大きな作品などは、体力勝負の面がありますが、単に自分の力のみでなく、轆轤の遠心力を、有効に利用
出来れば、自分の力は、さほど必要としません。
実際、轆轤の上級者は、大きな力を入れずに、作品を作っています。
8) 電動轆轤の、回転エネルギーを、有効に使う
轆轤上で、土が回転していると、必ず遠心力が働きます。
① 遠心力の大きさ(強さ)は、角速度(回転速度)の二乗に、比例します。
即ち、速度が二倍になると、遠心力は四倍に、なる事になります。
② 轆轤は、ただ回転し、綺麗な形を作る為だけに、使用している訳では、ないのです。
回転による遠心力を、上手に使う事によって、作り手のエネルギーを、少なくしてくれています。
③ 回転を速くすれば、遠心力はどんどん、大きくなりますが、この力を有効に、使えなければ、
遠心力と回転スピードに負けて、作品が「振れ」る等の、弊害が起こります。
④ 遠心力を上方の力に、変換するのが、外側の手(右回転では、左手)です。
それ故、この遠心力を、「がっちり」受け止め、径が大きくならない様にする、必要があります。
(この事に付いては、何度も、お話していますので、「耳にタコ」かも知れませんが、悪しからず)
⑤ 初心者は、自分の力だけに、頼ろうとし勝ちです。又、回転が速くなる事に、恐怖感を持っています。
それ故、かえって不用意な力が、入り易く、作業も「ぎこちなく」なります。
⑥ 遠心力を、上手にコントロールする方法は、手と土の速度を一定にする様に、回転速度を制御する事
です。即ち、回転速度が、一定であれば、外径が大い程、土のスピードは、速くなり、逆に径が
小さいほど、土のスピードは遅くなります。
手と土のスピードを、一定にするとは、即ち、径が大きくなったら、回転を落しなさい、径が細く
成ったら、回転を上げなさいと、言う事です。
こうする事によって、手と土とが、安定的な関係になり、指の力も安定して、使える様になります。
⑦ 轆轤で使う土は、滑らかの物とは、限るません。「はぜ石」の入った、粗目の土を使う事もあります。
その際、素手で作業をすると、指の皮を傷つける場合があります。(特に女性は敬遠しがちです。)
その為、回転を落し気味に、して仕舞い勝ちになります。
大きな作品は、目の細かい土よりも、やや粗目の土のほうが、軽く丈夫に作れる、利点があります。
恐々(おそる、おそる)しながらの、轆轤作業では、上手く行くはずはありません。
この場合、手や指に、布切れや、皮などを巻き付けて作業すると、手が傷つかないと伴に、水切れを
防ぐ効果もあります。回転も速くできます。
・ 轆轤作業で、特に力が必要なのは、土を薄く上に伸ばす時です。
この際には、回転スピードを、速くします。 形作りに入ると、少しの力で変形しますので、回転は若干
遅くした方が、作業し易いです。
以上にて、「力の有効な使い方」の話を終わります。
以下次回に続きます。
出来れば、自分の力は、さほど必要としません。
実際、轆轤の上級者は、大きな力を入れずに、作品を作っています。
8) 電動轆轤の、回転エネルギーを、有効に使う
轆轤上で、土が回転していると、必ず遠心力が働きます。
① 遠心力の大きさ(強さ)は、角速度(回転速度)の二乗に、比例します。
即ち、速度が二倍になると、遠心力は四倍に、なる事になります。
② 轆轤は、ただ回転し、綺麗な形を作る為だけに、使用している訳では、ないのです。
回転による遠心力を、上手に使う事によって、作り手のエネルギーを、少なくしてくれています。
③ 回転を速くすれば、遠心力はどんどん、大きくなりますが、この力を有効に、使えなければ、
遠心力と回転スピードに負けて、作品が「振れ」る等の、弊害が起こります。
④ 遠心力を上方の力に、変換するのが、外側の手(右回転では、左手)です。
それ故、この遠心力を、「がっちり」受け止め、径が大きくならない様にする、必要があります。
(この事に付いては、何度も、お話していますので、「耳にタコ」かも知れませんが、悪しからず)
⑤ 初心者は、自分の力だけに、頼ろうとし勝ちです。又、回転が速くなる事に、恐怖感を持っています。
それ故、かえって不用意な力が、入り易く、作業も「ぎこちなく」なります。
⑥ 遠心力を、上手にコントロールする方法は、手と土の速度を一定にする様に、回転速度を制御する事
です。即ち、回転速度が、一定であれば、外径が大い程、土のスピードは、速くなり、逆に径が
小さいほど、土のスピードは遅くなります。
手と土のスピードを、一定にするとは、即ち、径が大きくなったら、回転を落しなさい、径が細く
成ったら、回転を上げなさいと、言う事です。
こうする事によって、手と土とが、安定的な関係になり、指の力も安定して、使える様になります。
⑦ 轆轤で使う土は、滑らかの物とは、限るません。「はぜ石」の入った、粗目の土を使う事もあります。
その際、素手で作業をすると、指の皮を傷つける場合があります。(特に女性は敬遠しがちです。)
その為、回転を落し気味に、して仕舞い勝ちになります。
大きな作品は、目の細かい土よりも、やや粗目の土のほうが、軽く丈夫に作れる、利点があります。
恐々(おそる、おそる)しながらの、轆轤作業では、上手く行くはずはありません。
この場合、手や指に、布切れや、皮などを巻き付けて作業すると、手が傷つかないと伴に、水切れを
防ぐ効果もあります。回転も速くできます。
・ 轆轤作業で、特に力が必要なのは、土を薄く上に伸ばす時です。
この際には、回転スピードを、速くします。 形作りに入ると、少しの力で変形しますので、回転は若干
遅くした方が、作業し易いです。
以上にて、「力の有効な使い方」の話を終わります。
以下次回に続きます。