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みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

大好物「にんにくや」のスパゲティと日帰り温泉「根尾川谷汲温泉」

2008-02-21 19:11:07 | おいしいもの/食について
ぽかぽか陽気に誘われて、
「おいしいもの食べて温泉に入りに行こう」と意見が一致。
性格はかなり違うが、遊びにいく話はすぐにまとまる。

さいしょ、「五郎八でおうどんを食べて武芸川温泉」
と思ったのだけど、武芸川温泉「ゆとりの湯」は木曜休み。

ということで、西に行き先を変えて「モレラ」へ。


食べもののお店はたくさんあるのだけど、
最近ともちゃんが気に入ってるスパゲティの「にんにくや」。
  

ランチのお値打ちセットも食べてみたかったのだけど、
細めのスパゲティが大好物なので、と・・・
なんと、ふたりで大盛り3皿。
わたしはシンプルに、いつもの「トマトとにんにく」。
いつ食べてもおいしくて、これがいちばん気に入っている。
  
ともちゃんは、「熟成ベーコンのカルボナーラ」と
「なすとホウレン草のミートソース」。
余ったら責任を持ってたべるから、と「トマトとにんにく」も大盛り。

これだけ食べたら、お店の人に絶対覚えられたと思うけど、
大盛り3皿で、麺だけで400グラム分もある。

3対1くらいの割合で、わけっこして完食。
お気に入りの腰のある細麺で、
どれを注文してもはずれがないおいしさでした。


前回食べたのは、スパゲティ大盛り2皿と、一度食べてみたかった、
  
「はちみつトーストやみつきシナモンかけ」


愛用のデジカメと携帯はご愛嬌(笑)。
    

モレラでワインを買って、締めは「根尾川谷汲温泉」へ。 


温泉までの道案内に、「つるつる美人の湯」と書いてあった通り、
「つるつるぬるぬる」のお湯で、お肌がすべすべになりましたした。


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最後まで読んでくださってありがとう
2008年も遊びに来てね 
 また明日ね
 

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あなたはなにが食べたいですか? 消費者の「安心」「安全」はどこに・・・・?

2008-02-20 16:46:24 | おいしいもの/食について
昨夜10時から、「ガイアの夜明け」(テレビ愛知)で、
「有機野菜を身近に~安全・安心で拡大する通販の挑戦」をやっていた。

「歴史は繰り返す」というけれど、30年前の「有機農業運動」を思いだした。
そのころ、無農薬で野菜や米を作る生産者は全国に数えるほどで、
「安全・安心な有機野菜」を求めて消費者が産直をはじめた。

生協や流通業者が産直で「有機野菜」を取り扱うようになり、
「有機農産物」に国の認定が義務付けられるようになって、
手間とヒマがかかる有機農業運動はじょじょに下火になった。

わたしは、その消費者と生産者のどちらも経験しているのだけれど、
「食の安全」騒動を、どこか変、と思いながら見ている。

そもそも「安全・安心」と「便利さ」を同時に、というのは無理があるから、
「消費者」と「生産者」の顔の見える関係をつくろうと
始まった有機農業運動だったけど・・・・
ITが登場して、個別のニーズに流通が対応して、
生産者と消費者をつなぐことができれば、
「よりよいものをより適正な価格で」消費者に届けることができるかもしれない。

ということで、
最近の「食について考える」素材(ニュース)をお届けします。

【暮らし】食乱 番外編 製造者は?表示に難点 
中日新聞 2008年2月18日
 中国製ギョーザ中毒事件で、農薬成分が検出された日本生活協同組合連合会(生協)の商品はプライベートブランド(PB)「CO・OP」だった。ブランド力を生かし「安全・安価」を売りに商品開発されているはずだが、PB商品の表示にも疑問点がある。 (鈴木久美子)

 「商品選びに迷ったら、安心な感じがするのでPBを選ぶ」と千葉県の会社員(43)が話すようにPBは安全イメージから人気商品だ。
 PBは流通業者が設定する独自商標のことだ。大手メーカーのナショナルブランド(NB)に対抗し、消費者の声など流通側の意思を商品開発に直接反映させられるのが特長といわれる。製造は外部のメーカーに委託している。流通コストを抑え宣伝費もかからないことで、一般商品より二-三割安いのも魅力だ。
 生協は一九六〇年に初めてPBのバターを開発。一昨年四月現在、食品は四千七百二十三品目にまで増え、調理冷凍食品も三百四十九品目あり、菓子や水産品に次いで多い。
 「スーパー各社も差別化を図るため、PB商品開発に力を入れ始めたところだ」と専修大学の関根孝教授(流通・マーケティング)は指摘する。
 ジャスコなどを展開するイオンは「トップバリュ」名で衣食住の三千六百品目を販売し、売り上げの8%を占める。昨年からセブン&アイ・ホールディングスは、グループのイトーヨーカドーなどスーパーとコンビニで「セブンプレミアム」商品を展開中だ。
 だが、加工食品では「表示に販売者名だけが記載されていて、製造者が分かりにくい」(先の会社員)との指摘もある。問題の生協の冷凍ギョーザも中国の「天洋食品」が製造し、「ジェイティフーズ」が輸入したが、商品の表示は生協とジェイティフーズのみで、製造者は記載がなかった。
 製造、輸入、販売のどの業者を表示するかは法規制されている。JAS(日本農林規格)法の「表示の責任者」と食品衛生法の「食品衛生に一義的に責任を持つ者」の表示が義務づけられ、国内製造の加工品では「製造者」表示が一般的。輸入加工品は「輸入者」表示がルールとなる。
 ただ国内製造の場合、「製造者と販売者が合意すれば、販売者名のみの表示でも良い」(農林水産省)規定があり、この場合は「製造者」名を決められた記号で表示すればよく、消費者に製造者名は分かりにくくなる。PB商品ではこの表示が少なからずあるようだ。
 消費者が知りたいのは製造者だが、製造者を記号表示し販売者のみ記載するイオンは「商品の問い合わせ先は、弊社になる」と説明。「メーカー選定は、従業員の労働環境まで厳しく審査し、年に一度は第三者の監査も受けてもらう」と製造段階にも目を光らせていると胸を張る。
 一方、製造者も表示するセブン&アイ・ホールディングスは「製造、販売それぞれの責任を明確にして、お客さまに安心してもらう」、ユニーも「メーカー名も表示することで、信頼感を得られる」と考え方は分かれる。
 関根教授は「英国のPB専門スーパーは、四百人の開発スタッフがいる。本来は商品の質を高めることがPBの使命。今回『安全』が存在理由の生協のPB戦略がなってなかったことが明らかになったが、スーパーも全体に不十分。都合のいい表示だけをする姿勢も問題だ」と指摘する。
 食や環境問題を研究する「食政策センタービジョン21」を主宰する安田節子さんは「PBができたことで、企業が消費者の声を採り入れ、国産原料や無添加の商品が出始めていることは評価できる」と指摘するが、表示については「消費者としては、製造者まで確認できるものを買いたい」と情報公開を求めている。
(2008.2.18 中日新聞)
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【暮らし】食乱 番外編  農薬類 慢性毒性も強い 
園芸、街路樹用殺虫剤 身近に同じ成分

2008年2月7日
 中国製ギョーザ中毒事件で被害者は、原因となった有機リン系殺虫剤「メタミドホス」を摂取後、すぐに体調を崩した。だが農薬類は急性毒性だけではなく、微量でも長期間体内に取り込むことで健康被害が起こる慢性毒性もある。農薬の毒性についてあらためてまとめた。 (鈴木久美子)

 問題のギョーザを介してメタミドホスを摂取した人は、激しい嘔吐(おうと)や下痢などの症状を起こした。同薬剤の特徴は、メルカプタン臭という硫黄やタマネギの腐ったようなにおいがすること。こうしたにおいがする食品があったら注意が必要だ。五日には同じ有機リン系殺虫剤のジクロルボス検出も明らかになった。
 今回は大量摂取とみられる急性中毒だが、「食品の残留農薬は、毒性の強弱に関係なくアレルギー症状を促進させる」とアトピーやアレルギーの電話相談などをしているNPO法人「アトピッ子地球の子ネットワーク」(東京)の赤城智美事務局長は話す。基準値以下であっても、残留農薬や食品添加物など化学物質が、アレルギー症状を起こす引き金になるという。
 化学農薬が本格導入されたのは戦後からだ。中でも有機リン系の殺虫剤は毒性の分解が比較的速いことから、一九五〇年代に入り、ディルドリンなど残留しやすい有機塩素系の殺虫剤に代わって、広く使用されるようになった。
 農薬の摂取というと農産物への残留に関心がいくが、それだけではない。市民団体「化学物質問題市民研究会」(東京)の安間節子事務局長は、「農業だけでなく、家庭用やガーデニング用、街路樹やビルの殺虫剤など、身の回りにも同じ有効成分が使われているものが入り込んでいる。身近に吸い込む危険があるのに、その毒性は長年見過ごされてきた」と警告する。
 農地でも散布された農薬は拡散する。農林水産省は、散布後の農薬の周辺住民への拡散状況を調査している。
 有機リン化合物はコリンエステラーゼ酵素を阻害し急性毒性を示すことは以前から知られていた。だが、微量でも長期間摂取することで、さまざまな酵素の働きも阻害され、脳機能に影響が出て精神や神経などの異常を引き起こす慢性毒性があることが二〇〇二年、医師や専門家のグループの研究で報告された。
 症状を示すかどうかは個人差があり、症状も倦怠(けんたい)感や頭痛、視力の低下、うつ的な症状、記憶力の低下など多岐にわたる。化学物質過敏症やシックハウス症候群の患者は反応しやすいといわれる。
 同グループ主任研究員を務めた石川哲・北里大名誉教授(中毒学)は「農薬の歴史は、人命とひきかえの歴史。今でも急性毒性しかないという認識が根強いが、とんでもないことだ」と話す。また「いったん急性毒性の症状が収まっても、同性質の殺虫剤に接触すると、うつや、気持ちが高ぶるなどの神経症状が出ることもある」とも指摘。早く気づけば治療できるといい「今回の被害者の健康状態をフォローしていくことが重要だ」と石川さんは話す。
 農薬工業会は「農薬は厳しい安全審査を経ており、決められた通りに使用されていれば問題はない」との姿勢を示すが、「胎児や子どもの将来にわたる影響や、複数の化学物質が使われることの影響は十分に評価されていない」と「農薬毒性の事典」(三省堂)の著者の一人、環境研究家の河村宏さんは懸念する。
 「シロアリ駆除剤など法的規制の不十分なものもまだある。個人でも身の回りから一つ一つ減らして自衛していくしかない」
(2008.2.18 中日新聞)




【社説】食品表示 消費者の安心が前提だ 
(北海道新聞社説 2月18日)

