わ! かった陶芸 (明窓窯)

 作陶や技術的方法、疑問、質問など陶芸全般 
 特に電動轆轤技法、各種装飾方法、釉薬などについてお話します。

骨董入門 20 (真贋の落とし穴)

2011-02-04 23:01:42 | 縄文土器の話、骨董の話
贋作について述べて来ましたが、確実に、贋作に引っ掛からない方法が、ある訳では、ありません。

昔より、贋作についての、心構えとも言うべき、教訓めいた言葉が有りますので、紹介しておきます。

1) 「安いから得をする」の欲望を、捨てよ。

   「安い物で、良い物がある訳がない」と、心得ておくべきで、「お買い得の物は無い」と、冷静な

   判断を、すべきです。特に骨董の初心者には、「安さ」の魅力は、強い物ですが、偽者を掴まされる

   のが、落ちです。

2) 「この世に、掘り出し物は無い」

   良い作品は、有るべき所に存在し、とんでもない所(場所)から、現れる事は、原則的に有りません。

3) 「売主や、持ち主の言葉を、鵜呑みにしない。」

    売主や、持ち主が、その品物について、故事伝来などを、述べたからと言って、その言葉が、

    真実かどうかは、解かりません。

    「品物は、口をきかないが、人は口をきく」とも、言われています。

    品物を、褒めれば褒めるほど、胡散臭さ(うさんくささ)が、増します。

4) 「鑑定書、箱書き、目録、カタログなど、添え状が着いている物は、要注意」

  ① 有名な鑑定家の、鑑定書であっても、その鑑定書が、本物である証拠は、見つけ難く、偽者で有る

   事も、多いです。

  ② 「箱書き」が付いてているからと言って、その「箱書き」が、後世の贋作である事も、多く

   存在します。 特に箱に直に、命名、署名した物でなく、書付を箱に貼り付けた物も、存在します。

   この様な物は、偽者の事が多いです。

  ③ 添え状は、その品物が、どの様に伝えられたのかの、故事伝来を、書き連ねた物です。

   もっともらしい事が、書かれている事が多い様ですが、この添え状の、信憑性(しんぴょうせい)も

   疑問に成ります。

  ④ カタログは、書籍で紹介されていた物、又はそれの類似品や、美術館などに、展示されている

    作品のカタログの事で、同時代又は、同じ窯で焼かれた品物と、類推させる働きをし、より本物と

    見せ掛ける、道具に成ります。

  ⑤ 例え、目録が本物であっても、目録が品物と、一致する保障は、ありません。

    別の目録を、目録に合わせて、贋作した、可能性も有ります。

5) 財力の有る人ほど、「ケチ」に成る。

   ある程度の有名な作品群を、蒐集するには、ある程度の財力が、必要です。

   しかし、財力の有る人が、必ずしも、本物のみを、蒐集しているとは、限りません。

   往々にして、大量の偽者を、蒐集してしまった人も、多い様です。

  ・ 「掘り出し物」「安い買い物」などの、甘い言葉に惑わされ、偽者を掴まされるそうです。

    基本的には、その人が「ケチ」な性分が、災いした物とも言えます。

その他にも、格言めいた、諺や言い伝えなどが、ある様ですが、以上様な事で、ご勘弁下さい。

以下、次回に続きます。落とし穴

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コメント
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