作家で僧侶の瀬戸内寂聴が経産省前で原発ゼロを求めて、ハンガーストライキをした。赤旗(2012年5月3日付け)の紙面は、いわゆる社会面の左肩上段であったが、朝日は99%の読者が見落とすであろう36面の下段で紙面スペースも赤旗の2分の1という“イヤイヤ掲載”であった。<o:p> </o:p>
近年、朝日の右傾化は聞きしに勝る。どうした!朝日新聞。これでは東京新聞や毎日新聞に“マスコミの良心性”で負けてしまうぞ!と言いたい。<o:p> </o:p>
それはさておき、瀬戸内寂聴はハンストに際して面白いことを言っている。『原発が悪いと言って、国や東電・国会議員を批判しているだけではだめです。国民は誰か(「政官財癒着」の原子力ムラの住民)を批判するのは善いけれど、それで済ませてはだめです。そう言う人たちを選んだ国民自身も身の不徳を反省しなくてはいけません。』
ズバリの名言ではなかろうか。
即ち、瀬戸内寂聴は「当事者意識」を持てと言っているのである。いい加減な気持ちで自民党に投票し続け、永い間に財界や政界・官界・学会・御用メデイアが「原子力ムラ」を狡猾にも造りあげたものである。<o:p> </o:p>
不幸にも3・11大震災を受けて、日本の原発が「原子力ムラ」住民たちのただただ甘い汁を吸うだけのモノでしか無いと言うことが分かってきた。「政官財癒着」を看過すると、結局はそのツケが国民・有権者に回ってくるということだ。<o:p> </o:p>
寂聴はそのことを知っている。「交付金」だ「地元還元金」だ、やれなんのと言いながら一部の国民を欺きながら「原子力ムラ」の住民たちは、私腹なり票なり名声なりを膨大且つ莫大に利己的に得ていた。資本家の「搾取」のそれと同じである。<o:p> </o:p>
しかし、寂聴は「被害者意識」だけで批判ばかりするのではなく、やはり選挙民も賢くきちんとした意識を持って、今後は政治・社会を監視して発言し行動をしなくてはならない、いわゆる「当事者意識」を持てと教示している。
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葬式仏教から出て、政治や社会のあり方を問う本来の宗教者なればこその言葉とスタンスを感じる。
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