鼎子堂(Teishi-Do)

三毛猫堂 改め 『鼎子堂(ていしどう)』に屋号を変更しました。

読了。『海賊女王:皆川博子・著』

2015-05-21 05:14:12 | Weblog



これから雨期に向かう前のほんのひととき。風爽やかな季節。

深夜、遠雷の音がしていた。

夏が近い・・・。


5月の大型連休は、お勤めの人にとっては、比較的ゆっくり過ごすことのできるまとまったお休みで、気候もよくて、心が開かれるような気がする・・・それが終わると、ジメジメと湿度の高い梅雨の時期にはいるけれど、読書するには、やはり、雨の日の方がよいかもしれない。
お天気がよいと、お出掛けしたくなるから、(私は、面倒なんで、ずっと家に籠っているタイプだし、いまの処、手許不如意で、自由に使えるお金がない)やはり、何処かへ行くのが億劫になる雨の季節に読書するのは、理に叶って?いるのだろう。
まあ、どっちにしろ、ここ数年は、読書から離れているし、毎日が日曜日だから、寸暇を惜しんで本を読む・・・ということは、なくなってしまった。
気分的には、くたくたになるまで働いて、それから読書というのも、まんざら悪くもないけれど、出来るなら、身体的疲労の無い方が、いい。
身体が疲れていると、すぐ眠気が来て、ページが進んでいかない。


本日の画像。

はい・・・。読み終えました。上下1047ページ。
総登場人物(巻頭の紹介では)73名の名前が挙がっている。

相変わらず、スゴいっすね。
これは、17世紀初頭、エリザベス一世の統治するイングランドとそのお隣アイルランドの女族長・グラニュエルの物語・・・ってことで、いいんだろうか・・・。
間違いなくそうなんだけれど、なに、あの皆川博子氏の著作である。
フェイントが一杯・・・。

御年83歳(くらい?)の時のご著作である。

小説の主人公の二人の女王も老齢まで登場するけれど、この物語を構築している皆川氏は、更にその上を行く御歳なのだ。
よくもこれだけ、衰えもせず、書くものだ・・・といつもながら、感慨深い。

結局のところ・・・。

皆川氏の好む奇形・・・今回は、ロバート・セシル・バーリー卿は、コビトという扱いで、物語を牽引していくのか・・・と思っていたら、そうでもなくて、意外な伏兵が登場する。コイツかよ・・・?みたいな・・・。

処女王エリザベスとは、名ばかりのこの歴史に名高い女王様の秘密と、奔放な女海賊グラニュエルの相まみえるまでの長い事、長い事。

・・・で・・・。ロバート・セシルはどうしたんだ???もしかするとどうでもいいキャラクターだったのかもしれない(これもいつもの手法、いつも騙される学習しないワタシ)。

美男と奇形を好む著者としては、やっぱり『妖櫻記』の百合王に勝るキャラが必要なんでしょうかね~~~(私は、百合王は、大嫌いだけれど)。

長編幻想小説の女王健在!







最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。