クローン人間を頂点とした人間評価のピラミッドが構成されて、底辺の劣等とされた人間の結婚や出産の抑制、病気治療の忌避、その他の福祉予算の削減が行われても然る可きである、と言う社会的風潮・世論が跋扈するかも知れない。

現今のように、一強だと言われるようになったら、「戦争法」「共謀罪」「秘密保護法」などの法律を軒並み横行採決した政権が現れればどうなるか。
北朝鮮のミサイル攻勢に対抗するため、国防予算を増やすために残念ながら福祉予算をカットせざるを得ない。そんな優性思想主義者の政党が現れるかも知れないのである。
15才で亡くなったが、私の甥っ子も知的障害者としての一生を送りました。

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