 国民生活審議会の食品安全作業チームが食の安全や食品表示などの見直しに関する報告書案をまとめた。
 生産者優位から消費者重視の食品行政へ転換すべきだとの視点からの検討だ。
 焦点の一つは食品表示の問題だ。期限表示は現行の「消費期限」と「賞味期限」の二本立てから、安全に食べられる「消費期限」に統一。以前は表示が義務づけられていた製造年月日も併記する方向を示した。
 この表示は現行よりもわかりやすい。消費者に望ましいのではないか。
 現行の「消費期限」は弁当や総菜など腐敗しやすい食品を対象とし、過ぎたら食べない方がいい期限だ。
 一方の「賞味期限」は、スナック菓子や缶詰など、日持ちする食品に対するもので、品質の保持が十分に可能な期限で、過ぎたらすぐに食べられないわけではない。
 これでは消費者の誤解を生みやすい。しかも、期限は製造業者が科学的、合理的な根拠に基づいて設けるというが、期間が短めに設定されがちなど、あいまいさが指摘されている。
 消費期限を見直しをする際には新しい規定が必要になる。一方で、製造年月日の表示を義務化すると、日付にこだわる食品加工会社で従業員の深夜、未明労働が増えるとの懸念がある。
 鮮度面で返品や食品廃棄が増大する心配もある。これらの課題は三月の最終報告で解決策を示してほしい。
 報告書案は、原産地や原材料表示を主体とする日本農林規格(JAS)法や、添加物を示した食品衛生法など関連法を整理し、「食品表示法」を作って統一するよう求めた。
 関連法は多く、消費者窓口や不正表示の取り締まりは各省ばらばらだ。縦割り行政では食品のリスク管理が心配になる。しかし、関連法は各省庁が所管しており、統一の実現は不透明だ。
 国民生活審議会の論議は福田康夫首相が指示した消費者行政の見直しの一環だ。食品表示の改善を含め、実現に向けて首相の実行力が問われる。
 中国製冷凍ギョーザ中毒事件でも自治体や保健所、警察、事業者の連携のまずさが露呈した。昨年十二月の最初の深刻な健康被害が分かって公表まで一カ月もかかった。消費者情報の一元化を骨抜きにすれば改革は進まない。
 食品表示でも中国の原材料を使って国内で製造された加工食品の多くは原産地を表示していないとの課題が残った。農水省は原料原産地をより詳しく明示させる見直しの検討に入った。
 消費者が加工食品を購入する際、原材料が外国産か、国内産かを詳しく知りたいのは当然だ。
 冷凍食品などに対する消費者の不信は根強い。信頼回復のためにも、製造業者は原産地表示の拡大に前向きに取り組んでほしい。
(2008.2.18 北海道新聞)



食品の期限表示
■傷みやすさで「消費」と「賞味」/新法制定案も
  
FujiSankei Business i. 2008/2/20

 相次ぐ食品の偽装表示で、消費者の食に対する不安が高まっています。首相の諮問機関である内閣府の国民生活審議会は、「食の安心・安全に向けた体制整備」に向けた報告書案の中で、「消費期限」と「賞味期限」に分かれている食品の期限表示を、「安全性を重視した『消費期限』を中心に『製造年月日』も併記」する方法に変更するよう提案しました。
 消費期限と賞味期限による期限表示は、1995年から始まりました。それ以前は製造年月日の表示のみが義務付けられており、いつまで食べられるかは消費者の判断に任されていました。
 しかし、製造年月日が新しい商品の人気が高いため、製造日から時間のたった商品が、まだ食べられるにもかかわらず店頭から撤去される事態が起こりました。
 また、海外で製造され船便で輸入される商品は、国内に届いた時点で製造日から日数が経過しているため、消費者に手に取ってもらえないという不満の声もあり、制度改正に踏み切りました。
                   ◇
 表示期限は、厚生労働省の食品衛生法と農林水産省のJAS(日本農林規格)法の2つの法律で表示が定められています。制度改正後は、食品衛生法では賞味期限を「品質保持期限」と呼んでいましたが、消費者にとって分かりにくいとの理由から、賞味期限に統一した経緯もあります。
 期限表示は、大半の加工食品や食肉、食品添加物などに表示が義務づけられています。消費期限と賞味期限のどちらを表示するかは食品の傷みやすさが基準になっています。
 「消費期限」は、生菓子や弁当、食肉など製造日を含めて5日程度で急激に品質が低下する傷みやすい食品に表示します。決められた方法で保存していれば、品質の劣化による安全性の欠如はないと判断された期間です。期限後は安全性に問題が生じる場合があるので、食べない方がよいとされています。
                   ◇
 一方、「賞味期限」はカップラーメンやスナック菓子、乳製品など比較的品質が劣化しにくい食品が対象です。期間内は、安全性はもちろんのこと、味や風味などすべての成分で品質が十分に保たれ、「おいしく」食べられることが条件です。期限を過ぎても急激に品質が低下することはないため、すぐに食べられなくなるというわけではありませんが、風味や味、色合いなどが劣化する可能性があるので注意が必要です。
 どちらの期限も、メーカーが安全検査を実施して決定しています。商品に表示されている日付は、検査で安全性や品質の保持が認められた期間に、余裕をもたせたものだそうです。
 例外として、品質の劣化が極めて低いとされるチューイングガムやアイス類などは、期限表示を省略することもできます。また、バナナとかんきつ類を除く生鮮野菜にも表示義務がありません。
 国民生活審は、食品表示の関連法をまとめた「食品表示法」(仮)の制定も提案しており、消費者にとって分かりやすい表示制度が期待されています。(松岡朋枝)
(2008.2.20 フジサンケイビジネス アイ)



加工食品の原産地表示 論議呼ぶ都の強化方針 国は慎重姿勢 
FujiSankei Business i. 2008/2/20

 中国製冷凍ギョーザ中毒事件を契機に、東京都の石原慎太郎知事が加工食品の原産地表示を都独自で厳格化する方針を表明し、論議を呼んでいる。表示の厳格化は、問題の天洋食品製にもかかわらず、「中国産」の表示がない他の商品が一部に出回っていたためだが、技術的には難しい問題も数多い。若林正俊農水相は将来の見直しには含みを残しながらも、「議論の展開を注目して見守る」と慎重だ。
 日本農林規格(JAS)法では、輸入加工食品は最終製品にした国の表示が必要。一方、海外から半製品を輸入し日本で最終製品にした場合、半製品の原産地表示は一部を除き原則として必要なく、「中国産」の表示が無い天洋食品製品が一部に出回る結果となった。
 消費者からは「本当の産地が分からない」(日本消費者連盟)と、原産地表示の拡大を求める声が上がっており、石原都知事は今月8日の記者会見で、「国に先んじて、条例でも、原産地表示がすべてに及ぶような指導か規定を積極的に考えていきたい」と表明。都は、冷凍加工食品を中心に告示で表示の義務付けも視野に検討する考えだ。
 原料にまでさかのぼって原産地表示を求めるのかどうかは明らかではないが、その場合、農水省は(1)海外には原料原産地を伝達する商慣行がない(2)原料の産地切り替えは頻繁に行われている-などの理由から、困難とみている。過度の規制で表示にコストがかかり、小売価格に跳ね返ることや表示ミスを招く恐れもある。
 都が独自に表示規制を強化することは法的には可能だが、日本最大の消費地である東京が踏み切れば、その影響は大きい。若林農水相は「海外の制度との整合性や規制の実施可能性なども考慮する必要がある」と、厳格化には慎重に対応すべきだとの考えを示している。
(2008.2.20 フジサンケイビジネス アイ)


あなたはなにが食べたいですか?
あなたの食べ物をつくっているのはだれですか?

ひとりひとりが、食について考えてみるよい機会だと思う。


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黄デンドロビュームが満開になりました/雨水の朝

2008-02-19 18:33:39 | 花/美しいもの
今日は、24節季の「雨水(うすい)」。

「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」

お正月ごろからつぼみが膨らみ始めた
黄色のデンドロビウムが満開になりました。



 このデンドロビュームは、
2006年2月に名古屋で満開を過ぎた処分品を買ってきたのだけど、
昨年は早く部屋に取り込みすぎて、花が咲かなかったの。

だから、この冬は12月まで軒に置いて十分な低温にあわせたら、
花芽が分化してつぼみがつき始めました。

今年は、鉢花は部屋のなかにおかないようにしているのだけど、
デンドロとシクラメンだけは窓際においています。



  

  

  



やわらかな陽の光がカーテン越しに黄色い花にあたると、
部屋のなかがぱぁっと明るくなります。

雪が雨に変わるころ、春はそこまで来ています。

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希望社会への提言(17)パートも派遣も厚生年金に/(16)年金は税と保険料を合わせて(朝日新聞社説)

2008-02-18 16:47:03 | ほん/新聞/ニュース
毎週月曜日に掲載される朝日新聞社説、
先週分は飛ばしてしまいました。

ということで、老後を支える年金について、今日と11日の2回分、
「希望社会への提言(17)―パートも派遣も厚生年金に」と
「(16)―年金は税と保険料を合わせて」を一緒にお届けします。

