イワン・アサノヴィッチの一日  畑と映画の好きな卒サラ男。

政官業癒着体質の某公共事業職場を定年退職。鞍馬天狗・鉄腕アトムの人類愛に未だに影響を受けっ放し。孫には目がない。(笑い)

孫崎享のつぶやき  無い者同士の奪い合い

2015-07-06 21:03:39 | 社会・経済
 日・中・韓・台は殆どがモンゴロイド民族。コメを主食として、何となくお釈迦様を崇拝している。顔を見ただけではお互いに区別も付かない。
こんな大きな共通点があるのだから、この4国には早いうちに共同体的なものを作り上げられる素地は十分にある。
政治体制の相違など小さなことだ。うるさく言うのはワシントンの「安保マフィア」と、その隷属者だけだ。(自民党の中にも、残念ながら少なからず「安保マフィア」の構成員が居る)
人種・宗教・文化の坩堝(るつぼ)みたいなアメリカで「格差社会」が生まれるのは善し悪しはべつとして理解出来ることだ。
歴史に学ぶとは、日・中・韓・台の将来は殆どアメリカの歴史を反面教師として学ぶことではなかろうか。
民主党支持者ではないが、鳩山政権の”東アジア共同体”構想は、”宇宙人の”夢物語などではなく先駆的なスローガンであったと思っている。
マスコミの悪意(たぶん安保マフィアの暗躍があったと思われるが…)と、高級官僚の不実・職務怠慢による妨害と、煽動されてしまった我々国民の不明が重なり「東アジア共同体」構想は葬り去られた。
こんな狭い日本で、小泉元首相がなんと言おうと格差は在ってアタリマエなどではない。
新幹線焼身自殺事件の容疑者は、つい数日前まで姉と電話を仕合う71歳の普通の男性市民であった。
しかし、失職してからは月12万円という薄い年金額の生活苦を訴えながら、負のスパイラルに巻き込まれていくようになる。
姉には電話で『死ぬしか無い。まさか国会前で自殺する訳にもいかないが…。』などと漏らしていたそうだ。
多くの人が、はた迷惑な自殺者だと思ったに違いない。
放火殺人の容疑者を庇うつもりは毛頭ないが、数日前まで極ふつうの市民であった人間を予想も付かない犯罪に陥れてしまう、現社会風潮の乱れと混乱には看過出来ないものが在る。
近年、財界主導と思われる「成果主義」「競争主義」がサラリーマン社会で喧しく叫ばれている。
会社や役所では労働者どうしの連帯意識は当然に失われて行く。
会社の中でも正規社員・非正規社員・協力会社員・下請け社員・派遣会社員が職場では同じ仕事をしている。
しかし、労働組合も親睦会もすべて別々だ。そんなものなど無くなっている職場も圧倒的だ。
組織の中での相互扶助精神も崩壊している。労働者の職場集会・団体交渉もとんと見かけなくなった。
勤労者は年金生活者を含めてバラバラにさせられてしまった。
いまアメリカ流の「小泉・竹中改革」で、ほくそ笑んでいるのは大企業でけである。
新幹線焼身自殺事件は、日本には必要の無い、過剰な「格差社会」から生まれた「無い者どうしの奪い合い」的な事件である。

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