鼎子堂(Teishi-Do)

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『広島に原爆を落とす日』~追悼:つかこうへいさん

2010-08-21 21:02:53 | Weblog
暑さ復活。

2日前の19日。
まだ、夏季休暇中のワタシは、夕方から、都内のBunkamura・シアター・コクーンへ『広島に原爆を落とす日』を観劇に。
平日の夜だけれど、満席。

先日、お亡くなりになられた劇作家・演出家のつかこうへいさんの作品。

1970年代彗星の如く、戦後第二世代として、演劇界に現れたつかさん。
そして、その後、戦後演劇の第三世代として、1980年代へ続く、夢の遊眠社の野田秀樹さん、第三舞台の鴻上尚史さんといったキラ星の如く輝ける新しい才能をもった演劇人(劇作家・演出家)達の現れた稀有な時代でもあった。
残念ながら、現代では、そういった特異な才能をもった演劇人が、出現しない。

つかさんの舞台は、映画となり、そしてまた舞台となって、多くの演劇人を育んだ。

しかし、ワタシは、何故か、つかこうへいさんの作品をこの年代に、リアル・タイムで、拝見させていただいたことがなかった。映画すら見ていなかった。
所謂、『縁』がなかった・・・ということだろうか。
つくづく、残念に思う。

1980年代は、ワタシにとって、演劇とは、無縁の生活にならざるを得なかった。
・・・所謂、演劇に投じる『カネ』が、なかったのである。

今回の『広島に原爆を落とす日』に、ほぼ同時代に育った第三舞台の筧利夫さんが、主演するということは、80年代では、なかったような記憶があるのだけど(・・・80年代に、ブランクがあるので、曖昧な記憶で、申し訳ない・・・)。90年代の『飛龍伝』あたりが、最初か・・・?

開演前、劇場では、80年代にブレイクした矢沢永吉、アリス、中村雅俊・・・といった方々の曲が、流されていた。あの時代を知っているひとには、懐かしい曲ばかりで、意外に、歌詞の2番まで、覚えていたのには、自分ながら驚いた。
それ程、好きな曲じゃなかったのに・・・。日常的に、聞くとはなしに聞いていたのかも知れない。
つかさんも聞かれたのだろう・・・。

・・・ずいぶんと若くして逝かれた感が強い。

ご冥福をお祈りしたい。

(劇評・・・毎度のことだけれども、劇評などといった立派なもんじゃあ、ありませんが、明日のブログから、何回かに渡って書かせていただきたいと思います)