希望社会への提言(17)―パートも派遣も厚生年金に  
 ・専業主婦にも保険料を払ってもらう
 ・低年金者は生活保護を受けやすくしよう

朝日新聞社説 2008年02月18日(月曜日)付
   ◇
 年金は税に頼りすぎず、保険方式を基本にしていこう。前回はそう提言した。問題は国民年金の保険料を払わない未納や未加入をいかに減らすかである。
 そこでまず、パートや派遣で働く人のうち、いまは厚生年金の対象になっていない約1200万人を対象に加えていくことを提案したい。この人たちにも未納や未加入が多いからだ。
 厚生年金の傘を広げることで年金の統合を進め、実質的に一元化していこうという考え方だ。
 非正規の労働者を厚生年金に加えることには、経済界から強い抵抗がある。企業は労働者と保険料を半分ずつ負担しなければいけないからだ。
 しかし、人を雇って事業をする以上、たとえ正社員でなくとも、その将来に対して応分の負担をするのは、企業の社会的な責任である。そんな意識を定着させたい。欧州では常識的な考え方だ。
 人を雇ったら、どんな雇用形態であっても必ず厚生年金に加入させ、給料天引きの保険料と企業負担の保険料を一括して納める。そういう制度にすれば、企業にとって非正規雇用を増やす「うまみ」が減る。それにより、非正規の雇用を抑制する効果も期待できる。
  ------------------------------------------------
 新たな保険料負担は、とくに中小零細企業にとって重荷となるに違いない。だが、その我慢が従業員のやる気や企業の活力を生むことにもつながる。移行時には企業の負担を和らげるため、法人税の軽減といった支援策を考えたらどうか。
 この改革が進むと、パートで働く主婦はみんな厚生年金に入ることになる。いまサラリーマンの妻の専業主婦には、国民年金の保険料を払わなくても年金がもらえる「第3号被保険者制度」がある。ふつうパートの主婦はこの3号になっているが、厚生年金へ移るので、3号の人数はもっと減るはずだ。
 3号の制度には、働く女性との比較で不公平だとの批判が強いので、3号が減ったところで廃止した方がいい。残った専業主婦は国民年金とし、会社が夫の保険料と合わせて妻の保険料も給与の天引きで納めるようにするのも一案だ。
  左の下の図をご覧いただきたい。厚生年金の加入者がこうして増えていけば、国民年金に入る人は半減し、ほぼ自営業者だけが残ることになる。
 そうなると、徴収の事務にもっと真剣に取り組める。高所得の未納者を調べて強制徴収に力を入れればよい。逆に低所得で保険料を払えない人には、免除をきめ細かく適用できるはずだ。
 同時に、保険料を25年間以上払わないと年金がもらえない現在の仕組みは改めよう。25年では長すぎる。この高いハードルが未納を増やす一因であり、不公平も生んでいるからだ。
   ---------------------------------------------------
 しかし、それでも低年金者や無年金者を完全になくすことはできない。年金を税で賄う方式と比べた最大の弱点だ。それをカバーするため、例えば低年金者には生活保護をもっと受けやすくするような配慮を検討してはどうか。
 さらにその先は、自営業者らの所得をきちんと把握できるよう条件を整えて、全国民が同じ厚生年金へ加入することをめざそう。これを実現できれば、年金制度の一元化が完成する。
 さて、制度問題とは別に、果たして将来も年金の水準を維持していけるかという資金的な問題もある。
 年金保険料は厚生年金が給料の18.3%(労使負担の合計)、国民年金は月1万6900円までだんだん引き上げて、そこで固定することが決まっている。受け取る年金は、保険料収入に国庫負担や積立金の取り崩しも財源に加えて、その範囲内で決める仕組みだ。
 厚生年金の受給額はいま、現役時代の平均手取り収入の約6割の水準にある。高齢化が進むにしたがって下げざるを得ないが、それでも現役の5割余は確保できる、というのが政府の説明だ。
 プラン通りにいくか。もっと落ち込むのか。それは今後の経済成長や少子化の度合いによりけりだ。それが見えてくる十数年先になって、もしも5割を切る見込みになったら、65歳の受給年齢を引き上げるか、受給水準を下げるか、保険料を上げるかの選択を迫られる。
 安定成長と次世代の育成。それこそが年金制度を支えるカギである。
(2008.2.18 朝日新聞)



希望社会への提言(16)―年金は税と保険料を合わせて
朝日新聞社説 2008年02月11日付

●基礎年金をすべて税で賄うのは非現実的だ
●税の投入は、年金より医療や介護を優先させる

 老後を支える年金について、改革の方向を2回に分けて考えたい。

 制度がはじまって66年。いまや7000万人が保険料を払い、3000万人が年金を受けとる。その総額は43兆円となり、高齢者の収入の7割を占める。年金しか収入のない人も6割にのぼる。
 その年金の信頼が揺らいでいる。保険料を徴収する社会保険庁が、年金記録をでたらめに管理してきたためだ。
 保険料をきちんと集め正確に記録しておかなければ、年金は成り立たない。社保庁は2年後に新組織へ移るが、それまでに組織体質を根底からたたき直し、徴収と管理を正しくできる体制をつくる。それが、すべての大前提である。
     *
 そのうえで、安心できる年金とするために制度をどう改めるか。改革の方向には大きく二つの選択肢がある。
 いまの保険方式を土台に改革を進めていくか。それとも、基礎年金は保険料の徴収をやめ、すべて税金で賄う方式へ切り替えるか。この二つである。
 経済界は後者の税方式へ移行するよう主張しており、日本経済新聞も税方式を先月提言した。民主党も税を財源にした最低保障年金を提案している。
 いま340万人いる「未納・未加入」の問題がなくなる。保険料を集める必要がなくなり、社保庁の仕事が半減する。こうした点が税方式の大きな長所だ。
 しかし、厄介な難問も無視できない。この選択は悩ましいが、保険方式を維持しつつ改革していく前者の方がより現実的だと考える。
 最大の理由は、社会保障の先行きを全体として見渡したとき、まず医療と介護に優先して税金を振り向けていかなければならないという点だ。
 上のグラフをご覧いただきたい。社会保障に占める年金の割合はだんだん小さくなっていき、反対に医療や介護などが膨らんでいく見通しだ。予期できないリスクに備える医療や介護は老後の安心を支える基盤であり、社会全体でカバーし合うのが適している。
 現状の医療と介護を維持するだけでも、高齢化により20年後には今より30兆円以上も費用がかかる。財源は保険料と税金だが、必要になる税金を消費税で賄うなら、6~7%分の増税が避けられないだろう。将来の増税は、まずこうした分野へ投入していくべきだ。
 基礎年金をすべて税で賄うとすると、それだけで消費税なら5~7%の増税が必要だ(政府の経済財政諮問会議の試算)。医療や介護の負担増にこれが加われば、消費税の引き上げ幅はゆうに10%を超える。いくら福祉のためでも、これだけの増税を国民が認めるだろうか。
 税方式へ移行すれば保険料は払わなくてよくなるから、国民全体としての負担に変わりはない。ただ、負担が給付に結びつく保険料に比べ、増税に対しては拒否感が極めて強いのが、ここ30年の経験則だ。それを考えると、保険料を税金へ切り替えるのは難しくないか。
 いま基礎年金の財源は3分の1が税金で、09年度には2分の1へ上げることになっている。税の投入はその程度にし、保険料との二本柱でいくのが現実的だ。
     *
 税方式に切り替えるためには、ほかにも大きな問題がある。
 ひとつは、これまで保険料を納めてきた人と、納めなかった人の公平をどう保つかだ。たとえば、保険料を納め終えた年金の受給世代は、消費税の増税によって二重払いを迫られる。また、年金をもらえないお年寄りにとっては、増税分だけ取られ損になりかねない。
 こうした不公平を避けるため、前者には年金支給額を増やし、後者のためにもそれなりの手当てをするとなると、さらに大きな財源が必要になる。
 現役世代にしても、保険料を払ってきた実績に応じて将来受け取る年金に差をつけるなら、すべての人が満額の年金を受け取れるようになるまでに40年以上もかかる。つまり「未納・未加入」問題はすぐ解決するわけではないのだ。
 また、企業が社員のために半分負担している保険料をどうするかも大問題だ。負担をなくしたいのが経済界の本音のようだが、社会連帯の輪から企業が抜けてしまうと社会保障は支えていけない。保険料に代わる新たな税をつくり、企業から徴収することが可能だろうか。
 以上のように、両方式には一長一短がある。まずは、老後を支えるもう一つの柱である医療や介護へ税を投入していく。そのうえで、さらに年金の保険料を増税へ置き換えてもいいという国民合意ができるのなら、そのとき税方式へ移行してもいいのではなかろうか。
 さて、保険方式で年金制度をどう改革するか。次週は私たちの案を示そう。
(2008.2.11 朝日新聞)


「希望社会への提言」は、以下に掲載されています。
朝日新聞【社説】希望社会への提言

この連載、論説委員が書いていらっしゃると思うのですが、
今日はだれが書いてるのかなぁ、と思いながら読んでいます。


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花粉症に負けない花粉症対策/花粉症の薬の使い方や注意点~眠気を抑えた抗ヒスタミン薬とは?

2008-02-17 14:50:09 | 健康/くらし/薪ストーブetc
1月に1年半ぶりに喘息の発作が出て、
それからずっと、毎晩、抗アレルギー剤の「ザジデン」を飲んでいる。

「ザジデン」は、眠気などを改善した第2世代の抗ヒスタミン薬で、
アレルギーを予防する作用もあり、飲みつづけても副作用が少なく、
わたしに合っているのだけど、今まで市販していなかったので、
病院の呼吸器外来で、年に一度くらい、多めにもらっていた。

ふと気がつくと、今年になって、薬局やTVで、
「ザジデン」のコマーシャルをやっているではないか。

調べてみたら、病院の薬の成分を市販薬に転用したスイッチOTC薬
ということで、大正製製薬から市販されているらしい。


医療用「ザジテン」のスイッチOTC化承認
‐大正がパブロンで発売へ(薬事日報)
 

 大正製薬は13日、ノバルティスファーマ(東京都港区)の医療用アレルギー性疾患治療剤「ザジテン」(一般名フマル酸ケトチフェン)のスイッチOTCとして、アレルギー性鼻炎を適応症とする「パブロン」ブランドが厚生労働省から承認されたと発表した。

 新たなスイッチOTC製剤は、ノバルティスファーマが製造し、大正がパブロンブランドの鼻炎用内服薬(マプセル)として薬局(一部薬店)を通じ販売する。

 今回のスイッチOTC製剤は医療用のザジテン(カプセル剤)と同量の有効成分フマル酸ケトチフェンを含有し、抗炎症作用や抗アレルギー作用、抗ヒスタミン作用の三つの作用により、花粉やハウスダスト等によるくしゃみ、鼻水・鼻づまりといった鼻のアレルギー症状を緩和させる。
 なお、医療用ザジテンについてはノバルティスファーマが従来通り、継続販売する。


薬局に置いてある「ザジテン」のパンフレットをもらってきた。

花粉・ハウスダストなどによるアレルギー症状に
アレルギー専用「ザジテン®AL」シリーズ 新発売


抑える+鎮める+ひどくしない。

これからはアレルギーをトリプル・コントロール


「ザジテン」は、花粉症の鼻や目の粘膜のアレルギー症状だけでなく、
喘息などの呼吸器系にも効く優れものなんだけど、
「ザジテンについて」の説明のなかにも書かれていない難点は、
「飲むと、ひとによっては眠くなる」ということ。

特にわたしは薬の作用/副作用が強く出る体質らしく、
今日なんか、昨夜遅く1錠飲んだザジテンカプセルのおかげで、
朝起きて、この記事を書こうと思っていたのに、
パソコンをONにしたまま、お昼ごはんを食べるまで寝てしまった。

3年前、呼吸困難がおきて朝晩1錠ずつ1週間分処方されてた時には、
1週間眠り続けて眠り姫のようだった。
おかげでアレルギー性気管支炎が治まったのだから感謝なのだけど、
旅行のとき、お酒を飲んだ連れ合いのいびきに悩まされないために
と飲むくらいだから、「催眠」効果のほどは推して知るべし(笑)。

余談だけど、市販されている「ドリエル」という睡眠改善薬は、
第一世代の抗ヒスタミン薬(塩酸ジフェンヒドラミン製剤)の副作用である
「強い眠気」を効能として作用させる薬にしたもの。

「ザジテン」は市販薬として買うと高価な薬だけどアレルギーに効くので、
毎年、花粉症の人に悩まされている人に、
「症状が出る前にザジテンを飲むといいよ」と教えてあげたのだけど、
車を運転したりする人にはちょっとどうかな、と思っていたら・・・・

