乾いた夏日。
午後になると、風が立つ。
さやさやから、次第に、ざわざわ・・・。
樹々を揺らす風の音と、開け放した窓から抜けていく風の通り道の真ん中で、やはり、うとうとしてしまう夕方。
午後7時を過ぎたのに、まだ本物の闇にならない。
五月の初夏風の中で、うとうと・・・。
いつも、うとうとしていて、昼過ぎに起きたばかりだというのに・・・。
おかげで、記憶力が、日々、減退していくのが、手に取るようにわかる。
半袖のTシャツだと、少しハダ寒いかな・・・。
ベランダのガラス戸をしめると、半分のお月さまは、もう真南におわした。
今日も、また、ぼんやりすごしてしまった・・・。
森茉莉の随筆・短文のアンソロジー集の新しいものが出たので、買ったのだが、ずっと読まずにいて、読んでみると、殆ど、以前、どこかで読んだ記憶の或るものばかりだった。
単行本未収録の16篇とあるけれど、殆どが、1ページに満たない短文だったりするけれど、料理に特化した編集だから、まあ、いいか・・・。
風の中で、本を読むのは、気候がいい時期に限られるけれど、まさに、風の中の読書。
日中は、夏なのに、朝晩は、寒い・・・。
明日は、晴れて暑くなりそうだ・・・。