4) 平鉢や大皿以外の古九谷の作品。
伝世の古九谷は平鉢や皿類が多いですが、その他の作品も、僅かですが存しています。
① 手鉢: 鉢の中央を横断する持ち手(把手)の付いた物です。把手の部分は染付です。
・ 色絵花鳥図手鉢: 重要美術品。
高 9.2cm、口径 22.8cm、底径 16.6cm。
・ 色絵色紙花鳥図手鉢:
高 9.3cm、口径 22.5cm、底径 16.5cm。
② 銚子(酒器)。 燗鍋(かんなべ)を模倣した作品です。
・ 色絵獅子牡丹図銚子: 重要文化財。 永青文庫蔵。
高 16.8cm、胴径 16.3cm、左右径 22.5cm。
・ 色絵花鳥図銚子: 東京博物館蔵。
高 16.8cm、胴径 15.6cm、左右径 21.6cm。
③ 徳利(酒器):
・ 色絵草花紋瓢形徳利: 東京国立博物館蔵。
高 19.8cm、胴径 9.0cm、底径 6.3cm。
・ 色絵桜川文瓢形徳利: 金沢市立中村記念美術館蔵。
高 18.0cm、胴径 8.5cm、底径 5.8cm。
・ 色絵牡丹獅子文瓢形徳利。
高 20.5cm、胴径 7.6cm、底径 5.1cm。
・ 色絵牡丹文大徳利: 辣韮(らっきょ)形徳利。
高 34.0cm、口径 5.0cm、胴径 19.0cm、底径 11.9cm。
④ 台鉢、角皿、中皿、小皿など。
) 台鉢: やや深い平鉢に大きくて高い台を付けたもの。
・ 色絵花卉文台鉢: 出光美術館蔵。
高 10.7cm、口径 28.5cm、高台径 16.6cm、高台高 6.0cm。
・ 色絵柳下横臥(おうが)人物文輪花台鉢: 東京国立博物館蔵。
高 8.8cm、口径 29.5cm、底径 15.5cm。
・ 色絵花鳥文輪花台鉢: 石川県立美術館蔵。
高 11.1cm、口径 29.9cm、高台径 19.6cm。
) 角皿:
・ 色絵畦道(あぜみち)文角皿: 重要美術品。
高 5.3cm、口径 21.0 X 23.2cm、高台径 14.1~15.9cm。
・ 色絵松鷹文九角大皿: 滴翠美術館蔵。
高 5.3cm、口径 33.8cm、底径 20.3cm。
・ 色絵牡丹双鳥文四方隅切皿:
高 3.3cm、口径 19.2 X 19.5cm、高台径 12.8 X 12.8cm。
) 中皿、小皿:
・ 色絵石畳鳳凰文隅切中皿:
高 2.7cm、口径 19.0 X 19.1cm、底径 13.5 X 13.5cm。
・ 色絵梅鶯文長皿:
高 3.2cm、口径 9.2 X 19.2cm、高台径 6.1 X 15.5cm。
・ 色絵菊流水文分銅形皿: 石川県立美術館蔵。
高 3.2cm、口径 12.1X 14.6cm、高台径 7.1 X 10.2cm。
5) 古九谷の廃窯。
古九谷は明暦年間(1655~1657年)に創業され、元禄八年(1695年)頃廃窯されたとの見方が
一般的で、約40年間とされています。廃窯の原因には色々の意見がありますが、以下の様な
理由では無いかと言われています。
① 有田産の色絵付の豪華な作品が、比較的安価で大量に加賀藩にも流入する様に成った事。
1695年に前田藩が有田皿山に、茶碗、皿、鉢などを大量に発注している事からも明らかです。
② 絵付けの材料(絵の具)の入手困難に成った為。
大聖寺藩(前田藩の支藩)は長崎に藩の御買物師を常駐させ、中国より釉や絵具などを
購入していましたが、有田で自前のコバルトを作り出す事に成功すると共に、中国の色絵
以上の作品が作られる様になると、日本で売れなくなり中国からの輸入は中止に成ります。
その為、古九谷で使う材料の入手が困難になり、廃窯に追い込まれます。
③ 藩の財政的困窮の為。
従来より言われている理由です。古九谷は大聖寺藩の多大な財政援助の元に、作られた
焼き物で、藩の援助の縮少は致命的な影響となります。
以上にて「焼き物の着物」の話を終わります。