一昨日「花粉症の薬 副作用に注意」という大きな新聞記事が出ていた。

【健康】花粉症の薬 副作用に注意 
眠気、だるさ 受験でも影響
 
中日新聞 2008年2月15日

 スギ花粉の舞う季節になった。花粉症対策に抗ヒスタミン薬を飲む人も多いだろう。服用で眠くなりやすく、眠くならなくても集中力や判断力が落ちる「インペアード・パフォーマンス(気づきにくい能力ダウン)」が起こることもあり、注意が必要だ。 (鈴木久美子)

 気づきにくい能力低下 インペアード・パフォーマンス 
 「眠くなってもいいように、夜休む前に飲む」と千葉県柏市の会社員男性(53)は言う。都内の会社員女性(39)も「薬局で眠くならない薬を選んで、子どもに飲ませている」と話すように、花粉症薬が引き起こす眠気やだるさはやっかいだ。
 昨年受験を経験した全国の十二-二十歳の花粉症の男女三百人を対象に、民間機関「健康日本21推進フォーラム」が実施したアンケートでは、受験日に花粉症の薬を服用した八十九人の37%が服用後に、眠気や集中力の低下などにより本番の受験で影響を受けたと回答した。全体の66%が眠くはなくても集中力や判断力、学習能力の低下を感じたことがあると答えた。
 こうした症状は「インペアード・パフォーマンス」と呼ばれる。「即効薬としてよく使われている抗ヒスタミン薬が、脳内に移行するために起こる」と東北大大学院の谷内一彦教授(機能薬理学)は説明する。
 同薬は、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を引き起こす「ヒスタミン」という化学伝達物質が働かないよう、鼻粘膜にあるヒスタミンの受容体と結合して、その働きを止める。
 一方、ヒスタミンは脳内にもともと存在し、学習・記憶能力や覚醒(かくせい)レベルを促進させたり、ストレスを緩和させたりする重要な働きをしている。同薬の一部が脳に移行し、脳内のヒスタミンの働きまで止めるとこうした副作用が起こる。
 「抗ヒスタミン薬一錠で、ウイスキーのシングル三杯分を飲んだのと同程度の集中力・判断力の低下が生じうる。脳に移行しにくい『非鎮静性』の抗ヒスタミン薬も最近、出てきているが、市販薬には少ない」と谷内教授は言う。
 さらに副作用について医師の説明不足や患者の理解不足があるようだ。日本赤十字社和歌山医療センター(和歌山市)の榎本雅夫・耳鼻咽喉(いんこう)科部長らの調査(二〇〇七年)では、アレルギー性鼻炎で通院経験のある患者千人と医師四百十五人に調査したところ、服用後の作業効率の低下や学習への支障を患者に説明した医師は五-六割で、説明を受けたと答えた患者は15%程度だった。
 「眠くなる薬が効く薬だと誤解している人が、まだ多いのではないか」とアクティ大阪耳鼻咽喉科医院(大阪市)の大橋淑宏医師は指摘する。

 医師に相談して 
 多くの市販薬があるが、谷内教授は「多少手間がかかっても、医師にかかって、適切な薬かどうか相談した方がいい」とアドバイスする。


胃を荒らしやすい薬は、かならず食後に飲むなど、
飲み方にも注意が必要なようだ。

そういえば、たしか毎日新聞でも花粉症の薬について書かれてたと
思って探したら、ありました。

医療ナビ:花粉症 近づくスギ花粉の飛散。花粉症の薬の使い方や注意点は。  
毎日新聞 2008.1.29
 ◆花粉症 近づくスギ花粉の飛散。花粉症の薬の使い方や注意点は。
 ◇症状ごとに使い分け/改善後も飛散期間は継続服用/眠気、判断力低下の副作用も

 ■望ましい初期療法

 国民の2割は花粉症患者といわれる。最近は「早めの治療」が強調され、飛散開始日や飛散量の予測も盛んだ。今年は、一部地域では間もなくスギ花粉の飛散が始まると予測され、例年より早そうだという。
 厚生労働省研究班に参加した専門医が作成した花粉症治療ガイドラインは薬を使った治療について、(1)症状が出る前から始める初期療法(予防的治療法)(2)症状が強くなってから始める導入療法(3)よくなった状態を維持する維持療法--の三つに分類している。初期療法を行うと、症状が出るのを遅らせることができたり、症状が軽くてすむという。なぜなのか。
 花粉症の薬は、くしゃみや鼻水、かゆみを引き起こすヒスタミンやロイコトリエンという化学伝達物質の働きを抑える作用がある。独協医科大の馬場広太郎名誉教授(耳鼻咽喉(いんこう)科)によると、花粉を浴び続けているうちに、鼻粘膜などの過敏性が高まってくるが、早めに服用を始めると、それを抑えることができるという。馬場さんは「早くから症状が出る人は、花粉の量が増えていくと症状が重くなるため、初期療法が望ましい」と説明する。

 ■症状のピーク把握
 しかし、患者すべてに初期療法が必要というわけではない。馬場さんは「初期療法は飛散開始前から行うと考えられているが、患者によっては3月中旬に症状が出る人もいる。一律に2月に入ったら薬を飲むというのは不合理。症状が出るのが遅くて軽くすむ人は、症状が強いときに飲めばよい」と指摘する。自分の症状が出始める時期やピークを日記につけて把握しておくことを、馬場さんは勧める。医師に自分の状態を伝えるのに役立つという。
 薬によって作用が違うため、症状に合った薬の使い方が大切だ=表。最もよく使われるのが抗ヒスタミン薬で、くしゃみ、鼻水に効果があるが、鼻づまりにはやや弱い。鼻づまり型の人には、抗ロイコトリエン薬が追加される。
 鼻噴霧用ステロイド薬(点鼻液)はどの症状にも効果があり、鼻粘膜に直接働くため副作用も少ないとされる。このため抗ヒスタミン薬に点鼻液を併用する治療法が一般的だ。
 しかし、抗ヒスタミン薬といっても、多くの種類がある。藤枝重治・福井大教授(耳鼻咽喉科・頭(とう)頸(けい)部外科学)は「どの薬が自分に合うかは飲んでみないとわからない。飲んでよかった薬の名前を覚えておくのがポイントだ。症状がよくなると薬を中止したくなるが、飛散期間は継続した方が悪化しにくい」とアドバイスする。
 目のかゆみには、点眼用抗ヒスタミン薬などが処方される。点眼用ステロイド薬は、緑内障を起こす恐れがあるため、慎重に使われる。

 ■二つの「世代」   
 抗ヒスタミン薬の副作用に注意を呼びかける専門家もいる。一般的に処方せんなしで薬局で買える薬に多い「第1世代」と呼ばれる抗ヒスタミン薬は、眠気が起きやすいとされる。眠気などの副作用を改善したのが、医療機関で処方される「第2世代」の抗ヒスタミン薬だ。自分の服用する薬がどちらの世代なのかは、医師や薬剤師に相談するとよい。しかし、東北大の谷内一彦教授(臨床薬理学)は「第2世代でも判断力や集中力の低下が起こることがある」と警告する。
 ヒスタミンは脳内にも存在し、脳活動を活発にする働きがある。抗ヒスタミン薬が鼻粘膜で作用していれば問題ないが、脳に移行すると、脳での働きも阻害してしまう。谷内さんは「脳内でヒスタミンの働きがブロックされた場合、気づかないうちに判断力や集中力が低下してしまう恐れがある」と指摘する。
 脳への移行のしやすさは薬によって違う。谷内さんらの実験によると、脳に移行しやすい薬を服用した人は、移行しにくい薬を服用した人に比べ、車の運転時にブレーキを踏むタイミングが遅れる傾向にあるという。脳に移行しやすい薬は飲酒運転と同じぐらいのリスクがあるとされ、米国の多くの州ではこうした薬の服用時の運転が禁止されているという。
【下桐実雅子】(毎日新聞 2008年1月29日)


追伸(2008.2.18岐阜新聞)


脳に移行しやすい薬は、眠気や集中力の低下を引き起こすらしい。
この副作用は第一世代の抗ヒスタミン薬に多いらしいけれど、
「第2世代でも判断力や集中力の低下が起こることがある」という。

ちょっと調べてみたら、以下の「花粉症に負けない花粉症対策講座」に詳しい。

花粉症に負けない花粉症対策講座2008
花粉症薬に眠気がつきものはウソ!


花粉症に負けない花粉症対策講座2008
医師が教える「花粉症の薬ここが知りたい!」


花粉症にこの薬(アレルギー性疾患の治療薬1)

花粉症にこの薬(アレルギー性疾患の治療薬2)


「ザジデン」は、医療現場で長く使われてきた実績のある「第2世代の抗ヒスタミン薬」だけど、
眠気や集中力低下がもっと少ない抗アレルギー剤も出てきているようだ。

眠気を抑えた抗ヒスタミン薬とは?

抗ヒスタミン薬が脳に働くと、眠気が出てくるわけですから、脳へ薬が行きにくい薬が望まれます。眠気の少ない抗ヒスタミン薬は第2世代に多いのですが、ケトチフェン(ザジテン)などは眠気が多いと言われています。そこで、第2世代の抗ヒスタミン薬の中で、眠気が少ない非鎮静性の抗ヒスタミン薬を紹介します。
■フェキソフィナジン(アレグラ)
■ロタラジン(クラリチン)  

薬に「運転等に影響がある」といった注意書きがなく、服薬時の眠気が指摘されていないのは、上記のフェキソフィナジン(アレグラ)とロタラジン(クラリチン)の2つだけです。

その他の眠気を抑えた抗ヒスタミン薬
上記2つ以外、服薬時の眠気の注意を促している薬の中にも、眠気を抑えているものはあります。脳への影響の少ない薬としては、エピナスチン(アレジオン)が上げられています。
■エピナスチン(アレジオン)
■エバスチン(エバステル)
■ベポタスチン(タリオン)
これらの薬は眠気が少ないと言われている薬ですが、眠気には個人差がありますので、合う薬を使うのが有効ですので、医師に必ず相談するようにしましょう。

 できるだけ眠気の少ない薬で、アトピーと花粉症のつらい季節を乗り切りたいですね。
花粉症 薬の選び方


上記の副作用の少ない抗ヒスタミン薬で、
病院の薬の成分を市販薬に転用したスイッチOTC薬 に認可されて
薬局で買えるものは、まだ少ないようだけど、
その薬が効くかどうかの作用/副作用の出方は人それぞれなので、
病院で自分に合った薬を処方してもらうのがいちばん、というのが結論です。

わたしも、「ザジデン」を変えるべきか否か、なやむところです。


追伸の追伸
2009年は「アレグラ」を飲んでいます。
眠くならない花粉症の薬「アレグラ」~第2世代の抗アレルギー薬
/眠気だけでなかった…思わぬ“脳力”低下(2009-02-20 )



