みどりの一期一会

当事者の経験と情報を伝えあい、あらたなコミュニケーションツールとしての可能性を模索したい。

そば粉100%の手作りガレット/『バラカ』(桐野夏生)、『村に火をつけ白痴になれ』(栗原康) 

2016-07-18 14:38:19 | 花/美しいもの
朝食の準備をしようと思って冷凍庫をみたら、
玄米ごはんを切らしているので、
冷蔵庫にあるそば粉でガレットをつくることにしました。

ガレットの意味は「丸くて薄いもの」。
そば粉100%なのでグルテンフリー、健康にもよい主食になります。

ちょうど、貸してあったガレットの本が戻ってきたので、
そば粉と塩少々、水だけで作る基本のガレットにしましょう。

コツは、かならず粉のなかに水を分けて入れて、
だまにならないようにかき混ぜること。
堅さは、一枚焼いてから調節できます。

コンロを二つでつかって28センチのフライパン2つで、同時進行。
無塩バターで両面をていねいに焼きます。

ソーセージと卵とチーズのガレットを各3枚。

最初はちょッと分厚かったのですが、最後のほうは慣れてきて、
パリッとおいしいガレットができました。

お昼ごはんはふし麺のにゅう麵。
  

「秘伝豆」をゆでたたけの豆サラダもおいしいです。


午後からは、小さい子たちが遊びがてら、お泊まりに来ました。

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最近、買った本。

いずれも新聞の書評に載っていて読みたいと思っていた、
『バラカ』(桐野夏生著)と『村に火をつけ白痴になれ』(栗原康著)。 

『村に火をつけ白痴になれ』は、伊藤野枝の評伝。
読み始めたら止まらなくなって、一気に読んでしまいました。
原発事故五の世界を書いた『バラカ』は、大部なので、途中まで読んだところ。

そうそう、先月、試写会を見に行った
東日本大震災を題材にした映画『太陽の蓋』も7月16日から公開されています。
『太陽の蓋』



 『バラカ』著者・桐野夏生さん(2016.3.27 毎日新聞)

  著者インタビュー 栗原康 『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』
2016年5月31日 毎日新聞

“女性活躍推進”なんて中指立ててクソくらえだ

◆『村に火をつけ、白痴になれ 伊藤野枝伝』栗原康・著(岩波書店/税抜き1800円)
 はたらかないで、たらふく食べたい。学生に賃金を。栗原さんの著作には世間を逆なでするようなタイトルが多い。今回は『村に火をつけ、白痴になれ』ときた。無政府主義者にして作家、婦人解放運動家、大杉栄の内縁の妻であり、甘粕(あまかす)事件で大杉と共に憲兵隊に虐殺された伊藤野枝の生涯と思想に迫った評伝である。

「伊藤野枝は、運動も恋も執筆も、やりたいことは全部やる人でした。家庭や子供があるからといって活動を制限されるようなことには我慢できない。それを彼女は“私は何も放棄しない”と表現しています」

 決められた縁組で一度は結婚したものの、やがて出奔。ダダイストの辻潤とのあいだに2人の子をもうけるも、大杉栄と出会ったことで、大杉の妻、恋人も含め四角関係に(大杉という人も無茶苦茶(むちやくちや)である)。その間、結婚制度や売買春、中絶、セックスなど、人間と社会の根源にかかわりつつ多くの人が直視しないテーマで記事を書きまくった。

「ぼくは、彼女と婚約してみようかとか、やっぱり働かないとダメかな、なんて、そういうことで日々悩んでいますが、野枝はいつも“やりたいようにやっちまえ”と煽(あお)ってくれるんです」

 栗原さんには高校時代、電車での忘れられない体験がある。

「2時間以上かけて通学していて、毎朝の満員電車を“なんて非人間的な空間なんだ”と感じていました。ある日、電車が揺れた拍子に前にいた人の肘がぼくの腹を直撃し、思わず嘔吐(おうと)して彼の靴を汚してしまったんです。次の瞬間、うずくまっているぼくを、彼は自分の鞄で何度も叩(たた)き、乗客も誰一人救いの手を差し伸べてはくれませんでした」

 以降、生きる態度を変更し、決定的な本を手にする。

「こんな場所で無理をすることはないと考え、疲れたら降りてベンチで休むようになりました。そのうち調子に乗って公園でコーヒーを飲んだりするようになる(笑)。その時読んだ本が『大杉栄評論集』です。〈自我の棄脱〉という文章で“兵隊のあとについて歩くと、足並みが強制されて不自然なんだけど、逆らうのも大変で、やがてそれが自分本来の足並みだと思うようになってしまう”という意味のことが書かれています。読んだ瞬間、“通勤ラッシュだ!”と思いました。それで大学に入ったらアナキズムを研究したいと思い、大杉ばかりでなく野枝も読みふけるようになったんです」

 今春、女性活躍推進法が成立し、企業には助成金と引き換えに「努力義務」なるものが課されるという。こんな時代、野枝が生きていたら何と言っただろう。

「“活躍しなさい”なんて言われたら、中指立てて“クソくらえ”ですよね。いや、もっとずっと汚い言葉で罵倒したと思います(笑)。これまでさんざん働かされて苦労しているのに、おまえらもっと働け、活躍しろよですから。バカにしているのかと。そういうときは、“日本死ね”と怒りを包み隠さず、爆発させてしまっていいんだと思います。そうやって、一人ひとりが世に火を放つことで、新しい何かが燃え広がっていくんですね」
(構成・北條一浩)

−−−−−
栗原康(くりはら・やすし)

 1979年、埼玉県生まれ。東北芸術工科大学非常勤講師。アナキズム研究が専門。著書に『大杉栄伝−永遠のアナキズム』『はたらかないで、たらふく食べたい−「生の負債」からの解放宣言』など
<サンデー毎日 2016年6月12日号より>  
 

  「村に火をつけ、白痴になれ」栗原康著
2016.6.21 日刊ゲンダイ

 伊藤野枝の人生は、「超」がつくほど密度が濃い。大正時代のアナキストで、ウーマンリブの先駆者。若くしてバツイチになった後、辻潤との間に2人、大杉栄との間に5人の子をもうけている。「国家の害毒」として憲兵隊に虐殺されたとき、まだ28歳だった。

 著者はアナキズムの研究者で、伊藤野枝のファン。野枝さん、最高! と、心のアイドルについて書くようなノリで、野枝の壮絶な生涯を追っている。彼女の人生をひとことで言うと、「わがまま」。学ぶこと、食べること、恋にも性にも、わがままだった。だから、ことごとく「まっとうな社会」とぶつかる。

 結婚制度を否定し、姦通罪に憤慨し、不倫だ愛人だとバッシングされても動じない。不倫上等、淫乱結構、騒ぐなら騒げ。好きな人と好きなようにセックスして、好きなように生きるのだ。大杉ともども逆風にさらされ、仕事を干され、いつも貧乏。でも、なんとかなるさ。いくぜ、大杉。金がないならもらえばいい……。野枝の強さを描く筆はほれぼれするような名調子。・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・(以下略)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 


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7月17日(日)のつぶやき

2016-07-18 01:07:20 | 花/美しいもの
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