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「横浜」をつくった男・高木彬光・著

2010-01-24 21:04:06 | Weblog
穏やかな冬晴れの一日。

3日間、『占い』について、いろいろ書いてみたけれども、今日は、その占い師の中でも、伝説の易聖・高島嘉右衛門を取り上げた本のご紹介。

去年、横浜港開港150周年ってことで、横浜では、いろいろなイベントが行われたみたいですが・・・(私は、7月の初めに、赤レンガ倉庫に、Liveで行ったきりですが、たくさんの人で、賑わっていましたね)。

それを見込んで、『大預言者の秘密』というタイトルで、30年くらい前に出版された本を、『横浜をつくった男』に改題して、出版したようで・・・。
旧タイトルの方がインパクトあるのに。
確かに、高島嘉右衛門は、横浜に『高島町』の町名を残すほど、横浜の開発に力を尽くした事業家でもあるのですが・・・。
ナンでも、ブームに乗ればいいってもんじゃないでしょうが・・・。

・・・と多少、憤慨?しながらも、読んでみました。

『易』そのもの、或いは、『易経』に少しでも馴染みのある方なら、面白く読める本です。
『易経』の知識満載だから。

著者の高木彬光さん・・・この方は、占い師に勧められて小説を書き、推理小説家になったと言われる方で、ご自分でも、運命学の研究をされていたほど。

易聖・高島嘉右衛門の生涯についても、高木さんだからこそ、ここまで・・・と思うような記述も盛りだくさん。面白かったです。一晩で読み終わっちゃいました・・・。

恵まれた天運とその才能で、事業を軌道に乗せたかと思うと、義兄が作った巨額の負債の返済、或いは、投獄されたり、九死に一生を得るような事件にも遭遇し、獄中で、『易』を極めるというあたりは、波乱万丈。流石に、『易聖』だなぁ・・・と・・・。ドラマティックな展開。

明治政府、時の宰相・伊藤博文のブレーンとして、影響をあたえ、明治政府の要人達の運命をことごとく、見通して行くあたり、一種、神がかり的な一面も・・・。

日清・日露戦争で、戦局を占う場面は、特に興味深い。


第二次世界大戦中のアドルフ・ヒトラーにも、お抱えの占星術師がいたということだけれど、今となっては、三流・・・の占い師の評価を受けるのかなぁ・・???
もっと、有能な占い師(高島嘉右衛門のような・・・???)でも雇っておけば、歴史は、変わったのかもしれませんが・・・?

・・・でも、或る人によれば、運命の90%は、既に、決まっているそうで、どんなに占い師が有能でも、ドイツ第三帝国の敗退は、避けようが、なかったのかもしれません。

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