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改正DV防止法を現場で実効性のあるものに!/講演会中止事件「DV防止逆風に負けず」(2.15朝日)

2008-02-16 10:24:32 | ジェンダー/上野千鶴子

昨日、朝日新聞の生活面に、つくばみらい市講演中止事件に関しての
大きな記事が載っていました。
東京本社版に載ったと聞いていたので、毎日、注意して探していたものです。

以下に、記事を紹介します。

DV防止 逆風に負けず
  [離婚巡る争い激化、支援団体など危機感]

(朝日新聞 2008.2.15)
写真(DV防止施策について「自治体に自粛ムードが広がるのを懸念すると話す上野千鶴子さんら=東京・永田町の衆院第一議員会館で)

 夫婦や恋人の間での暴力(ドメスティック・バイオレンス、DV)を防ぐ活動逆風が吹いている。抗議を受け、DV防止の講演会を中止した自治体もある。危機を持った被害者の支援団体や研究者らは、署名活動や集会を展開している。逆風の背景には、子どもの親権など離婚をめぐる夫婦の争いの激化もあるようだ。
(杉原里美)

 [市民団体の抗議で市が講演会中止]
  連鎖懸念2700人の署名提出
 
 1月20日に予定していたDV防止の講演会を中止したのは、茨城県つくばみらい市。内閣府の男女共同参画会議の専門調査会委員で東京フェミニストセラピィセンター所長の平川和子さんが講演予定だった。
 1月初め、市は「DV防止法は家族を破壊する」と主張する市民団体から「偏向した講演会を市費で行わないこと」「開催するなら対等の立場で反対の発言を保障すること」などを求める要請を受けた。要請書には「普通の夫妻間に軽度・単純・単発的な『暴力』はあって当たり前。『夫からの暴力根絶』論は、過激フェミニズム」と書かれていた。講演会に抗議するメールや電話、ファクスは約100通届いたという。
 その後市庁舎前で3人が拡声機を使った抗議行動をし、市は16日に中止を決定。「当日の街宣活動を抑えられず、聴衆や講師に迷惑がかかると判断した」と説明している。数日後、隣のつくば市にある高校が恋人間の暴力についての講義をやめるなど波紋は広がった。同様の抗議を受けた新潟県長岡市は「反対意見があるからといって中止する理由にはならない」と平川さんの講演会を1月末に予定通り開いた。
 平川さんは「つくばみらい市は弱腰で暴力に屈しているとしか思えないが、その自覚がない。改正DV防止法では、基本計画の策定が市町村の努力義務になったというのに、この市の窓口に、被害者は相談しないだろう」と批判している。
 つくばみらい市の対応に、DV防止施策の後退を心配した研究者や地方議員らは「暴力から人権を守るための事業が、少数の威嚇によって実施不可能になるなら、『混乱を恐れて』自主規制する自治体が続出する」として、改めて市に講演会開催を求める署名を集め、2月1日、約2700人分を提出した。東京大学大学院の上野千鶴子教授は「反対勢力は、DV防止法が家族を破壊するというが、家族を破壊しているのは暴力。それを防ぐのがDV防止法だ」と話す。
 一方、講演会開催に抗議した「主権回復を目指す会」の西村修平代表は「公費で偏向した講演会を開くことはおかしいと考えるが、中止するとは思わなかった。反対意見と同時に、平川さんの言論も保障しなければいけない。講演会を開催するよう、市に要請したい」と話している。

 [事実認定・子との面会巡り争いも]
  居場所の秘匿 最大の安全
 
 夫婦間の暴力を犯罪と明記し、被害者保護と自立支援を目指すDV防止法。内閣府の意見募集に反対意見を出した「真のDV防止法を求める会」を運営する男性(43)は「本当のDV被害者は、救われるべきだ。しかし、離婚を有利に進めるために、被害者だと主張する人もいることを知ってほしい」と話す。
 首都圏の会社員(43)の場合、妻が2年前、息子を連れてシェルターに逃げ込んだという。前日妻ともみ合いになり、たたいたことが理由にされた。翌年、妻からの申し出でDV防止法に基づく保護命令が出たが、男性は即時抗告し、高裁で命令が取り消された。
 この男性は「妻は深夜に服を着ずにうろつくなどの奇行があり、詳細な日記をつけていたため、止めようとしただけでDVではないと認められた」という。
 別の男性(38)は「『DVじゃありません』と訴える機会もない」と話す。妻はDVを理由に子どもを連れてシェルターに入った。1年半、どこにいるかも分からず子どもにも会えなかった。「出産にも立ち会いかわいがってきたのに」
 この会が求めるのは、妻だけでなく夫婦双方の話を聞き、DVかどうかの事実認定をすることや、DVの有無とは別に子どもとの面会を保障することなどだ。
 DV防止法による一時保護は、各都道府県の婦人相談所の所長が決定する。厚生労働省の通知で、被害者の健康や配偶者からの追跡の恐れ、経済状態などを総合的に判断し、必要と認められる場合に保護することになっている。ただ、婦人相談所には本当にDVがあったのか調査する権限はない。「加害者に確認すると、どこの相談機関に行ったのか居場所がわかってしまうため、法の趣旨からも難しい」(厚生労働省)
 全国女性シェルターネット共同代表の近藤恵子さんは「被害者が逃げてきているという事実が、DVの明確な証拠。暴力的な関係の中で育った子どもも被害者だ。裁判所で面接交渉の取り決めが成立すれば父親に会わせられるが、加害者に居場所を知られないことが最大の安全である以上、シェルターにいる間の面会はできない」と話す。

◆キーワード  <DV防止法>  
 01年に議員立法で成立し、今年1月、2回目の改正法が施行された。生命や身体に重大な危害を受けるおそれがあるとき、裁判所は被害者から申し立てを受けて、一定期間被害者と子への接近禁止や自宅からの退去を命じる保護命令を出すことができる。今回の改正で脅迫も保護命令の対象となった。被害者は暴力を避けるためシェルター(避難所)で一時保護を受けられる。保護命令申し立ては06年に2759件。DVを理由にした一時保護は06年度に4565。


ところで、
記事の中で、「主権回復を目指す会」西村修平代表が
「公費で偏向した講演会を開くことはおかしいと考えるが、中止する
とは思わなかった。反対意見と同時に、平川さんの言論も保障しなけれ
ばいけない。講演会を開催するよう、市に要請したい」と話している。

と書かれていますが、これは間違いだと思います。

以下のように「主権回復を目指す会」は当日午後、みずからの掲示板に、
「本日16日8時半から、つくばみらい市の庁舎並びに市内全域において
講演会中止を訴えるビラ撒き投函と街宣を行った。・・・」

と、街宣の趣旨も含めて明確に書いています。

 -----------------------------------------------------------------
主権回復を目指す会 掲示板
・中止が正式決定!つくばみらい市の反日講演会
主権回復を目指す会事務局 投稿日:2008/01/16 14:56

中止が正式決定!道理を掲げた少数が巨大な行政を圧倒・屈服させた。

(以下、一部引用)・・・・・主権回復を目指す会は本日16日8時半から、つくばみらい市の庁舎並びに市内全域において講演会中止を訴えるビラ撒き投函と街宣を行った。 開庁と同時に開始した西村代表の街宣とビラ撒きには、庁舎を訪れた市民の関心を深く惹き、多くの人から質問と疑問が寄せられた。  街宣の趣旨は、秘書広聴課が市に殺到した中止要請の声を握りつぶし、市長に届けていなかった意図的隠蔽工作を暴いた。さらに、反日極左の講演会を、国民の抗議を無視して強行したならば、つくばみらい市の今後に修復できない傷を残し、その不名誉は永遠に銘記される。しかしながら、実態が明らかになった段階で、速やかなる中止という決断を下すのならば、つくばみらい市の名誉と共に名声は全国の自治体に轟くであろうと。・・・・・
------------------------------------------------------------------
 

みずからの掲示板とも違うコメントを発するのも疑問ですが、
このような記事の書き方も納得できません。
今回の事件のように、強者(加害者)と弱者(被害者)が明確で、
お互いの利害が対立したとき、権力を持つメディアが両論併記するのは、
(読者にどっちもどっちという印象を与え)強者を利するだけです。

前に中日新聞を紹介しましたが、1月31日の東京新聞も入手しました。
記者さんがわざわざ友人に届けてくださったものですが、
西村氏は、この記事のなかでもやはり、
「市には中止しろとは言っていない・・・」と書かれていて変です。
「中止しろ」と言って、中止に追い込んでおいて、
「まさか本当に中止するとは思わなかった」というのでしょうか。

【ニュースの追跡】DV防止講演会 抗議受け中止の波紋 
東京新聞 2008.1.31
 茨城県つくばみらい市で先月中旬、市主催のドメスティック・バイオレンス(夫などの暴力、DV)をテーマにした講演会が中止になった。反対団体から抗議を受け「混乱回避」を優先したという。新潟県長岡市では同じ状況で講演会を開いた。行政の「過剰反応」が言論の自由を縛りかねない状況だ。

 言論の自由を縛る行政「事なかれ」
 改正法今月施行 支援拡充必要な時期に

 つくばみらい市は男女共同参画事業の一環として、先月中旬に「自分さえガマンすればいいの?」と題した講演会を予定していた。講師はDV被害者を支援する東京フェミニストセラピィセンターの平川和子所長(内閣府専門調査会委員)。
 ところが先月4日、DV防止法に反対する「DV防止法犠牲家族支援の会」の地元会員が市に講演中止などを要請。11日には「支援の会」会員と「主権回復を目指す会」の西村修平代表が市を訪れ、「当日は講師と逆の立場の論者にも発言を認めよ」と求めた。
 市は拒み、西村氏ら3人は16日、市庁舎前でチラシをまき、拡声器を使い主張を訴えた。市は同日、「開催すれば混乱を生じかねない」と講演会中止を決めた。
 西村氏は「夫婦間のトラブルは話し合いで解決すべきだ」と持論を述べた上でこう話した。「市には中止しろとは言っていない。日本には言論の自由がある。ただ、公費を使う以上、反対の立場の人間にも発言機会を与えるべきだ。講演会を開いたら脅威を与えるといった発言もしていない」
 一方、長岡市も「家族の中の暴力防止」をテーマに平川氏を招いた講演会を企画。前出の「支援の会」が「市費を使うな」などと抗議していたが、予定通りに27日、120人の聴衆を集めて開いた。

