イワン・アサノヴィッチは昨年来、孫崎 享(外務省元キャリア官僚・元駐イラン大使:敬称略)のブロマガ(1か月105円と安価)を購読している。近著の「アメリカに潰された政治家たち」も興味津々・手に汗を握るような感覚で読み終えた。
5大紙では殆ど報道しない対米関連のニュースや記事を何十年も、「しんぶん赤旗」は報道してきたのである。 「しんぶん赤旗」だけが報道してきた内容はイワン・アサノヴィッチも承知していた。
それが初めて自民党政府中枢にいた人物に依って証言されているのである。
孫崎 享は駐イラン大使や海外の勤務も長く、貴重な実地の見聞も豊富で決して一般紙では報道されなかったような興味深い内容が満載のブロマガである。
また、良心的な評論家や学者に依ってうすうす推測されていたような同事案や軍事的・政治的できごともほぼアメリカの悪だくみとして彼に依って証言されている。
日本の政治や経済、防衛や外交・原子力という根幹的な分野に関する発言なので、少なからず自民党政権にとっては痛手になって居るはずである。
現に前の衆院予算員会で自民党の新参議員:大西某が孫崎 享を国会に呼び出して、TPPに関連するブロマガの言葉尻を掴んで、自民党お得意のツールである「締め付け・弾圧」に乗り出した。
しかし孫崎 享の見識と意気軒昂によって返り討ちに遭っている。余談になるが自民党員のかなりの人間は総選挙大勝後、このような「ゾンビ」「先祖返り」と言う立ち位置に戻ってしまっている。
「アメリカに潰された政治家たち」では随所にオドロキの事実が記述されている。千島列島に関してはヤルタ協定でソ連に割譲させることをソ連がでは無くアメリカが提案しているのである。アメリカ兵の消耗を減らすためにである。そして、サンフランシスコ条約では日本自身もそれを認めている。
アメリカのポチ第1号である吉田茂は、これを甘受する。だから勿論のこと潰されたりはしない。そこから日本の苦悩が始まるのである。
鳩山一郎・岸信介・田中角栄・竹下登と大物保守政治家が脱・対米従属路線を目指すが岸・角栄・竹下はアメリカの手によって潰されてしまう。
鳩山由紀夫が普天間基地は国外へと言った途端に”宇宙人”扱いされ、母親からのお小遣い問題などで潰された実態は記憶に新しいことだろう。
しかし一方で孫崎 享は明るい兆しを示している。脱原発集会や沖縄のオスプレイ反対運動やTPP加盟阻止の運動はアメリカに手痛いものとなっており、今後あらたな地平が開けると、力強い気概を発信している。
真のキャリア官僚をここに見る思いである。
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