次回より別のテーマでお話する予定です。
伝世の古九谷は平鉢や皿類が多いですが、その他の作品も、僅かですが存しています。
① 手鉢: 鉢の中央を横断する持ち手(把手)の付いた物です。把手の部分は染付です。
・ 色絵花鳥図手鉢: 重要美術品。
高 9.2cm、口径 22.8cm、底径 16.6cm。
・ 色絵色紙花鳥図手鉢:
高 9.3cm、口径 22.5cm、底径 16.5cm。
② 銚子(酒器)。 燗鍋(かんなべ)を模倣した作品です。
・ 色絵獅子牡丹図銚子: 重要文化財。 永青文庫蔵。
高 16.8cm、胴径 16.3cm、左右径 22.5cm。
・ 色絵花鳥図銚子: 東京博物館蔵。
高 16.8cm、胴径 15.6cm、左右径 21.6cm。
③ 徳利(酒器):
・ 色絵草花紋瓢形徳利: 東京国立博物館蔵。
高 19.8cm、胴径 9.0cm、底径 6.3cm。
・ 色絵桜川文瓢形徳利: 金沢市立中村記念美術館蔵。
高 18.0cm、胴径 8.5cm、底径 5.8cm。
・ 色絵牡丹獅子文瓢形徳利。
高 20.5cm、胴径 7.6cm、底径 5.1cm。
・ 色絵牡丹文大徳利: 辣韮(らっきょ)形徳利。
高 34.0cm、口径 5.0cm、胴径 19.0cm、底径 11.9cm。
④ 台鉢、角皿、中皿、小皿など。
) 台鉢: やや深い平鉢に大きくて高い台を付けたもの。
・ 色絵花卉文台鉢: 出光美術館蔵。
高 10.7cm、口径 28.5cm、高台径 16.6cm、高台高 6.0cm。
・ 色絵柳下横臥(おうが)人物文輪花台鉢: 東京国立博物館蔵。
高 8.8cm、口径 29.5cm、底径 15.5cm。
・ 色絵花鳥文輪花台鉢: 石川県立美術館蔵。
高 11.1cm、口径 29.9cm、高台径 19.6cm。
) 角皿:
・ 色絵畦道(あぜみち)文角皿: 重要美術品。
高 5.3cm、口径 21.0 X 23.2cm、高台径 14.1~15.9cm。
・ 色絵松鷹文九角大皿: 滴翠美術館蔵。
高 5.3cm、口径 33.8cm、底径 20.3cm。
・ 色絵牡丹双鳥文四方隅切皿:
高 3.3cm、口径 19.2 X 19.5cm、高台径 12.8 X 12.8cm。
) 中皿、小皿:
・ 色絵石畳鳳凰文隅切中皿:
高 2.7cm、口径 19.0 X 19.1cm、底径 13.5 X 13.5cm。
・ 色絵梅鶯文長皿:
高 3.2cm、口径 9.2 X 19.2cm、高台径 6.1 X 15.5cm。
・ 色絵菊流水文分銅形皿: 石川県立美術館蔵。
高 3.2cm、口径 12.1X 14.6cm、高台径 7.1 X 10.2cm。
5) 古九谷の廃窯。
古九谷は明暦年間(1655~1657年)に創業され、元禄八年(1695年)頃廃窯されたとの見方が
一般的で、約40年間とされています。廃窯の原因には色々の意見がありますが、以下の様な
理由では無いかと言われています。
① 有田産の色絵付の豪華な作品が、比較的安価で大量に加賀藩にも流入する様に成った事。
1695年に前田藩が有田皿山に、茶碗、皿、鉢などを大量に発注している事からも明らかです。
② 絵付けの材料(絵の具)の入手困難に成った為。
大聖寺藩(前田藩の支藩)は長崎に藩の御買物師を常駐させ、中国より釉や絵具などを
購入していましたが、有田で自前のコバルトを作り出す事に成功すると共に、中国の色絵
以上の作品が作られる様になると、日本で売れなくなり中国からの輸入は中止に成ります。
その為、古九谷で使う材料の入手が困難になり、廃窯に追い込まれます。
③ 藩の財政的困窮の為。
従来より言われている理由です。古九谷は大聖寺藩の多大な財政援助の元に、作られた
焼き物で、藩の援助の縮少は致命的な影響となります。
以上にて「焼き物の着物」の話を終わります。
次回より別のテーマでお話する予定です。