 つくば市では授業取りやめ 
 つくばみらい市の中止決定は余波も。茨城県つくば市の県立茎崎高校は「デートDV」をテーマにDV被害者支援のNPO法人による出前授業を予定していたが「直接の抗議はないものの、つくばみらい市の判断を重視した」(同校)として授業を取りやめた。
 今回の判断について、つくばみらい市の担当者は「ここは田舎。拡声器による街宣だけで皆が驚く。(言論の自由もわかるが)開催当日、会場に抗議団体が来て、混乱が生じる懸念を優先した」と説明する。
 しかし、講演するはずだった平川さんは「わずか数人による威嚇や妨害活動で中止されたことが残念。市が“事なかれ”で対応し、このまま終わってしまうのがおかしい。(1月)11日には改正DV防止法が施行された。支援体制の拡充が必要な時期だったのに」と語る。
 つくばみらい市の対応は類似した事件の判例をみても疑問が多い。広島県呉市は1999年、同県教組の教研集会のため、一度は学校施設の利用を許したが、右翼団体の抗議活動を予想して不許可にした。この件で、最高裁は2006年2月「妨害活動のおそれが具体的でなかった」と呉市の対応は不適当だったと判断している。
 お茶の水女子大学の戒能民江教授(家族法)は「今回の事件によって、せっかく積み重ねてきたDV防止の動きへの影響、さらに被害者の声を封じる結果をもたらしかねないことが危ぶまれる。行政は自主規制することなく、その責務を全うしてほしい」と訴える。

  開催の長岡市「聴衆を優先」
 民族派団体「一水会」の鈴木邦夫顧問は「市の対応がだらしなさ過ぎる。『反日』『売国奴』となじり相手の発言の場を奪うことも、回り回って自分たちの言論の機会を喪失することにつながる」と指摘する。
 長岡市の講演会担当者はこう話す。「どんな講演会にせよ、内容への賛否や意見はさまざま。万人が賛成する講師を条件にすれば、講演会など開けない。聴衆の受けとり方は講演会の開催とは別問題だ」
(東京新聞 2008.1.31)


つくばみらい市を講演会中止に追い込んで味をしめたのか、
次なるターゲットは、長岡市。
ところがどっこい、
長岡市は中止を求める抗議に屈せず講演会を予定通り開催した、とのこと。
「予定通り開催」は行政として当然のことで、美談でもないとは思うけど(笑)、
長岡市の毅然とした対応には拍手を送りたい。

☆男女共同参画情報メール第155号(H20.1.11発行)
◆◆ 男女共同参画局から ◆◆

           内閣府特命担当大臣(男女共同参画)
             上川 陽子

・・・・・・・・本日施行された改正配偶者暴力防止法に基づき、配偶者からの
暴力の防止及び被害者の保護・自立支援のための施策の充実にも努めてまい
ります。・・・・・
 
● 「配偶者暴力防止法の改正について」
 昨年7月に成立した「配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する
法律の一部を改正する法律」(平成19年法律第113号)が、1月11日に施行
されました。
 配偶者暴力防止法は議員立法により平成13年に制定、16年に一部改正
され、今回も議員立法により改正が行われています。
 主な改正点は、①保護命令制度の拡充等(生命・身体に対する脅迫を受けた
被害者に係る保護命令、電話・ファクシミリ・電子メール等を禁止する保護命令、
被害者の親族等への接近禁止命令等)、②基本計画の策定を市町村の努力
義務とすること、③市町村の適切な施設において配偶者暴力相談支援センター
としての機能を果たすようにすることを努力義務とすること、となっています。
 詳細については、ホームページをご覧下さい。
配偶者暴力防止法が改正されました 


年明けに届いた「男女共同参画情報メール」にあるように、
配偶者暴力防止法(DV防止法)は、昨年7月に改正され、
6ヶ月の猶予(周知)期間をおいて、1月11日から施行されたばかり。

法律や制度はつくればよいというものではない。
だれのためのなんのための法なのか、DV被害者に届いてこその法改正でしょう。

法律は、ある政策を実現するために決定され、
施行された日から、全国津々浦々の自治体に大きく網をかけ、
同時にすべての人に適用され、その効力を発揮します。

今回の改正法は「基本計画策定という自治体の責務」を明確にしました。
自治体は、法により「基本計画=自治体の政策」を策定する努力義務を負いました。
ならば、自治体現場で改正法を実践していくために、
国と自治体の綿密な情報交換と協力は不可欠です。

国と自治体(地方政府)の関係は、上下関係ではありません。

「仏つくって魂いれず」「絵に描いた餅」にならないためにも、
主務省庁(国)は自治体に「丸投げ」せずに、法の趣旨と「解釈・運用」を説明する責任があります。

自治体もまた、「上部機関に指示を仰ぐ」という考えを捨て、
自治体と現場のDV被害者の状況を知らせながら、国と対等な関係で、
「DV防止法」を現場で実効性のあるものにしていく責任と義務があると思います。

国は「地方分権」の名のもとに、「自治体のことは自治体が決める」と
原則論を繰り返して知らん顔を決め込んでいるようだけど、
公務員が市民(国民)を守らなくてだれが守るのか、
そもそも「自治体(地方政府)」はだれのために何のために存在するのか、
今回の事件では問われているのは、「自治のあり方」そのものです。


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沖縄性暴力事件への抗議声明の呼びかけ【賛同17日まで】

2008-02-15 18:49:42 | ジェンダー/上野千鶴子
米軍基地移転問題でゆれる岩国市長選挙で、『容認派』が僅差で当選した翌日、
沖縄で少女が米兵から性暴力を受けるという事件が起きた。
繰り返される性暴力につよい憤りを感じる。
この事件が一日早かったら、岩国市長選の結果もかわっていたかもしれない。

沖縄の女性たちがいち早く抗議の声をあげ、
全国の女性たちも抗議声明を発表して、賛同を呼びかけている。

■ 在沖米兵による女子中学生性暴力事件に抗議し ■
■ 公正な事件解決と根本的防止策を要求します。 ■


【転送・転載歓迎】 

沖縄で起きた米兵による女子中学生性暴力事件について、アジア女性資料センター、
アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)、
ふぇみん婦人民主クラブは、以下の抗議声明を発表しました。
19日に、日本とアメリカ政府関係機関に提出します。

★団体・個人のみなさまの賛同を募ります。
お名前(団体名)を日本語とアルファベットで、17日(日)までにお送りくださ
い。送り先:ajwrc.shomei@gmail.com
英文は追ってサイトに掲載しますので、お知り合いに広めてください。

★沖縄と連帯するスタンディング・デモを行います。
沖縄北谷町で行われる抗議集会とあわせて、東京でも連帯のスタンディングを行
います。
日時:2月19日(火)18:00~ 1時間くらい
場所:衆議院議員会館前
詳細は、呼びかけ団体のホームページで。
アジア女性資料センター
アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
ふぇみん婦人民主クラブ
--------------------------------------------------

■ 在沖米兵による女子中学生性暴力事件に抗議し ■
■ 公正な事件解決と根本的防止策を要求します。 ■


内閣総理大臣  福田康夫 様
外務大臣    高村正彦 様
防衛大臣    石破 茂 様

アメリカ合衆国大統領 ジョージ・W・ブッシュ 様
アメリカ合衆国特命全権大使 ジョン・トーマス・シーファー 様
在日米軍司令官 ブルース・A・ライト 様


 私たちは、昨年の沖縄、広島における性暴力事件に続いて、2月10日、またもや
米軍人・軍属による悪質な性暴力事件が繰り返されたことに、やりきれない怒り
を覚えています。

 過去60年以上、米軍基地周辺では、女性・少女に対するさまざまな性暴力事件が
繰り返されてきました。その多くは通報もかなわず、また、たとえ被害者が勇気
をふりしぼって届けても、起訴されなかったり、日米地位協定に阻まれて正当な
取調べや処罰が行われないまま葬られてきました。日本政府は被害防止のための
適切な措置をとるどころか、補助金交付などを利用して、不満の声を押さえつけ
ようとするばかりです。

 もうたくさんです。これ以上、女性・少女の人権と地域の安全を無視したまま、
日米軍事同盟を強化する在日米軍再編を私たちは容認できません。私たちは、再
び被害を招いた日米両政府に抗議し、次の2点を要求します。

1.当事件の解決にあたっては、性暴力という犯罪の性質を適切に考慮しながら、
公正な捜査と処罰がなされることを確保すること。

私たちは、被害者の少女の行動を責めるような言説が今回も流通していることに
強い懸念を抱いています。性暴力被害者の「落ち度」を理由に加害者を免罪する
ような事件処理は、二度と繰り返されてはなりません。
適切な知識と経験をもつ専門家による暴力を受けた少女の心身のケアと、家族へ
の適切なサポートがなされること、公正な捜査と加害者への厳重な処罰、被害者
への真摯な謝罪と補償が行われること、また被害者のプライバシーに配慮しつつ、
透明性と説明責任が確保されることを求めます。

2.基地周辺における性犯罪その他の暴力を防止するために必要なあらゆる措置
を、地域政府・住民・女性団体・市民団体との協議の上でとること。

高村外務大臣は、今回の事件について「国民感情からみて、日米同盟に決してよ
いことではないので、影響をできるだけ小さく抑えるようにしたい」と、なお女
性の人権よりも日米軍事同盟を優先する発言を行っています。しかし、軍事同盟
こそが女性の安全を危うくしているのです。私たちは、日本政府が今後の再発防
止のために、日米地位協定の再交渉や行動計画策定を含め、必要なあらゆる措置
をとること、基地周辺地域の自治体・住民、および市民団体や女性団体と十分な
協議を行うことを要求します。

よびかけ団体
アジア女性資料センター
アクティブ・ミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)
ふぇみん婦人民主クラブ
**************************************
アジア女性資料センター
〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町14-10-211

好評新刊!『女たちの21世紀』52号
【特集】障害・女性・運動 新たな優生思想に立ち向かうために


 『週刊金曜日』ウソ発見誌
選択(落合 恵子)
 

 基地の街を二分した岩国市長選の結果がでた。僅差といえども、「民意」はアメリカ空母艦載機部隊の「移転容認派」が推す市長を選んだ。移転計画が明らかになった2005年から、この国と「闘い続けた」井原勝介前市長は無念なことに敗れた。

 『朝日新聞』の出口調査によれば、いまでも移転反対は47パーセント、賛成は18パーセントで、明らかに市民は移転に反対している。容認派市長を選んだ市民も移転に「賛成」と答えたのは3割にすぎない、という。にもかかわらず、この結果である。

 移転反対を理由に、国は岩国の市庁舎建設の補助金や交付金などを凍結して、卑劣な「兵糧攻め」をし続けた。移転を受け入れた近隣の3市町には交付金を支給したのだから、このいやらしい「揺さぶり」にゆれるひとがいたとしても、この財政難の時代に一概に責めることはできないのかもしれない。が、しかしなあ。

 こういった国の「いじめ」に憤り、与してなるものかと思った市民も少なからずいるはずだが、僅差を突破することはできなかった。その原因は何なのか、まっとうな分析を求められているのは、岩国市民だけではない。

 新聞の同じ記事に、厚木市や大和市の市長の談話ものっていた。が、心に響くのは「第4次厚木基地騒音訴訟」の藤田栄治原告団長の次のコメントである。「我々も爆音の痛みを知っており、たらい回しには賛成できない」。

 そして、岩国市長選の結果を報じる朝刊が届いた2月11日。沖縄の基地周辺での少女に対する性暴力事件があったことが明らかになった。

 以前にも何度か書いた記憶があるが、軍事システムは性暴力を助長する。またしても、である。むろん、それは少女に限らず、どの年代の女性にも(男性にも)起きる可能性のある「魂の殺人」である。
 補助金、交付金を凍結したものたちよ。あなたが愛する孫がこうされても、あなたは仕方がない、と言えるのか。わたしたちは忘れない。横浜市青葉区(現)の米軍偵察機墜落事件を。「パパ ママ バイバイ」と言いながら、覚えたての童謡「ぽっぽっぽ はと ぽっぽ」を歌いながら死んでいったふたりの幼い男の子のことを。そして、その若い母親のことを。



朝日新聞社説 2008年02月13日(水曜日)付 
米兵少女暴行―沖縄の我慢も限界だ 

 沖縄本島中部で、米海兵隊の2等軍曹による女子中学生暴行事件が起きた。許しがたい性犯罪がなぜ、こうも繰り返されるのか。強い憤りを覚える。
 容疑者は、沖縄市内の路上で友人と一緒にいた中学3年の女子生徒に「家まで送ってあげる」と声をかけ、オートバイで沖縄本島中部にある容疑者の自宅へ連れていった。少女は途中で逃げ出したが車で後を追い、裏通りに止めた車の中で少女に乱暴したとされる。
 容疑者は乱暴したことは否認しているというが、県警はワゴン車などを押収し裏付け捜査を進めている。
 在沖縄米海兵隊は04年6月以降、犯罪防止のため、若い隊員に対しては夜間外出を制限している。しかし、今回の容疑者は38歳であり、基地外に住んでいたため防止に役立たなかった。
 思い出されるのは、95年に起きた米海兵隊員3人による少女暴行事件である。この事件をきっかけに米兵による犯罪や事故に対する県民の怒りが大きなうねりとなり、抗議の県民集会には8万5千人が結集した。
 その結果、不平等だと批判の多い日米地位協定に対して見直しを求める声が盛り上がり、凶悪犯の身柄引き渡しなど運用面がいくぶん改善された。米軍も犯罪防止に努力するようになった。また、その後に基地の再編案が日米間でつくられたのも、この事件が原点だった。
 とはいえ、事態が改善したとは言い難い。今回と同じ沖縄市で昨年10月、米軍人の息子が強姦(ごうかん)致傷容疑で逮捕された。先月も、米海兵隊員2人によるタクシー強盗致傷事件が起きたばかりだ。
 事件や事故が発生するたびに、地元の自治体や政府は米軍に綱紀粛正や再発防止を強く求めてきた。
 米軍当局は毎回、「綱紀粛正」や「二度と事件を起こさぬ」と約束するが、事件は後を絶たない。効果のあがらない米軍の対応に、県民の怒りと不信感は頂点といっても過言ではない。
 日本にある米軍専用施設の75%が沖縄に集中する。なかでも負担になっているのは海兵隊である。海兵隊員による事件が際立っており、海兵隊の駐留に対する県民の反発は強まるばかりだ。
 今回の事件で、海兵隊・普天間飛行場の県内移設問題について、沖縄県が態度を硬化させ、米軍再編の進展に影響が生じる可能性も否定できない。
 福田首相は「許されることではない」との表現で、米軍へ改善策を強く求めた。米軍はことの重大性を認識し、再発防止に今度こそ総力をあげて取り組まなければならない。
 沖縄県民は、沖縄戦で旧日本軍によって集団自決に追い込まれた住民も出るなど筆舌に尽くしがたい体験をした。戦後は米軍基地に苦しめられている。
 日米両政府は、今度の不幸な事件を、そうした「軍」の重荷を和らげていくための出発点にすべきだ。
----------------------------------------------------------------------
岩国市長選―「アメとムチ」は効いたが 

 米軍の空母艦載機を受け入れるというのが、山口県岩国市民の選択だった。
 出直し市長選で、移転容認派から推された福田良彦氏が接戦の末に当選した。政府はこれで米軍厚木基地からの艦載機の移転計画に弾みがつくとほっとしているだろう。
 しかし、福田氏は当選後、「まず、市民の不安な騒音問題や治安問題を解消し、その後に再編問題に協力するかどうかという判断をしなくちゃいけない」と語った。
 そうした慎重な言い回しをしたのは、米軍機が増えることに対し、市民の間に不安が根強いことをよく知っているからだろう。敗れた井原勝介前市長との票差がわずか約1800票だったことも影響しているにちがいない。
 政府は移転計画を円滑に進めようとするなら、これまでの強引な方法をやめて、騒音問題や米兵による犯罪への対策を丁寧に説明し、市民の理解を得なければなるまい。
 岩国市民が艦載機の受け入れについて判断をするのは今回で3度目だ。周辺町村との合併前の一昨年3月の住民投票では、「移転反対」が多数を占めた。合併に伴う市長選でも、「移転撤回」を公約に掲げる井原氏が勝った。

 市民の選択がなぜ変わったのか。
 朝日新聞が投票日におこなった出口調査では、移転反対が47%で、賛成の18%の3倍近くを占めた。福田氏に投票した人でも、移転に「賛成」と答えたのは30%にすぎない。
 それにもかかわらず福田氏への投票が多かったのは、「移転には反対だが、政府からの支援を得るためにはやむをえない」と苦渋の選択をした人が多かったということだろう。
 政府は井原前市長時代に、新市庁舎建設への補助金や米軍再編交付金を凍結した。艦載機を受け入れれば、凍結を解除するという「アメとムチ」の政策である。それが功を奏したといえる。
 福田氏も選挙戦で、基地問題よりも、市の財政問題や疲弊した地域経済の活性化策を重点的に取り上げた。
 艦載機が計画通りに移ってくれば、岩国基地の米軍機はいまの2倍の120機に増える。沖縄県の嘉手納と並ぶ極東最大級の航空基地となる。岩国基地は大きく変わる。
 たしかに安全保障や基地の配置は国の政策だ。いまの日米安保体制の下では、どこかの自治体に米軍基地を引き受けてもらわなければならない現実がある。
 だが、地域の声を無視していいはずがない。「基地と共存する街」といわれてきた岩国市が、なぜ艦載機の受け入れを拒んだのか。交渉の前面に立った防衛省はここで改めて考えた方がいい。
 地元の頭越しに政策を決め、「アメとムチ」で解決する。そんなことをいつまでも続ければ、受け入れ容認派の市長をも窮地に追い込むかもしれない。



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「老いは怖くない 社会で支える時代に」上野千鶴子さん/おひとりさま術:コツを聞く(毎日新聞)

2008-02-14 10:54:31 | ジェンダー/上野千鶴子
朝いちばん、寝ぼけ眼で新聞5紙を読む。

昨夜は久しぶりに、日本酒を少し飲んでほろ酔い加減で寝たので、
今朝おきたのは8時過ぎ。
NHKの「ちりとてちん」に間に合うように起きてきた。

朝日、中日と読み始め(読売はいつも最後なの)
毎日新聞の一面のタイトルの下に見たことのある顔
・・・・って、一昨日、ごいっしょしたばかりの上野さんだ。
とってもステキな写真。またお会いできてうれしい(笑)。

13面は生活面で、年明けから「おひとりさま術」の連載をやっていた。

昨日は『非婚のすすめ』を書いた経済アナリストの森永卓郎さんだった。
数日前、この連載を見たともちゃんが「上野さんの本のまねじゃない?」って
言ってたけど、最終回の今日は、いよいよ真打ちの上野さん登場。
こういう仕掛けだったんだね。

一面に出てるなら、きっともうwebにもアップされてるだろうと思ったら、
予想通り目立つところにアップされてました。

ということで、読んでる人が少ない(と思う)上野さんの記事を紹介します。
(5紙の中でも読み応えがあって、いい新聞ですよ毎日さん)

「老いは怖くない/上野千鶴子さん/おひとりさま術:コツを聞く
うえの・ちずこ 1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了後、平安女学院短大助教授、京都精華大学助教授などを経て95年から現職。専門は社会学。女性学、ジェンダー研究の第一人者で、近年は高齢者の介護問題にもかかわる。著書に「当事者主権」「生き延びるための思想」「老いる準備」など多数。 

◇「おひとりさまの老後」がベストセラー、上野千鶴子さん 
 結婚していようが、いまいがだれでも最後はひとり。「ひとりで生きて、ひとりで老いることを不安に思う必要はない」と、自身もシングルの東京大学大学院教授・上野千鶴子さん(59)は言い切る。昨年、出版した「おひとりさまの老後」(法研)は50万部を超えるベストセラーになった。「上野流 おひとりさま術」を聞いた。【聞き手・小川節子】

 ◇社会で支える時代に 
 --シングル世帯が増加しているが社会的な背景は。 

 単身世帯の増加は時代の趨勢(すうせい)。高齢夫婦世帯は一方が亡くなればひとりになる。事実、65歳以上で配偶者がいない女性は55%、80歳以上では83%になる。
 ひとりになった時、かつては子どもとの同居を選ぶ人が多かったが、今は同居しない人が増えている。65歳以上の高齢者の子どもとの同居率は80年は70%だったが、00年には50%以下に減少。後続世代には結婚を選ばない人たちも増えているため、ますます単身世帯は増加するだろう。

 --社会的制度、そのものの見直し時期にきているのか。 

 その通り。今までの高齢者支援は「家族介護」が前提だった。これからは「ひとり暮らしを前提とした高齢者支援」にシフトしていかなければならない。ひとり世帯をサポートする仕組みを社会的に考える時代を迎えている。
 単身で体の自由がきかなくなったとき、不安を持つ人は多いが、在宅看取(みと)り介護があればよい。訪問医療・訪問看護と提携して、巡回介護をしてもらえば、ひとりでも自分の家で最期の時を迎えることができるはず。
 これからの高齢者は権利意識を持ち、自分にとって必要なサービスを要求していくだろう。そのためには、多様な要求に応じられるだけの十分な介護資源の選択肢を供給することが必要だ。

 --自分らしく生活を楽しむ方法は。 

 現在のような超高齢社会はだれも経験したことがない。親世代に学ぼうと思っても学べない。それならすでに、ひとりで老いを生きている先輩たちに、ノウハウを学べばよい。
 ひとり暮らしを楽しむ条件は健康と自由になるお金、それに自分のための空間と時間。年金も制度確立以降は、遺族年金や厚生年金など、ひとりで暮らせるだけの額が入ってくるようになった。特別に収入が高くなくとも、普通の女性が普通に働き続ければ暮らせる水準は確保できる。年金制度を冷笑するより、信頼できる制度にするよう国民が努力すべきだ。住まいも団塊世代の持ち家率は8割を超えているので、さほど心配する必要はない。高齢者専用賃貸住宅も増えてきた。
 何より一番大切なことは、人間関係。家族もやがて去っていき、仕事も仕事仲間もいつかはなくなる。その後に残るのは友人。寂しい時に会ったり、しゃべったり、ごはんを食べるつきあいは大切だ。ひとりでいることも、だれかといることも、どちらも選べるのがシングルの特権。いろいろな状況でつきあえる男女の友人の在庫を維持しておくことは、心得のひとつ。

 --シングルに対する偏見の目は。 

 いまだ社会全体にひとり暮らしの人に対して「かわいそう」とか「おさみしいでしょう」といった意識があるが大きなお世話と言いたい。「おひとりさま」という言葉が定着することで肯定的にとらえられ、明るいイメージになればいいと思う。
 私の友だちは50代後半が多いが、死別、離婚などでひとりになる女性が増えてきた。そんな友だちには「おかえりなさい」と言ってあげたい。シングルの人もシングルアゲインの人も、いずれはみんな同じライフスタイルになる。ひとり暮らしの老いをこわがる必要はないと、言いたい。=「おひとりさま術」は今回で終わります
==============
 ■人物略歴 
 ◇うえの・ちずこ
 1948年富山県生まれ。京都大学大学院社会学博士課程修了後、平安女学院短大助教授、京都精華大学助教授などを経て95年から現職。専門は社会学。女性学、ジェンダー研究の第一人者で、近年は高齢者の介護問題にもかかわる。著書に「当事者主権」「生き延びるための思想」「老いる準備」など多数。
(毎日新聞 2008年2月14日)


『おひとりさまの老後』は売れ続け、半年で60万部を突破。
上野さんのメディアへの露出度も高く、
2月19日(火)には、NHK「クローズアップ現代」、
(追伸:クローズアップ現代、3月11日に延期になりました。
ゲストは上野さんではなく、樋口惠子さんです。

 
3月18日(火)には、テレ朝「徹子の部屋」

に、「おひとりさまの老後」をテーマに登場されるそうです。

上野さんファンは必見。おみのがしなく!


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東京駅新丸ビルの美味いもん/とんかつ「かつ吉」&叶匠寿庵「黒豆ロール」+東京ばな奈の黒ベエ

2008-02-13 19:55:38 | おいしいもの/食について
昨日は朝から東京に出かけました。
JR岐阜駅までの送り迎えはともちゃん。

「改正DV法の徹底を地方自治体に求める院内集会」が12日午後に
参議院議員会館であると知って参加しようと決めていたのだけど、
体調がなかなか安定せず、ともちゃんにどう切り出そうと思っているうちに週末。
福井から帰って、外出を控えて安静にしていたので、
「12日に東京に行こうと思うんだけど・・・・」と話したら、
あっさり「だいぶ良くなったし、いいんじゃない」(送り迎えもOK)。

とゆうわけで、東京駅には昼前に降り立って、
地下鉄丸の内線まではかなり距離があるので、JRで有楽町まで戻り、
送ってくれたともちゃんのために「ロイドの生チョコ」を買おうかと迷いながら、
地下鉄に乗る前に昼ごはんを食べようか、とも思ったのだけど、
まあ、目的地に着いてからのほうがよいと、先を急ぎました。

地下鉄有楽町線で「永田町」に降りて、
「国会・参議院議員会館」方面の階段を上ると・・・、
  
外は雨。ビルばっかしで、自販機もない。
やたら制服姿のお巡りさんばかりが目立ちます。
仕方ないので、そこらに立っているお巡りさんに
「このあたりに喫茶店か、何か食べるところはないですか」と尋ねると、
「自民党の近くに、お店とコンビニがあります」。

自民党横のお店は、めちゃ高い料亭みたいで、
「ローソン」でお茶と「プレミアムバナナ」を一本買いました。
不審者みたいに見張られてるので、道で食べるわけにもいかず、
参議院議員会館に戻って、待合室に入ったのだけど、
のんびりなにか、食べてる雰囲気じゃあない。
早く着きすぎたみたいで、待ってると「基本計画」という整理券を持った
それらしい女性たちがやってきたので、整理券をもらって、
守衛さんに見せて、参議院議員会館の第一会議室へ。

議員会館には昔、農薬空中散布問題やメラミン食器問題などで、
国会議員を交えての、国との交渉や協議会になんどか来たことがあるんだけど、
知らない顔ばかりだったので、心配になってきたけれど、
1時すぎになって、知ってる人にも会えて一安心。

「改正DV法の徹底を地方自治体に求める院内集会」は
超党派の衆参国会議員、議員秘書、所管の省庁担当者、
全国から駆けつけた女性たちなど、100人ほどの参加者。
いすも資料も足りなくて、熱気むんむんで1時半開会です。

----------------------------------------------------

   (DV法・院内集会の報告はあらためて)

---------------------------------------------------
 


集会終了でおしまい、のはずなのですが、、
実は、今日のメーンは東京で食べた美味いもんのこと。


院内集会が終わって、記者さんと話してても腹ペコで、
何でもいいから食べたいよ~と思っていたら、
思いが通じたのか親しい友人から、
「時間があるなら何か食べに行こ」と誘われました。

(いきます、いきます、たとえ火の中、雨の中・・・)

で、近くの官庁の食堂ででも食べようと言うことだったんだけど、
雨だし歩くと遠いし、ということで、地下鉄で東京駅の新丸ビルへ。

うわぁっ、うれしい。丸ビルだぁ。
(一人だったら新幹線のなかでバナナだったよ)と思いながら、
はいるお店を品定め。 とんかつ「かつ吉」
すごくおいしいということで行ってみたら「準備中」で17時から。

待ってる間に、ブティックやらケーキ屋さんを一軒ずつ見て回り、
やっと5時になって、とんかつ「かつ吉」新丸ビル店に入店。

新丸ビル店 メニュー
  

「ひれかつ」と「カキフライ」を半分こして食べることにして注文、
まずは、お変わり自由のサラダを、
待ってるうちに、ふたりで2杯も食べました。



熱々のカキフライは特大4個、ヒレカツもかなりのボリュームです。


牡蠣フライは香ばしくて、ヒレカツはさっくりとあがってて、
さすが、おいしーい。

ふだん粗食のわたしには、福井の蟹以来のごちそうです(笑)。
ヒレカツはお肉では一番好きなんだけど、何年ぶりかなぁ??

青じそご飯と赤出し汁もお変わり自由なんだけど、
おなかもいっぱい、心もほっこりあったかい。

 ごちそうさまでした。

食事の前に見つけておいた、叶匠寿庵(かのうしょうじゅあん)
「和三盆ロール」をお土産に買おうと思ったのだけど売り切れ。



珍しい「黒豆ロール」を買いました。

この黒豆ロールは、今朝食べたのですが、これが大当たり。



和風ロールなのですが、クリームが濃厚で、
それでいて甘くなくて、いくらでも食べられそうです。


中の黒豆と、スポンジに練りこんだ黒豆黄な粉の風味が絶品。

コーヒーにもぴったしで、二人で2切れずつペロリ。
賞味期限は今日なので、夕方のお茶の時間で残りを食べました。
(叶匠寿庵は滋賀県が本店で、岐阜高島屋の中にもお店があるらしい)

オマケに東京駅で、チョコ代わりに、前から気になっていた、
「ここだけ限定販売」の東京ばな奈の黒ベエ

を買ったのですが、
  
やっぱり同時に食べると、黒豆ロールのおいしさには負けます。

でも、これだけ食べれは「東京ばな奈の黒ベエ」もおいしいですよ。

「改正DV法の徹底を地方自治体に求める院内集会」も充実していたし、
たくさんおいしい思いをしました。

思い切って東京まで行って、ほーんとよかったです(感謝)。


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必見!NHKスペシャル「闘うリハビリ」/再放送は今夜と明日の深夜

2008-02-12 08:16:20 | ほん/新聞/ニュース
昨夜と一昨日の夜、NHKスペシャルで、「闘うリハビリ」をやっていた。
リハビリテーションの現場の最前線だ。

NHKスペシャル「闘うリハビリ」


闘うリハビリ 第1回
 あなたはここまで再生できる~脳がもつ可能性~
 
いま、リハビリテーションは急速に進化しつつある。
研究現場では、脳科学や神経生理学、画像診断の発達によって、これまで目に見えなかったリハビリの効果が次々と実証されている。

大阪市の森之宮病院のリハビリチームは、訓練をしている患者の脳内を、リアルタイムで観察できる最新鋭の画像撮影機器を導入。手や足を動かすことによって、脳内がどのように変化するかを踏まえながらのリハビリが行なわれている。
リハビリは、これまで、身体の運動機能を回復させるものだと捉えられてきたが、実は、リハビリが、損傷した脳内の回路を再構築したり、脳に再学習を促していることが解明されたのだ。さらに、アメリカでは、昨年11月、国立衛生研究所(NIH)が主導した大規模なリハビリの研究結果が発表された。脳をターゲットとした新しいリハビリ法によって、これまで難しいとされていた、発症から時間がたった患者でも回復できることが明らかになってきている。
最先端の研究・治療現場からドキュメントする。

●今週の再放送の予定● 
「闘うリハビリ」第1回 あなたはここまで再生できる~脳がもつ可能性~
2008年2月12日(火) 深夜 
【水曜午前】0時10分~1時24分 総合


第2回は「早期リハビリ “常識”への挑戦」。
脳梗塞や脳出血などで麻痺が起きても、
早期にリハビリを始めれは、機能が回復する、という。
その効果は目をみはるばかりだ。


闘うリハビリ 第2回
 早期リハビリ “常識”への挑戦

リハビリは、医療と介護のしくみも変えはじめている。

長野県松本市の相澤病院では、手術直後から、リハビリ科医が治療に参加する。これまでは、治療終了後、病状が安定してから行なうのがリハビリの常識だったが、ここでは脳卒中で患者が救急病棟に運び込まれた直後から、腕や足を動かすリハビリが開始される。点滴も可能な限り早くはずし、自分の力で食べさせる。従来は絶対だった「安静」が、逆に身体の機能を著しく落とすことが判明したからだ。
早期から、リハビリチームが、脳神経外科や神経内科とチームを組むことで、患者の早期の回復が可能となった。さらに、退院した後の在宅・介護の現場でも、リハビリ科医が引きつづき一貫して診ることで、制度や専門領域の“壁”を越えて“人”を診る医療が可能となってきている。
医療の意識を大きく変えようとするリハビリの可能性をドキュメントする。

●今週の再放送の予定● 
「闘うリハビリ」 第2回 早期リハビリ“常識”への挑戦
2008年2月13日(水)深夜 
【木曜午前】0時10分~0時59分 総合


見逃した方は、今夜から再放送があるので、ぜひご覧ください。

今日はこれから東京に行くので、関連の紹介はあらためて。
ではまた。
 
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